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地方の印刷会社を全国の人に知ってもらうために、広報未経験だった私がやったこと【前編】

まずは自己紹介をさせてください。

弊社は新潟県三条市にある印刷会社で、プログラフ株式会社と申します。
プログラフ(PROGRAF)というのは、PROFESSIONAL+GRAPHIC+FIXの造語で、「視覚表現全般において、自己の感性・知性・情熱を最大限に傾けたプロ集団であれ」という行動指針を謳ったものです。

本社
工場

本社の2軒先に工場がありますが、工場の方が広いので初めてお越しになる方はこちらを本社だと勘違いしがちです。

(ちなみに最近は本社隣の敷地にも社屋を広げ、立派な看板もできました。)

さて、ここから本題です。




01. デザイナーから広報へ

私がこの会社にやってきたのは、2020年3月でした。
新潟に本社を置くデザイン会社にデザイナーとして入社し、東京支社も経験しながら5年程勤務していました。

前の会社でデザインをがむしゃらにやってきたので、次に就くならデザイナーじゃない仕事がしたい、と思っていました。でも完全にデザインから離れた仕事よりは、何かしらの形でデザインに関わったお仕事がしたいと思っていた矢先に、「広報」というお仕事と出会いました。

みなさんは「広報」といえば、どんなイメージを持っていますでしょうか。
広報という言葉を調べてみると、自社のPRをして認知度を上げることが主な仕事とあります。言葉にすると実に明確で分かりやすいですが、実際どういう仕事をするのかというと未経験の私にはあまり想像できませんでした。

私がこの会社に広報として入社した際に任された仕事はそこまで多くなく、主にSNSや自社HPまわりの管理等でした。というのも今思えば、会社としても広報という部署が初めてできたので手探り状態だったのだと思います。

ですが広報未経験の私は、「広報ってこういう仕事なんだ・・・」と任された仕事のみを無難にこなす日々を過ごしていました。
SNSも自社発信のみ、自社HPまわりも無難に、他はイベントに呼ばれたら行き、とにかく受動的で「これでいいのだろうか・・・」と不安に思う時もありました。
そんな中、たまたま広告でTwitter公式ビジネス活用パワーアップセミナーを見かけたのです。


02. あるセミナーとの出会い

Twitterの全世界の月間利用ユーザー数は5億5,600万人(2023年2月時点)とというデータがあり、中でも日本の利用者数は世界第2位で5,895万人だそうです。(出典:https://find-model.jp/insta-lab/sns-users/

企業公式としては登録無料で大衆へ向けてPRができるわけなので、利用しない手はありません。弊社も私が広報として入社する前からTwitterアカウントはありましたが、そこまで活用できておらず、私が引き継いだ時点ではフォロワー30人程の状態でした。

私は個人的にTwitterを10年以上前から使っており、運営には自信がある方だと思っていましたが、実際企業公式として運用するのはかなり大変でした。
「これを言うのはコンプライアンス的にどうなんだろう・・・」「この言葉はここでは不適切かな・・・」「この投稿を見た人はどう受け取るだろうか・・・」と考えだしたらキリがなく、当初はひとつ投稿するのに書いては消し、書いては消しを繰り返していました。

そんな中、先に書いたTwitter公式ビジネス活用パワーアップセミナーと出会い、参加してみることにしました。

当初は軽い気持ちで参加したものの、Twitter社員の方がビジネス向け活用術を直伝してくれるこのセミナーは、ひとり広報の私にとっては勉強になると共に心の支えでした。

会社では未経験の部署に私ひとりだけという状況で、誰かが付きっきりで見てくれるわけではありません。会社としても初めての部署なので誰に聞いても正解なんて分かりません。そんな中で無意識に「他の人に頼れないから、私ひとりで何とかしなければ」と思うようになってしまっていたのだと思います。そんな私に、このセミナーはまるで「ひとりではない、全国にはTwitter担当という名の仲間がいる」と言ってくれているようでした。


03. 発信するだけではダメ

企業公式Twitterというと、スター〇ックスさんや〇ーソンさんのように自社製品をPRするだけでバズったりトレンド入りしたりする、誰もが知っているような大企業のTwitterを思い浮かべる方がほとんどだと思います。

ですが、今では弊社のような中小企業もたくさんTwitterを利用しています。大企業と違い、中小企業はそこまで一般的に知名度もなく、自社製品をただ投稿しただけでバズったりトレンド入りすることはほとんどありません。弊社のアカウントでも、自社製品を淡々と投稿しただけではいいねがひとつもつかなかった投稿もありました。

そもそもTwitter運用をする際、とりあえず目標を決めようと定めたのが「フォロワーを30人から1,000人にする」だったのですが、自社発信だけではフォロワーが増えるどころかいいねもなく、見てくれる人もいませんでした。

(今思えば黒歴史なのですが、この頃はTwitterのトレンドに入ってる言葉をひたすら入れて自社に関係のない投稿をしまくっていた時期もあり、迷走していました・・・。)

そんな中、このハッシュタグと出会いました。

このハッシュタグのついた投稿を見てみると、今まで私の知らなかったたくさんの企業公式Twitterアカウントがありました。そして驚くことに「〇〇さんおはよう~」「そのお菓子おいしそうですね!」など、企業公式同士が和気あいあいとリプライを送り合っているのです。

