【最高金額50億円】2023年10月の資金調達を調査してみた Part2
こんにちは!Preventure編集部です!
今回は10月後半の資金調達動向についてご紹介します。
10月後半も前半と同様、件数は39件と大幅に増加したものの、全体的に規模は小さくなる結果となりました。
小型のSAR衛星を開発しているQPS研究所社やクリエイタープラットフォーム事業を展開するBitStar社などが資金調達を実施しています。また、QPS社、スペクティ社、カウンターワークス社、Brushup社、プロドローン社など融資による資金調達も多く見られました。
〇10月資金調達動向 16日~31日
株式会社QPS研究所
事業内容
小型SAR(※1)衛星の開発・運用を行う
金額
総額50億円
調達手段
融資契約
資金調達概要
QPS研究所社は、総額50億円の融資契約を締結したことを発表しました。
QPS研究所社は従来のSAR衛星の1/20の質量、1/100のコストで高精細小型SAR衛星「QPS-SAR」の開発に成功し、現在は3機の衛星を運用しています。そして、夜間や天候不良時でも高分解能・高画質で観測できるSAR画像を提供しています。
同社は「2025年以降に36機の小型SAR衛星のコンステレーション(※2)を構築し、平均10分ごとの準リアルタイム地上観測データサービスの提供」を目指しており、今回の融資契約によりさらに積極的な衛星打ち上げプランを実施していくとしています。
株式会社BitStar
事業内容
ソーシャルメディアマーケティング事業やD2C事業を展開
金額
総額18.3億円
調達手段
第三者割当増資、融資
資金調達概要
BitStar社は、総額18.3億円の資金調達を実施したことを発表しました。
BitStar社はクリエイタープラットフォーム事業を展開しており、160万アカウントのデータベースやテクノロジーを軸にソーシャルメディアマーケティング領域やD2C領域で事業を展開しています。BitStarのクリエイター支援数は6,000名、クライアント支援数は1,800社を超え、国内最大級規模となっています。
今回の調達資金については、「1. 既存事業への投資」、「2. 戦略的協業の推進」、「3. M&Aの活用」の3つに利用されるとのことです。
株式会社Spectee
事業内容
防災及び危機管理分野におけるSaaSを提供
金額
総額15億円
調達手段
第三者割当増資、デットファイナンス
資金調達概要
スペクティ社は総額15億円の資金調達を実施したことを発表しました。
同社は、防災及び危機管理分野におけるSaaSを「Spectee Pro」を提供しています。
Spectee Proはさまざまな「危機」情報をAIでリアルタイムに解析してリスク対応に必要な情報を配信、被害状況を可視化します。、AI技術を活用し、世界中のSNSや、自動車のプローブデータ、河川・道路などに設置されたカメラのデータ等をリアルタイムに解析し、災害や危機に関する情報を収集、通知、可視化・予測できるリスク管理ソリューションとなっています。
2023年7月時点で顧客数は960を超え、直近3年間で約3倍、MRRは前年同月比160%以上で推移するなど確実に成長していています。
今回の調達については「スペクティのさらなる発展と本格的な海外展開の推進を目的とした成長投資」と位置づけており、今後はリスク管理ソリューションの強化に加え、東南アジアを始めとした海外展開の推進を目指しています。
株式会社SUPER STUDIO
事業内容
統合コマースプラットフォーム「ecforce」の開発・提供
金額
約14億円
調達手段
第三者割当増資
資金調達概要
SUPER STUDIO社は約14億円の追加資金調達を実施したことを発表しました。今回の調達により累計調達資金調達額は約84億円となります。
SUPER STUDIO社は、統合コマースプラットフォーム「ecforce」の運営や自社のD2Cブランドの企画運営を行っています。「次世代EC構想」の実現に向け、新プロダクトの提供開始やリアル店舗のオープンをはじめとしたOMOプロジェクトを進めており、はECの売上を最大化するEC特化型MAツール「ecforce ma」の提供を開始し、同年7月には初のリアル店舗である次世代型ショップ「THE [ ] STORE」をRAYARD MIYASHITA PARKにオープンしています。
