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組織のインクルージョンに欠かせないアンコンシャス・バイアス

インクルージョンは現代社会のビジネスシーンにおいて欠かせない概念になりました。すでに米IT企業が相次いで研修を導入しており、日本でもそれに倣う風潮が見られています。

この流れを決定づけたのは、オーケストラのオーディションという事例が認知されたことです。以前のあるオーケストラ団体では、女性の演奏者の数はわずか1割以下しかいませんでした。

こう言われると、男性のほう演奏技術において優れていると思われがちです。

また、女性はあまりオーケストラに向いていないと考える人もいるでしょう。
この認識を大きく覆す結果が出ることになります。

性別を隠して審査を実施すると、通過者の半数近くが女性という結果になったのです。
つまり、それまでは性別がかなり審査に関わっていたというわけです。男性の方が優れているなど、勝手な固定観念が選抜に影響していました。

もちろん、きちんと実力で判定して女性も採用したほうが、オーケストラの実力は著しく上がります。

そして、これはビジネスシーンにおいても同様のことがいえます。
公平性をできるだけ担保しないと、物事を正しい方向に進められなるからです。

アンコンシャス・バイアスとは人が無意識にもってしまう偏見のことです。
それをなくすことが、集団を成功に導くための重要なカギになります。たとえば、「高齢な社員のほうがリーダーシップがある」という固定観念を持っている人もいるでしょう。

一方、「女性の方が細かな作業が得意」という先入観もよく見られます。
どちらに関しても当てはまるケースもありますが、大きく外れているケースがあることも確かです。

若手でも優れたリーダーはたくさんいますし、女性でも雑に作業をする人は珍しくありません。

こういった現実をしっかり受け止めることで、組織のなかで適材適所が可能になります。

チーム編成においても相性の良いメンバーを構成しやすくなるでしょう。フラットな状態で戦略を検討できるため、間違った判断を抑制でできます。


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荒川 明夫 (AKI) ┃ DX推進アドバイザー │ note毎日更新
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