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人はまず褒めた方がいい?

人への教え方、接し方って本当に難しいと思います。
1+1=2と決まってるわけではないので。
とはいっても、ある程度の順番というか法則はあるみたいです。
それを大きく外れてしまわないようにすることが大事だということを、陵南高校田岡監督は教えてくれます。


思い込みはよくない

田岡監督:(プライドの高そうな仙道は
                       ホメテ伸ばそう)
     (まだ失うもののない福田は
                       叱って伸ばした方がいい)

田岡監督はすごく厳しい監督です。
特に主将の魚住君は、一年生の頃は毎日怒られながら基礎練習をしていました。
またこれまでのバスケ人生から、「最初は皆怒られながら上手くなっていくものだ」という思い込みも田岡監督にはあったのかもしれません。
そういった経験から、まだ荒削りな福田君も叱って伸ばそうと思ったのでしょう。

その結果、一年経って福田君は田岡監督に暴力を振るってしまいます。
怒られ続けたストレスが原因です。
校内の練習試合ということで、学校側にも隠すことはできず、福田君は無期限の謹慎処分を受けてしまいます。
【SLUM DANK新装再編版10巻P172〜P174】

全くの逆効果となってしまいました。
それでは田岡監督はどのような順序で福田君に接していけばよかったのでしょうか?


人の成長は、三つの段階を見極めなくてはいけない

人の「成長と評価」には三つの段階がある。
それは、「無視」「賞賛」「非難」である。
誰しも最初はほとんどは相手にされていない、「無視」の段階から始まる。そして、ある程度のレベルに達したら、まわりから「賞賛」される。そして最後は「非難」。非難されるレベルまで到達すれば、それは一定の成長を遂げたものだと理解していい。
【〈超二流 天才に勝つ一芸の究め方〉より】

元プロ野球でヤクルトスワローズや阪神タイガースで監督をされた野村克也さんは、人を育てる基本的な手順として、「無視」「賞賛」「非難」の三段階で選手に接してこられました。
この手順を踏むからこそ、人は成長していくのだと長年の経験から学んだのでしょう。

期待されて陵南高校に入学した仙道君は、第一段階の「無視」を通り越し、第二段階の「賞賛」から入ることになりました。
対してそこまで期待のなかった福田君は、何といきなり第三段階の「非難」から入ることになりました。
確かにこれでは、福田君があまりに可哀想。
福田君でなくても、余程ヤル気と根性があるか、ボーッとしていて怒られても平然と受け流すタイプでないと耐えられないでしょう。

田岡監督は自分のミスに気づき、福田君を褒めることをしていきます。
海南戦や湘北戦は観客やチームメイトから褒められることで、彼はさらに自信を持ってプレーしていくことができました。

仙道君は、もうすでに一流の選手です。
のらりくらりとやって監督に怒られるシーンはありますが、割と平然としています。
もうすでに第三段階の「非難」に入って指導されても問題ないのです。

初めから田岡監督もこの手順が分かっていれば、もしかすると陵南高校が海南や湘北を倒して全国に出場していたかもしれません。

人を育てるというのは、簡単そうで難しい、それでいてシンプルなんだと教えてくれてる気がします。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。



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