今後については、「よりオフライン市場も視野に入れ、統合コマースプラットフォーム「ecforce」として、EC/D2Cメーカーだけでなく、顧客を保有するあらゆるビジネスのコト、モノのビジネス価値を最大化するためのプロダクト開発・提供を進めてまいります。」としています。
株式会社COUNTERWORKS
事業内容
商業施設のオンラインリーシング支援SaaSや、ポップアップストアの出店支援プラットフォームを提供
金額
約12億円(エクイティ:8.6億円、デット:3.5億円)
調達手段
エクイティファイナンス、デッドファイナンス
資金調達概要
カウンターワークス社はシリーズCラウンドで約12億円の資金調達を実施したことを発表しました。
カウンターワークス社は、「すべての商業不動産をデジタル化し、商いの新たなインフラを作る。」をミッションに掲げ、商業施設のオンラインリーシング支援SaaS「SHOPCOUNTER Enterprise」や、ポップアップストアの出店支援プラットフォーム「SHOPCOUNTER」を提供しています。
COUNTERWORKSでは、累計取り扱いスペースが約20,000スペースを突破、累計登録テナント数は約50000テナント、累計成約数が約33000件発生しています。
今回の調達資金は、『「SHOPCOUNTER Enterprise」の開発強化に向けた人材採用、「SHOPCOUNTER」の取り扱いスペースとテナントカテゴリの拡大、商業不動産領域における新規サービスの開発』に使用するということです。
フローディア
事業内容
組込み型フラッシュメモリのIPコアを開発する
金額
約10.5億円
調達手段
増資
株式会社G4M3RZ
事業内容
ゲーマー専用のフレンド検索アプリ「G4M3RZ」
ストリーマー(配信者)やプロeスポーツプレイヤーとともにゲームを楽しめる「GGwith」
を展開
金額
不明
調達手段
第三者割当増資
Space Aviation株式会社
事業内容
ヘリコプターによる観光遊覧飛行、旅客輸送、ライセンススクール、防災・減災支援、航空機売買等の事業を展開
金額
10億円
調達手段
第三者割当増資
サンゴテクノロジーズ株式会社
事業内容
ソーシャルアプリ「TapNow」を提供
金額
1.9億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社KLD
事業内容
無店舗型買取サービス「KLD USED CLOTHING」、リユースシステム「mesee」の開発
金額
不明
調達手段
第三者割当増資
Sparticle株式会社
事業内容
情報要約ツールやリアルタイム通訳アプリなどの提供
金額
約5億円
調達手段
増資
株式会社 Brushup
事業内容
レビューツール「Brushup(ブラッシュアップ)」を運営
金額
累計4.7億円
調達手段
融資
株式会社PBADAO
事業内容
Web3事業(NFCを活用した物理NFTウォレットソリューションなど)を提供
金額
約1.7億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社Quastella
事業内容
データ解析、プラットフォーム開発、プラットフォームに関するコンサルティング
金額
不明
調達手段
増資(シードラウンド)
株式会社ECOMMIT
事業内容
循環型社会に向けたインフラ・システム開発およびリユース・リサイクル事業を展開
金額
約9.4億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社ウタイテ
事業内容
2.5次元IP開発、運営
金額
総額4.7億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社テンクー
事業内容
ゲノムおよび生体情報解析のトータルソリューションChrovisの開発・提供
金額
不明
調達手段
第三者割当増資
Siiibo証券株式会社
事業内容
オンラインでの社債の発行・購入が可能なプラットフォーム「Siiibo」を運営
金額
不明
調達手段
資本業務提携
OpenStreet株式会社
事業内容
シェアサイクルサービス「HELLO CYCLING」のプラットフォームを展開
金額
不明
調達手段
第三者割当増資
株式会社プロドローン
事業内容
産業用ドローンを社内で開発から生産までワンストップで提供
金額
総額10.3億円
調達手段
借入れ
株式会社AlgaleX
事業内容
