打たれ弱い新人に言うべきことを言うコツ(「イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2021」から)
新入社員は打たれ弱いと言われます。
日本能率協会マネジメントセンターが毎年発表している「イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査」によると、新人のことを打たれ弱いと感じている割合が6割ほどいました。
そのような状況から、厳しい指導ではなく、「やさしい指導をしている」と回答する割合が7割います。
私の講師の経験をお話しします。
10年くらい前には、新人研修で、「厳しく指導してください」とのリクエストを受けることが多かったです。
講師としても、人事や配属先の上司や先輩が言いにくいことを伝えることが大事だと感じ、強いトーンで伝えたり、承認の言葉よりも、指摘の言葉が多かったように思います。
そのスタイルでやることが、新人から受け容れられない、むしろ反発を買ってしまうと感じるようになったのが5年位前です。人事の方からも、「厳しく指導」という言葉は少なくなりました。
では、「やさしい指導」で果たして、うまくいくのでしょうか。
新人が、間違ったやりかたをしている、時間にルーズ、ルールを守らないなどのことをそのまま放置する訳にはいきません。
やさしくやんわり遠回しに伝えることで、相手に伝わらない、問題行動が一向に改善されない、ではまずいです。
ではどうすればいいでしょうか?ポイントは
「事実には厳しく、人にはやさしく」
です。
・決められた通りの手順を踏んでいない
・会議の時間に3分遅れている
・ドレスコードに反する服を着ている
など、事実はありのままに伝え、共有します。指摘する際の表情は、真剣に、真面目な態度で伝えます。
ただ、それは本人の一部を捉えたに過ぎず、人格を否定してはいけません。
つい、「いい加減なやつだ」「やる気がない」「だらしがない」などの人格を否定するようなことを言いがちです。
つい、やさしく指導しようと思うがあまり、事実の共有自体が不充分なケースがあるように思います。
その一方で、「あいつは使えない新人だ」などとレッテルを貼って、相手の可能性を奪っていることがあるように思います。
指導は、本当に気を使いますよね。
「事実には厳しく、人にはやさしく」で、新人の可能性を伸ばしていきましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?