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Stanfordのデザイン思考を学ぶワークショップに参加!


初めに

 PRISMの金澤です!いつもお世話になっているA Tech Venturesの竹居さんにお誘いいただいた、スタンフォード大学のデザイン思考講座を体験してきました!
 よくデザイン思考という名前は聞くものの、具体的には何かよく分からないという方が多いと思います。「デザインなの?」「思考法なの?」みたいな。私もそんな感じでした。今回の講座はそんなド素人でも直感的にデザイン思考の大枠を体験出来る内容となっており、非常に初心者向けです!
 具体的にやった内容を以下にレポーティングしたので、こんな感じなんだーとノリをつかんでいただければ幸いです。とはいえ、いくら記事を読んでも身に着けるまでは至らないと思いますので、次回の講座に参加して一緒に手を動かしましょう!
https://d-school-starter-kit.mystrikingly.com/


アイスブレーク

 今回の講座は「紙に書く作業」と「ペアになった人とディスカッションする作業」の2つを繰り返す形式となっています。なので、そのどちらにも慣れておくことが大切!ということで、最初にアイスブレーク(ウォーミングアップ)を行いました。
 内容は「zoomごしのペアの人の顔だけを見て、一筆書きでその人の顔を紙に書く」というものでした。当然上手く書ける人はいないので、みんな下手な前提です。後になって思うと、ここで醸成された失敗しても問題ない、下手でも問題ないという空気感が後のワークに生きていたように思います。参考までに、私が書いたペアの人の顔を添付しておきます(意外と上手い笑)

紙を見ずに一筆書きで書いてます


カスタマージャーニー

 いよいよ本編に入っていきます。最初にやったことは、「自分の一日をグラフで表す」ということです。縦軸に感情、横軸に時間をとって、昨日がどんな一日だったかを紙に表現します。具体的には以下のような感じです。

 自分が書いた図を基に、ペアの人に自分の一日を説明します。「起きてからは憂鬱で…」「寝る前にお酒を飲んでテンションを上げて…」のように。ここで大切なのは、説明される側は「なぜ?」というワードを軸にその人の一日を出来る限り理解しようと努めます。例えば、「なぜ寝る前にお酒を飲むんですか?」といった感じで。
 この過程を経ることで、ペアの人がどんな一日を送っていて、普段何が感情の起伏に影響を与えているか、何に困っているか、ということが理解できます。今回使用したこの視覚的なフレームワークを「カスタマージャーニー」と呼びます。

カスタマージャーニーの深堀り

 カスタマージャーニーを書いて相手の一日を理解することが出来たら、具体的に困っている部分、課題を感じている部分を解決するために深掘りしていきます。今回私のペアの方は以下のようなカスタマージャーニーを書いたので、グラフの底の部分(電車にスマホを置き去りにしてしまった)を深掘りしていきました。

ペアの人が課題に感じていること・困っていることを深堀り

 先ほどの「なぜ?」というキーワードも駆使して、彼が落ち込んだ要因を探っていきます。詳しく話を聞いてみると、彼は「電車にスマホを置き去りにしたこと」に落ち込んでいたのではなく、本質的には「お酒で下らない失敗をしたこと」に落ち込んでいるということが分かりました。これはカスタマージャーニーを見るだけではなく、しっかり話を聞くことで浮かび上がってきた本音だと思います。このようにして、ペアの人が何に困っているのか、何が感情を落ち込ませたのか、ということを多角的に探っていきました。


4種類のソリューションをブレスト

 彼の悩みを聞いて、解決してあげなければならないのは「どうしたらお酒で下らない失敗をしなくて済むか?」ということです。そこで、4種類のソリューションを短時間でブレストするというワークを行いました。ただ、急に「4つ解決方法を考えてね!」と言われても多くの方が困ってしまうと思います。そこで、「お金をいくらつぎ込んでも良い」「明日にでも出来る」「ゲーム形式」「ロボットの力を使える」という制約を設けて、4つのアイデアをそれぞれ考えました。私が作ったのは以下です。

ソリューション4つ

左から、「お酒で注意散漫になってもいつでも注意してくれる執事」「スマホ忘れなどを防ぐチェックリスト」「友達の忘れ物ややらかしを指摘したら罰金ゲーム」「常に監視してくれるドローン」というアイデアを考えました。考えて絵に起こすまでトータルで3~4分くらいだったので、絵はかなり雑なクオリティになっています笑。ただ、制約のおかげで短時間でもアイデアを4つ考えつくことが出来ました。
 ブレストの段階でよく言われたことは「雑でも良いから何か書く、やり通す」ということです。途中で考えに詰まって何も出なくなるより、適当に考えたものでもアウトプットすることの方が大切だということを説いていました。
 これらのアイデアをペアの人に壁打ちします。どういう要素が良いと思ったか、欲しい要素は何か、ということをフィードバックしてもらいました。フィードバックを与える場面では、相手のアイデアを頭ごなしに否定するのではなく、受け入れたうえで感想を述べるということが重要だと教えられました。間違いない。

ソリューション4コマ漫画

 ペアの方から4つのアイデアそれぞれについてフィードバックをもらったら、最終的なアイデアを製作します。今回は「初めに相手が困っていた出来事は何か?」「その出来事はどういった問題として定義できるか」「解決策」「その解決策のメリット」の4コマでアイデアを表現します。私の場合は以下のようになりました。

最終的なアイデア

 先ほどの4コマになぞらえて説明すると、ペアの人の「電車にスマホを置き去りにしたという出来事」を「お酒で下らない失敗をしたくないという課題」と置き換え、「失敗したら自動で1万円募金される仕組み」を考えました。これによって、彼は「飲み会中も1万円を意識して行動し、失敗を未然に防げるという恩恵」を受けます。
 このようにして、ちょっと手を動かしただけでペアの人の困りごとを解決してあげられるような、もっともらしいアイデアを考えることが出来ました。お酒の失敗で困っている人はこのサービスを作ってみてください笑

おわりに

 直感的なワークを繰り返していたら、何だかそれっぽい問題解決を行うことが出来ているという非常に興味深い体験をしました。どのステップも非常に簡単でやりやすく、小学生でも出来てしまう内容だと思います。
 今回のワークを体系的に整理すると、①顧客について知る②顧客のペインを深堀りする③アイデアのプロトタイプを作る④フィードバックからアイデアをブラッシュアップする、という非常に本格的な流れを踏襲しています。この一連の流れをデザイン思考と呼ぶのだと思いますが、非常に手軽で本質を突いた内容だったので、デザイン思考がいかに優れているか理解することが出来ました。今回の講座は定期的に開催するそうなので、是非参加することをお勧めします!流石スタンフォードクオリティという感じ!
 ここまでご覧になってくださりありがとうございました。参考になれば非常に嬉しいです!
講座:https://d-school-starter-kit.mystrikingly.com/


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