リーダーが意識したい伝え方のちょっとしたコツ【阪神矢野監督のリーダーシップ】
ビジョンを語ることの難しさ
リーダーとしての大事な能力の一つに、自らの言葉でビジョンを語ることができることがあります。
管総理大臣の支持率が低迷し、退陣に追い込まれたことの一つの理由として、自分の言葉でコロナ後のビジョンを語れなかったことがあるのではないでしょうか。
これは我が国のリーダーだけの課題ではありません。私は管理職研修で、職場ビジョンを語るロールプレイを行います。
内容自体は良いことを言っているのだけど、相手に伝わらない、相手の気持ちが動かないというものが多いです。
矢野監督から学ぶビジョンを語るヒント
ビジョンを語るヒントはいくつかあるのですが、意識次第で簡単にできることが、「〜です」「〜します」と、語尾を言い切ることです。
我が阪神タイガースは、9月18日、ペナントレース終盤の大事な試合を勝利することができました。
9月19日の首位を争う巨人戦に向けての意気込みを聞かれての矢野監督のコメントです。
何がなんでも全員で取りに行く、そういう試合を皆さんにお見せします。
「お見せしたいと思っています」ではなく、「お見せします」と言い切っています。
実際のインタビュー動画がこちらです。(監督インタビューは5分10秒から、上記の発言は7分20秒位からです)
言い切ることで、リーダーとしての決意や覚悟が感じられます。これが、
何がなんでも全員で取りに行く、そういう試合を皆さんにお見せしたいと思います。
ちょっとしたことですが、ずいぶんニュアンスが違うと思いませんか?
なぜ言い切れないのか
仕事の場面で、もちろん、はっきり言い切れないこともあります。
「納期までに間に合うか?」「今の案件は受注できそうか?」と上司に問われたりすると、100%ではないなと思うと、「間に合うと思います」「受注できると思います」と言うのはごく自然なことです。
言い切らないことで、責任を回避したいという思いがあるのでしょう。
ただ、普段の言い方が言葉癖となって、リーダーとしての決意や想いを語るときにでも「〜と思います」という語尾になるのでしょう。
次期総理大臣を決める自民党の総裁選での各候補者の発言に注目してください。どれだけ言葉を言い切っているかチェックしましょう。
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