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世界大学ランキングの正しい見方

みなさん、知らない大学のことを調べるとき、名前は聞いたことあるけど詳しく知らないとき、ネットで検索すると思います。そんな時に出てくるのが「タイムズ等の世界大学ランキングで何位の大学で…」だと思います。メディアが説明する時にも必ず出てきますよね。「世界のトップ50以内の大学かすごいなぁ。」と感心したり、「東大より上のランクなんだ!」と驚いたりすることは多いと思います。ですが、何がすごいのか、何が他より上なのかを正しく理解している人は少ないのではと思います。

子供達が高校生の年頃になると否応なしに大学受験の話が耳に入って来ます。今年はこの大学に合格した生徒が出たよとか、あの大学は人気があるから何人も行ってるねとか、成績優秀な生徒たちはどこを受けたとか。そんな時に生徒たちの目指す先と世界大学ランキングの差に違和感を感じました。なぜか?それは世界大学ランキングが必ずしも学力や難易度に基づいたものではないからです。日本では大学のランキングと言うと偏差値ランキングなので、世界ランキングもそのように解釈してしまいがちですが、違うのです。決して学力順やAcceptance Rate (合格率)の難易度ではありません。

世界大学ランキングといえば、Times Higer EducationのWorld University Rankings またはQS World University Rankings のことを指すことが多いのですが、このランキングはさまざまな要素を評価して順位づけをしています。例えば、教育の環境、研究の環境や質、国際性、論文の引用頻度などなど。これらを総合してランクづけされています。また、Research(研究)に焦点をおいて評価しているので、アメリカのLiberal Arts Colleges は入っていません。

つまりは色んな角度から大学を見て、その評価の高い順に付けられたのが世界大学ランキングになります。単純に上位校が学力的に優秀という訳ではないのです。東大より上か下かを見ても意味がないのです。首席卒業のような優秀な生徒がTOP50に入らない大学に進学したり、目立った成績でないけどランキング上位校に合格しているのは、そういうことだったのかと謎が解けました。

ではどうやって自分の学力に見合った大学を探すかですが、インターナショナルスクールや海外進学の多い学校だと、卒業生たちの進学実績がデータ化されていて、卒業生の学校での成績、SAT/ACTスコアと合格大学の相関を見ることが出来たりします。それを元に判断するのが一番分かりやすいと思います。また、大学のさまざまなデータを載せているサイトもあり、私たちは参考にしていました。このサイトについてはまた別の機会にお話しします。

Times Higer Educationより

話は戻りますが、世界大学ランキングでは、教育の環境という点でFaculty Student Ratio(大学スタッフと生徒の比率)や、国際性という点でInternational Students Ratio(海外からの生徒の割合)等々の評価を見ることができます。これらは大学選びの参考になるのではと思います。また、専攻分野ごとの種々のランキングが分かるので、修士号、博士号を取得するための大学院選びの参考になるかと思います。
ランキングは決して偏差値順(合格しにくい順)ではないですが、このような見方をして活用するのがいいかと思います。逆に、ランキングは上位だけど合格難易度は高くない”お得な”大学を目指すという手もあるかも。

以上、正しく世界大学ランキングを見ようというお話でした。

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