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【プレゼンの前提条件】ここだけの話!プレゼンは「話すモノ」 なんです。

いやいや、知ってるよ

って言葉が聞こえてきそうですが、意外とこれ、忘れちゃうんです。
でも、このプレゼンの前提条件をついつい忘れてしまうから

「なんで理解できないんだよ!」
「さっき言ったじゃん!」
「なんで伝わらないんだよ!」

っていうことになってしまうんです。
今回はそんなプレゼンの前提条件の話です。




プレゼンの前提条件って?

プレゼンの最大の前提条件は

プレゼンは「話すモノ」

ということです。

いやいや、当たり前のことなんですが、
「話す」ということの最大の特徴といえば、言葉が流れてしまうということです。

ここが意外と忘れがちなんです。

つまり、意味が分からなかったからと言っても、文章と違って読み返すことができないのです。
聞き手は一度聞き逃してしまったら終わりですし、間違って言葉にしてしまったとしても取り消せないんです。なにせ、言っちゃったのだから…
ちょっとしたニュアンスや言葉じり、間(ま)でさえも聞き手に伝わってしまうんです。かなりシビアな世界なんです。

そして、もう1つ、プレゼンの前提条件があります。それが

聞き手はあまり聞いていない

ということです。

ちょっと語弊がありますが、自分が思っているほど、聞き手は理解しようとはしていないということです。

この

プレゼンの前提条件
プレゼンは「話すモノ」
・聞き手はあまり聞いていない

非常に重要で意外と忘れがちなんです。

【本文】

「なんで理解できないんだよ!」

わかりやすいストーリーにして、理解しやすい言葉を使って、さんざん考えたプレゼンが

「言っている意味がわからない」

なんて言われたら、

「なんで理解できないんだよ!」

って言い返したくもなりますよね?

それって、相手が頭が悪いわけじゃなくて、単に聞いていなかったのかもしれません。
そこに関わってくるのが、「プレゼンは「話すモノ」」という前提条件になります。

話し言葉というのは、一度口にしてしまったら引き返せません。話が流れてしまうのです。

例えば
「風が吹けば桶屋が儲かる」の話があります。
関係がないように見えるものが意外と影響を与えるかもしれないというもののたとえなんですが、この話は

『風が吹けば桶屋が儲かる』
1、風が吹くと土埃が舞う。
2、土埃が舞えば、土埃が目に入って失明する人が増える。
3、失明する人が増えれば、三味線を弾く人が増える。
(当時、失明した人は三味線で音楽を奏でる仕事に就くことが多かった)
4、三味線を弾く人が増えれば、三味線が売れる。
5、三味線が売れれば、三味線のもとになる猫の皮が必要となる。
6、猫の皮が必要になれば、猫が減ってしまう。
7、猫が減ってしまったら、ネズミが増えてしまう。
8、ネズミが増えれば、家じゅうの桶がかじられてしまう。
9、桶がかじられたら、新しい桶が必要になる。
10、新しい桶が必要になれば、桶屋が儲かる。

という話です。

これ、文章で書くと、どこでどうだったっけ?と読み返すことができますが、話し言葉であれば、聞き返すことができないわけです。ましてや2~9まで聞き逃してしまったら、聞き手にとっては

「なんで風が吹けば、桶屋が儲かるんだ?」

となるわけです。
だから、いくらわかりやすいストーリーで話しても聞き逃しているところがあれば、

「言っている意味がわからない」

と言われてしまうわけです。
いやいや、ちゃんと聞けよって言いたくなるのはわかるんですが、その問題が次の前提条件の話になるわけです。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「さっき言ったじゃん!」

聞き逃しがないように、聞き手が迷子にならないようにわかりやすいストーリーで慎重に話を進めていっても

「この説明がないからわからないんだよ」

なんて言われたら、

「さっき言ったじゃん!」

って、腹も立ってきますよね。

確かにさっき、その説明をしたときは、聞き手も「なるほど」なんて相槌を打っていたほどなのに、「聞いてない」なんてこと言われたら、切れそうになるのもわかります。
でも、そこに関わってくるのが、「聞き手はあまり聞いていない」というもう1つの前提条件です。

けっして聞く耳を持っていないわけじゃないんです。正確に言うと、自分が思うほど相手は興味を持っていないだけなんです。

そりゃ、あなたが一生懸命調べて、リサーチを重ねて、ようやく生み出した素敵なアイデアです。もちろんしっかり余すところなく聞いてもらいたいと思うのもごもっともです。そんなあなたの努力に敬意を表してか、忙しいところ時間を割いてまであなたの話を聞いてくれる状況にはなったんです。だからそれなりのモチベーションで聴いてくれているだろうと思うかもしれませんが、それは期待しすぎです。

というのもプレゼンの多くは、聞き手にお願いして「聞いてください」という状況で話しています。聞き手の人はおそらく時間がないところを作ってくれた人か、忙しい人でしょう。わざわざ時間を割いてあげたんだから真面目に聞こうとは思ってはくれているんですが、あなたの熱量ほどの期待をもってはきいてくれていないのです。

簡単いうと

温度差がある

ということです

例えば、
幼稚園生が

「僕は絶対、仮面ライダーになるんだ!」

と言ってきたら、あなたはどんなテンションで聞きますか?

あなたがどんなに真剣に聞こうと思っても、その幼稚園生のように自分の将来が仮面をかぶって悪者を退治するという想像力にはかなわないと思いませんか。たぶん、彼は本気で仮面ライダーになると思ってるわけですし、その仮面ライダーになるための道筋を寝ずに考えているかもしれないのです。そんな彼と同じテンションで話を全て聞き取れると思いますか?

そりゃ、1つや2つ聞き逃しちゃうこともありますよ。
というか、実は全て聞き取れることなんてそもそも無理なんです。その問題が最後の前提条件の話になるわけです。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「なんで伝わらないんだよ!」

ちょっとまって!
前提条件って2つじゃないの?

と言いたいのはわかりますが、でもさらに1つというか大大前提があります。それが最後の前提条件です。

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