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僕が起業前の学生時代にしたこと5(パーティー編③)


🐤ここまでのあらすじ

大学3回生の僕は「就職をしない」と決めたものの、
お金はない、時間はまあまあある僕は香港系カナダ人のシゴでき美女のCちゃんと付き合い、
「日本にいる外国人の悩みを解決できたらいいね」
ということと、
「自分に出来そうなこと×人が集まること」
を考えて「国際交流パーティー」なるものを始めた。

が!いきなりの友達の裏切りにより見直しを余儀なくされて、
見直しをしつつも意外と多くの人から求められていたことに気づき、
頑張ってみることにした。

まだなにも会社を起こしてない。

🐤パーティーのその後

さて、困った僕を見て嬉しいことに手伝いたいと言ってくれる人が意外と多く、一人じゃなくてチームを作ることにした。落ちた時にこそ気づきが多い。

メンバーの組織化

パーティーの立て直しに当たって、【主催者メンバー】と【ボランディアメンバー】を募って組織化することにした。
主催者メンバーはいわゆる、責任をとる人たち。代わりに売り上げからもらえるパーセンテージも多い。
ボランティアメンバーは「楽しそう!」というレベルで集まってくるので手伝えるときに手伝ってくれたらいいよという人たち。この人たちはちょっと会費が安くなるなどの特典をつけた。

共同主催のメンバー

何もない僕だから手伝いたいと言ってくれた人もいたのは事実で。なので僕は「この人とやっていきたい」と思った人に声をかけることにした。

まず声をかけたのは車の整備士をしていた年上のN。
Nは特に目立って人を引っ張っていくタイプではなかったが、僕から見てこの会を誰よりも居場所として楽しんでくれて好きでいてくれてたのがNだったなと思い、夜のファミレスに呼び出してみた。

パーティー以外でパーティーの人と会うことはないので、Nとは初めて2人で会うことになる。
そして呼び出してみたものの、どう切り出したものかと自分の思いを伝えることは意外と難しく、当時の僕は「断られたらどうしよう」と告白さながらの緊張感で(僕の恋愛対象は女の子です)駅前地下を降りたところにあるファミレスの一番奥の席で待っていた。

仕事の関係で5分ほど遅れてきたNは、「ごめんごめん」とええ感じの笑顔で席に座り、5分がカップ麺10杯ぐらい作れそうな気持ちで待っていた僕の気持ちはつゆしらず、呑気にその店で一番コスパがいいと言われている何がミラノかがよくわからないドリアと水を注文して、
「で、どうしたん?」
と。

せめてドリアを食べ終わるぐらいまでの、心の準備をさせて欲しい。そしてここのお店のドリアは2〜3分で来てしまうスピードメニューだし、話している途中で店員に遮られたら僕の心は折れてしまうかもしれない。
けれど、聞かれたからには答えないといけない。

「実は・・・」
と僕は、Nにちょっとお手伝いではなくしっかり主催として一緒にやって欲しいこと、本当は辞めようかとも思ったけれど、楽しみにしてくれている人がいる、そしてぶっちゃけここで辞めるのは悔しいと思っていること。
あとは僕なりのこうしていきたいという将来像。

誰かに提案するノウハウはなかったけれど、僕は気持ちを伝えて熱弁した。

そんな僕の熱量に対して、話の途中で来たドリアを食べながら聞いていたNは、
「ええよ!」
とあっさり答えた。
Nがドリアを食べ終わる頃には話は終わっていた。

Nいわく、自動車整備士は機械相手のルーチン化された仕事が多く、人と触れ合う機会が少ない。
パーティーは非日常を感じてとても楽しかったそう。そしてこのパーティーの主催に入って非日常を提供できることと、何よりも僕といると何かが変わりそうな気がしてわくわくしたそう。

ちょっと自信をなくしていた僕は、Nに声をかけてよかったと心から思った。

組織だからこそできたこと

ここからはトントン拍子に進み、Nは仕事柄コツコツとしたことが得意なのか、いろいろ声をかけて、同じ仕事のシンガポール人が入ることになった。
今では外国人が日本で働くことは珍しくはないが、当時の特にアジア圏は物価の差もあって日本に面接にくるだけでもハードルが高く優秀な人しかなかなか来れない。
このシンガポール人がfacebookを使いこなし、facebookでの交流も盛んにしていたために、facebookグループも一気に加速していく。

さらにその繋がりの外国人もfacebookで一気に広げてくれ、あれだけ集客に苦労していた国際交流パーティーは夢の100人単位で集まれるようになり、主催者・ボランティアスタッフも組織として稼働していくようになった。

同じ方向を向く能力の違うメンバーが集まることで、新たな層の人たちも集まるようになり、人数が増えるとできることが増えていき、例えば、1人主催だと挨拶回りだけで終わっていたのを、接客も分担できるようになった。
そして、僕自身が今まで出会うことがなかったような層から新しい企画も出て、カジノディーラーズスクールの子とコラボをしたりスノーイベントをやったり、毎回飲み会ではなくとにかく飽きさせない工夫もでき、派生して新しいイベントサークルもできた。

僕がいなくても組織は動きだした

1年ぐらい経ち「人が集まるならばお金が動くし、できることも増える」と思って、箱を持つことも考え始めたその頃。
タイミングよく飲食店経営の話が舞い込んできた。

夜のバイトで知り合ったホステスさんの彼氏さんから、飲食店をOPENしようと思って借りたけれど任せていた店長が急に辞めることになって、家賃がもったいないから契約している1年間限定でやらないかと。

初期費用は無料でいい、家賃さえ払ってもらったら任せる、そして失敗しても安心な1年限定。

パーティービジネスは僕がいなくても稼働する組織にすでになっていたので、僕は主催をNに譲り、飲食店経営Tが登場することになった。

🐤パーティーを通して僕が感じたこと

・好きな人の口コミはすごい
・好きや喜びを増幅させる=わくわくさせることが大切
・できることを得意なことは頼って、それぞれの役割・居場所があることで人は頑張れる
・自分自身が勝手に無理だと判断せずに(人が集まっていない現実)、それよりも今楽しんでくれている人を大切にしよう
→ナイものに目を向けるのではなく、アルものに目を向ける。
 人はアルところに集まる、ナイところには集まらない。
 虚勢は張らない。

経営をするとなると大きなものを望みたがるが、そこで大きく借金している人は失敗している人が多い。
僕は、自分の器の範囲内で少しずつ大きくしていくが大切だと思っている。
そのおかげで経済的にも人材的にも多少の波はあっても大きく崩れたことはない。

というわけで、次回は飲食店経営T編スタート。
やっと経営者っぽくなってきた。

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