読みやすい文章とは

こんにちは

「読みやすい文章」って何でしょうか。
難しい語彙が使われていないこと。一文ができるだけ短く、意味がつかみやすいこと。
漢字とひらがなを適切に用いていること。この3つが特に大事でしょうか。

大学で日本語を学んでいると、普段自分が使う言葉にもすごく敏感になります。会話をしているときに、「きちんと聞かれたことに対して答えられているか」「敬語はおかしくないか」「言葉の意味を間違えて使っていないか」などなど。日常生活で人に向ける言葉は口語がほとんどですから、この場合は考えないものとします。

文語では、僕はより一層上の三要素を重視して「読みやすい文章」を書くことを意識しています。もちろん、哲学的な事や真面目な事を書くときはやや評論チックにしています。
「読みやすい文章」「読みにくい文章」の例を同じ題材で書いてみます。

①ある日の朝、僕の友達であり女の子である花子さんが学校へ行くために朝8時発の電車に乗ることにしたのですが、花子さんは電車の通学定期を家に忘れてしまい結局駅に着いてから家に引き返すことになってしまったため、間に合わずに電車を一本遅らせることになってしまって、1限の講義に間に合わなかった。

②ある朝、友人の花子さんが通学のため朝8時発の電車に乗ろうとしていたのだが、彼女は電車の通学定期を家に忘れていた。
彼女はそれを家に取りに帰ったため、電車に一本乗り遅れて1限の講義に間に合わなかった。

どちらが「読みやすい文章」でしょうか。
多分ほとんどの人は②を選んでくれるでしょうか。

「読みやすい文章」というのは、その話題を叙述するうえで必要最低限の情報が述べられていること、かつ一文をできるだけ短くすること、そのために省けるところは省くこと。が鍵になると思うのです。

①の文章は、「女の子である」が必要ないでしょう。話の内容的に必須の要素ではありませんし、「花子さん」という名前からある程度女性であることが推測できます。冗長になりやすいので、削れる部分は削りましょう。
また、一文ないしその後の文章中に固有名詞を使いまわすのも避けたほうが良いかと思います。そのために代名詞という便利なものがあるので。
また、「間に合わずに」という表現が文章の近い所に被っているのが非常にくどくて、読みづらいです。

②の文章は、話を組み立てるのにあたって無駄な表現もなく、代名詞も適切で、読者が確実に脳内で補完できる常識を上手く省略して冗長な表現を回避できています。もちろん文構造がかなり単純なのもありますが。

文章の読みやすさは統語論という学問領域を学べば科学的に分析することが可能でしょう。僕はペーペーなのであまり深く突っ込んだことは言いません。できるだけ読みやすく頭に入って来やすい文章を書けるようになりたいものですね。

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本日の短歌です。

・カラーコーン 吸い込まれそうに起っている 幻想とはミニスカートの事

・校庭の砂に指先で春を編む 君が嘘だと言った日だって

・夏が終わり自分もいずれと六日目にしかばねの横で衰えを知る

何か一つでも気に入ってくれたら嬉しいです
ありがとうございました

……

おわり

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