そこで、私も上記ハッシュタグを使ってフォロワーと交流を意識した投稿をし、同じくこのハッシュタグを使って投稿している企業アカウントに「Twitter始めました!プログラフ株式会社と申します!仲良くしてください!」と、こんな感じでとにかく挨拶まわりとフォローをしていきました。
(ただ機械的に、というわけではなく、しっかり投稿内容やプロフィール、HP等も確認した上でリプライを送っていました。)

すると、その中で「実は私もTwitter担当を始めたばかりで・・・ぜひ仲良くしてください!」という方がちらほらいらっしゃったのです。

その輪はどんどん広がり、気付けば私の中で定めていたフォロワーを1,000人にするという目標を達していました。


04. さらに認知を広げるために

順調に目標のフォロワー1,000人を達成したのち、そこで繋がった企業さんから「コラボキャンペーンをしませんか?」と声を掛けていただいたのです。キャン・・・ペーン?しかもコラボ・・・?と分からない事だらけだったのですが、先方の企業さんに教えていただきながら初めてコラボキャンペーンを行いました。ちなみにこの時、弊社のTwitterアカウントのフォロワーは1,200人程、お声掛け頂いた企業さんのフォロワーはなんと1万人を超えていました。

キャンペーンとは様々な種類がありますが、ここではTwitter懸賞キャンペーンの事を指します。自社製品やそのキャンペーン限定のオリジナルグッズ等を作り、自社アカウントをフォロー&その投稿をリツイートしてもらうことで応募完了となるシステムです。大体一週間程度行い、終了後その中から当選者を選び、DM等でやりとりを行って賞品を送付するという流れです。

当選者の抽選、やりとり、発送等をすべて自分で行えば、賞品代のみで行うことができます。自信のない方や予算にある程度余裕がある方は、代行サービスもあるようなので、そちらを利用するのもアリかと思います。

もちろんキャンペーン慣れしてる方や自社製品にパワーがある場合は初めての単独キャンペーンでも十分伸びると思いますが、弊社の場合はそこまでパワーのあるものがありませんでした。
(※ここで言うパワーとは、SNS上でキャンペーンを行う上で多くの人に「欲しい!」「応募しよう!」と思ってもらえるような製品のことです。弊社はBtoBなので、BtoCの製品はあまりなかったのです。)

さらに、単独ではなくコラボをすることによって下記のような効果も実感しました。

  1. コラボ先企業をもっとよく知ることができる+コラボ先企業にも自社のことをよく知ってもらえる。

  2. 自社をよく知ってもらえることでお仕事を頂くことも。(逆にこちらからお願いしたりすることもありました。)

  3. コラボ準備をするにあたって、沢山やりとりをするので更に親交を深めることができる。

  4. コラボ先企業繋がりで、新たなフォロワー層や企業と繋がることができる。


もちろん単独キャンペーンには単独キャンペーンの良さがあります(自分のペースで進められるとか)が、個人的には様々な企業とコラボすることで上記4つのような効果の他に、既存フォロワーの満足度向上も見込めると思っています。

フォロワーを増やしていくには、どれだけ新規フォロワーを獲得していっても既存フォロワーがどんどん減っていけばプラマイゼロ、もしくはマイナスになってしまう場合もあります。

新規フォロワーを獲得していきつつ、様々なキャンペーンを行うことで既存フォロワーの満足度を向上させ、フォローを継続してもらう必要があります。ここら辺に関してはTwitter担当の企画力が問われる部分だと思いました。(と、偉そうに書いておいてなんですが、これに関しては私もまだまだ精進しなければいけません・・・。)


05. 企業公式Twitter担当との交流会

沢山の企業とTwitterを通して知り合ったものの、普段のリプライのやりとりだけではなかなかお互いをよく知ることは難しいです。それこそ、Twitter担当さんと集まってお話できる機会でもあれば・・・。

そこで、弊社を含む3社を運営本部とし、企業公式ティータイムを発足しました。

ロゴも制作しちゃったり・・・。

企業公式ティータイムとは、Twitter担当が集まってzoomで自社のことや中の人のこと、SNSについてゆる~く語り合う会です。ゆる~く語り合う会なので、あからさまな営業目的での参加はNGとさせていただきました。

参加者募集バナー

不定期で開催していたこの企業公式ティータイムは、コロナ禍の行動制限下だったこともあり、有難い事にほぼ毎回定員を上回る応募数がありました。

参加者には事前に、参加する上でのルールやタイムスケジュールなどをまとめた「招待状」をDMにてお送りしました。

皆さん同じTwitter担当仲間ということもあり、一人がぽつりぽつりとSNS運用に関する悩み相談を始めると他の方も分かる、と次々話題が飛び交いました。当初2時間という枠は長いかな?と思っていたのですが、むしろ足りないくらいで30分程延長した回もありました。

基本ひとりで運用されている方がほとんどだったので、「同じようにひとりで運用されてる方と悩みを共有してアドバイスをもらえたりしたのは、とても有意義な時間だった」「ぜひまた参加したい」「次は会場を貸し切ってリアルイベントでやったらどうか」など、とても好評でした。

(※現在は運営本部のTwitter担当さんがご卒業されたり、業務状況等によって休止しています。)


長くなってしまったので、前編はこの辺で終わりとさせていただきます。
後編では、弊社PRキャラクター「プロたん」誕生をメインに書いていこうと思います。

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