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高尾歳時記 2024年9月21日

 明日9月22日は、二十四節気の秋分。いうまでもなく、秋中盤です。

 しかし、今年は暑い。昨日の時点で、本日の東京地方の最高気温予報は36℃の猛暑日。太平洋高気圧と大陸の高気圧が日本列島の上空で重なって、寒気が到達しにくいという解説でしたが、もし予報通りだったら観測史上最も遅い日付の猛暑日になるとのことでした。

 かかる予報でしたので、暑くなることを前提に準備し、気温が穏やかな早朝から高尾陣場のあちこちをめぐってきましたが、極端な暑さにはなりませんでした。本日午前10時時点の高尾山山頂の気温は28℃。アメダスによると、東京地方の今日の最高気温は午前10:15時点に計測された32.6℃ということでした。

 暑いことは暑いのですが、予報よりは気温がだいぶしたまわって、気分的には快適な山行になりました。

 暑い日が続いていますが、高尾では着実に秋が深まりつつあります。秋の花が目白押しでした。

早朝の高尾山口駅を出発。三連休の初日だからなのか、人は少なかったのですが、下山後は続々と人波が続いて登山口方面に向かっていましたので、午後は混雑したようです。
イヌホウズキ。秋が深まると、人里近くや河原で見かけるようになります。
秋の訪れを告げるツユクサはもうそろそろ終盤です。
ヤブラン。個体数は多い。終盤に向かいつつあります。
先々週一気に開花したヒガンバナですが、終わりに近づきつつあります。
オトコエシは盛りです。
イヌタデ。ふもと山中あちこちで見かけます。秋の花です。
ハグロソウはそろそろ終わり。
ツリフネソウはピーク。ふもと山中あちこちで見かけます。
高尾では紫色のツリフネソウが主ですが、黄色いキツリフネも観察できます。上高地ではこのキツリフネが主。
ミズヒキはピーク。写真にとるのが難しい。
フジカンゾウももうそろそろ終わりですね。
おっと、これはミヤマフユイチゴの花ですね。文字どおり11月以降、寒くなると実をつけます。
ノブキ。もうそろそろ花の季節は終わり。個体数は多い。
あっ!イヌショウマが咲き始めています。この花が咲きそろうと、秋の深まりを感じます。
マツカゼソウ。秋の花ですが、もうそろそろ終わり。ミカン科の植物で、鼻を近づけるとかすかに柑橘の香りがします。
あっ!これはオオヤマハコベです。これも秋の花。個体数は少ない。
イヌトウバナは盛りを過ぎて、終盤に向かいつつあります。秋の花。個体数は多い。
ミゾソバの花がピーク。かわいい星形の花をつけます。個体数は極めて多い。過日の上高地でもたくさん見ました。
ノハラアザミ。個体数は多い。
アズマヤマアザミ。こちらも個体数は多い。
タニタデ。個体数は多く、沢沿いなどの涼しい湿った環境を好みます。
ムラサキシキブが結実していました。園芸でも人気のある種です。
あ!おおきなムカゴが!
自然薯のツルにつくムカゴ。子供のとき、いっぱいとって砂糖醤油で甘辛く煮て、おやつにしてもらっていました。
(東京都立自然公園内で東京都知事の許可なく植物を採取することは、刑事罰を伴う犯罪です。)
レモンエゴマ。擦るとレモンのような芳香がするのでこの名がついたそうですが、食用には向かないとのこと。
ゲンノショウコはピークを迎えています。ふもと山中あちこちで見かけます。
シュウカイドウ。人里近くで多く見かけます。
ヤマゼリが咲き始めると、秋を感じます。
イタドリ。個体数は多い、河原で見かけます。
メナモミ。沢沿いなどの、涼しく湿った環境で見かけます。
モミジガサ。大きなモミジのような葉から名付けられたとか。
ヌスビトハギ。個体数は多く、この半月状の豆果が動物の毛にくっついて、分布を広げます。ひとの服にも容易に付着するので、見たことがあるひとは多いでしょう。
これはボタンヅルの実。森では目立ちます。
あっ!やった!ジャコウソウです。
個体数はとても少ないのですが、本日数カ所で見かけました。
クサボタンが盛りを迎えています。
ヤブマメ。高尾で秋に咲くマメ科の花のひとつ。
おっと!こちらも高尾で秋に咲くマメ科の花。ノササゲ。
こちらもマメ科の花。ヤマハギ。個体数は多い。
ツリガネニンジンはほぼ終わりです。
キバナアキギリが咲いていますね。こちらも秋の花です。
ヘクソカズラの実。
子供の頃、これを手のひらにのせてぎゅっと潰して、罰ゲームとして友達の鼻っ面にもっていくイタズラをみんなでしていました。
ガマズミの実。鳥が好んで食すそうです。
一丁平の展望台から、富士山方面。
雲は多かったのですが、富士山かろうじて見えました。
ユウガギク。ふもと山中あちこちで見かけます。
ススキの穂が開き始めています。
シラヤマギクはピークを過ぎつつあります。
きれいなアゲハがノハラアザミにとまっていました。昆虫は詳しくないので調べたら、ナミアゲハでしょうか?いわゆるアゲハチョウと呼ばれる蝶々がナミアゲハとのこと。
シモバシラの花が盛りを迎えつつあります。
(本日の写真ではありません)
シモバシラは冬になると地上部が枯れますが、根は生きているので地中から水を吸い上げて枯れた茎から水が染み出し、冬の冷気で凍って氷の花を咲かせます。
ヤマホトトギス。本日あちこちで見かけました。
高尾山山頂に到着。雲が多いですが、富士山かろうじて見えました。
同じく高尾山山頂から、丹沢主脈方面。稜線は見えていますね。


 

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