壁に挑む勇気
「よしやってやろう」
「怖いな〜、また失敗したらどうしよう」
以前失敗したことや、苦手なことをする時って皆さんはどんな気持ちですか?
前向きな考え方もあれば、後ろ向きな考え方もあります。
個人的には前向きな考え方をしたいものですが、とても勇気のいることだと思います。
そんな状況で、あえて勇気を振り絞って挑戦した選手を見ていこうと思います。
最後は自信
神奈川県予選で決勝リーグ進出をかけて、湘北VS翔陽との息詰まる熱戦が繰り広げられます。
後半に入り、翔陽は藤真君が出てきてリードします。
ラスト10分、勝負をかけたい藤真君は選手兼監督として、チームメイトにゲキを飛ばします。
その時翔陽高校の長谷川君が藤真君に発言します。
長谷川:藤真
三井にボックスワンでつかせてくれ
藤真:ちゃんと止められるんだろうな?
相手は中学MVPだぞ
長谷川:任せてくれ
【SLUM DANK新装再編版7巻P216】
私はバスケットボールのことは無知なのでボックスワンのこともあまりわかりません。
簡単に言うと「三井は俺1人でマークする」という話です。
実は長谷川君と三井君には因縁があります。
中学時代長谷川君は三井君と試合をしたことがありましたが、その時は彼は三井君に全く歯が立ちませんでした。
それから約3年、三井君はグレて高校に入ってからバスケットはほとんどしていません。
それに対し長谷川君はおそらく毎日厳しい練習を積み、高校3年にして県内2位の翔陽高校のレギュラーを勝ち取ります。
長谷川君は三井君にコンプレックスがあったのでしょう。
それを払拭しようとしているかのごとく、彼は三井君に勝負を挑みます。
藤真君も長谷川君には監督としてというより、チームメイトとして大きく期待していたはずです。
(自信をもて!お前に勝てるやつなどいない!!)
藤真君は長谷川君に対してずっと思っていました。
それだけに長谷川君から言ってきてくれたことが何より嬉しかったでしょう。
彼の表情からも見てとれます。
踏み込んだからこそ・・・
殻を破るのは、「自分がやるんだ」と、自らが主体にならない限り実現しません。誰かがこの状況を変えてくれて、自分が変化するかもしれない・・・・・・。そんなことはあり得ません。
【〈困難に打ち克つ「脳とこころ」の法則〉より】
翔陽高校で揉まれたとはいえ、長谷川君は三井君に相当コンプレックスを抱いていたであろうことは先程も書きました。
ではそのコンプレックスを取り除くにはどうすればいいかと言えば、結局は長谷川君自身が三井君に勝たなければならないのです。
勇気を持って長谷川君は発言し、三井君に真っ向勝負を挑みました。
途中までは完全に三井君を抑え、湘北高校は窮地に立たされます。
最終的には三井君の反撃を許し、チームも逆転負けを喫してしまいます。
では長谷川君の行動は全くの無駄だったのでしょうか?
私はそうは思いません。
三井:(こいつ本当に中学でオレに負けたのか!?どこの奴だ!?
こんだけ動きのいいやつを忘れるはずはねえ・・・!!)
【SLUM DANK新装再編版7巻P245】
あの中学MVPシューターでさえ想像もできないくらい、長谷川君は高校で成長していました。
これは長谷川君の努力の賜物です。
そして三井君にボックスワンで挑戦した勇気。
漫画には描かれていませんが、これらの長谷川君の勇気と行動は必ず彼の人生にプラスになります。
思い切って挑戦したからこそ、成長した部分と、MVPシューター三井君の底力を知ることができたのです。
逆に挑戦しなければ、もし翔陽がそのまま勝ってインターハイに出場したとしても、彼の心にはまだ三井コンプレックスが残っていたでしょう。
下手をすれば「あの時何でオレは三井に勝負を挑まなかったんだ」とまた後悔が残ったかもしれません。
壁に挑んだからといって成功するとは限りません。
挑んだことによって余計痛手を受けることもあるでしょう。
だからこそそれまでの努力が大事なのです。
努力してきたことを土台としているからこそ、「オレに任せてくれ」という発言が出てくるのです。
長谷川君の努力と、発言する勇気を見習いたいものです。
彼は社会人として、この試合を糧としてきっと大成功をとげているはずです。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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