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戦略なき戦術で無意味なDXが生まれる、“やみくもDX”にご注意を

DXを進めるために有効なツールの情報をかき集めて、とりあえずアジャイル的な思考で実行してしまうということは、ある意味ギャンブルに近いと思います。

結果、組織運営の後押しとなるデジタルシフトが実現できて、業務効率化や生産性向上、売上増加につながれば、あと付けで戦略に転換させれば良いのですが、そんな荒業は回避した方が良いです。

理由としては、失敗した時に疲弊したり、ちょっとした成功に満足して次につながらなかったり、担当者の満足のみで終わってしまったりと、“やみくもDX”には継続性がないからです。

戦術とは、“なすべき手立て”なので、順序立てて実行する必要があります。

特に、日本人は、戦術から考える癖があるとも言われています。

考える順序としては、こうです↓

【 目 的 】:何を実現(達成)したいのか
【 戦 略 】:実現のためのシナリオ
【 戦 術 】:戦略を実行するための具体的な(アクション)プラン

厳密に言えば、目標だとか作戦だとか、いろいろな要素が含まれてきますが、ここでは簡略化して書いています。

“やみくもDX”は、このブログのサムネイラストのように、頂上に霧がかかっていて、ゴールが見えない登山に似ています。

どの頂上を目指すのか、どのルートから攻めるのか、どの道具が必要なのかを決めてから臨んだ方が良いと思います。

戦略が不十分なまま、戦術から考え始めてしまうというのは、DX推進だけではなくて、マーケティング戦略や営業戦略など、「戦略」といわれるあらゆるものに共通します。

なぜこの現象が起きるかというと、社内コミュニケーション不足や偏りが起因していると、個人的には思います。

DXでいうと、こういう構図かと ↓

業務に詳しい人材:経営者・ビジネス担当者
    VS
ITに詳しい人材:情報システム部門担当者・若手社員

業務に寄せればITに詳しいひとの不満になり、ITに寄せれば業務に詳しいひとの不満になる可能性が高いです。

DXの本質でもある、全社的にデジタル変革実現を議論する場やコミュニケーションによって、目的を考え、戦略のシナリオを作り、戦術に落とし込んで実戦すると、明確な頂上(目的)設定とともに、DXが実現すると思うのです。



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