高DHA旨味原料「Umamo」の企画、生産、販売
特殊発酵技術を用いた未利用食品の価値化事業
金額
約2.5億円
調達手段
第三者割当増資
AZUL Energy株式会社
事業内容
次世代エネルギーデバイス向け高性能触媒製品を開発
金額
3.35億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社アリラ
事業内容
場外離発着場の開発管理、ヘリコプター遊覧、ヘリコプターチャーター、プライベートジェットチャーター、SKY ETC®の開発、
金額
不明
調達手段
第三者割当増資
TieUps株式会社
事業内容
コミュニケーションテック事業のサービス開発・運営
金額
総額3.7億円
調達手段
増資 シリーズPreA
株式会社Gotoschool
事業内容
児童発達支援・放課後等デイサービスLUMOなどを展開
金額
2.1億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社estie
事業内容
日本最大級の商業用不動産データ分析基盤「estie マーケット調査」を提供
金額
不明
調達手段
資本業務提携
株式会社Neautech
事業内容
オンライン診療プラットフォーム「ANS.」と、美容クリニック「ANS.CLINIC」を展開
金額
約2.2億円
調達手段
増資(プレシリーズAラウンド)
Spiral.AI株式会社
事業内容
巨大言語モデルソフトウェア開発
金額
総額10.6億円
調達手段
第三者割当増資(シードラウンドクローズ)
株式会社kickflow
事業内容
次世代のクラウド稟議・ワークフロー「kickflow」を開発・運営
金額
5.1億円
調達手段
デットファイナンス、エクイティファイナンス
株式会社トクイテン
事業内容
AIやロボット技術を活用した有機農業の自動化を進める
金額
3.7億円(うち融資 4千万円)
調達手段
第三者割当増資、資本性ローン
HORIJUKU株式会社
事業内容
不動産開発プラットフォーム事業
金額
総額約12億円
調達手段
第三者割当増資
StyleAI株式会社
事業内容
GenAIを活用し、カスタマーサポートをDX推進するサービスを開発
金額
2,000万円
調達手段
第三者割当増資
Activ8株式会社
事業内容
バーチャルIPのプロデュース・バーチャルコンテンツ制作事業
金額
不明
調達手段
増資
株式会社Sunda Technology Global
事業内容
アフリカ・ウガンダにて、従量課金型自動井戸水料金回収システム「SUNDA」の製造・販売・サービス提供
金額
総額5,000万円
調達手段
第三者割当増資
株式会社DRIPS
事業内容
マウスピース歯科矯正サービス「hanaravi(ハナラビ)」をはじめ、予防医療事業を展開
金額
累計3.4億
調達手段
第三者割当増資及びデットファイナンス
H.I.F.株式会社
事業内容
AI与信審査技術の開発と提供及び同技術を用いたFintechサービスの提供
金額
不明
調達手段
資本業務提携
株式会社 T2
事業内容
自動運転技術を活用することによる物流インフラの維持・向上を目指す
金額
7 億円
調達手段
第三者割当増資
タウンドクター株式会社
事業内容
生活習慣病患者/予備軍に対して管理栄養士を介した食事指導サービスを展開
金額
約1.5億円
調達手段
第三者割当増資
株式会社レバレッジ
事業内容
フィットネスブランド「VALX(バルクス)」を展開
金額
第三者割当増資
調達手段
総額1.6億円
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、「10月後半の資金調達動向」についてご紹介しました。10月後半も前半と同様、件数は39件と大幅に増加したものの、全体的に規模は小さくなる結果となりました。
小型のSAR衛星を開発しているQPS研究所社やクリエイタープラットフォーム事業を展開するBitStar社などが資金調達を実施しています。また、QPS社、スペクティ社、カウンターワークス社、Brushup社、プロドローン社など融資による資金調達も多く見られました。
シードラウンド〜シリーズAラウンドの調達が多くなっており。これらの企業が今後どのように活躍するのか注目です。
最後に。。。
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