トークあり!ライブあり!誰もがまるっと楽しめちゃう映画祭の裏側【スタッフnote】
こんにちは!precogプロデューサーの田澤瑞季です。
このnoteはスタッフ個人が感じたことや学んだことについて発信していく企画です。
3ヶ月ほど前にこの企画がスタートし、自分の番が回ってきてしまいました(焦)
残念ながら文章を書くのが得意なタイプではないので何を書こうかと頭を悩ませていましたが、2023年度にわたしが担当した「まるっとみんなで映画祭2023」について、何を目指した事業だったのか、発見や楽しかったこと、大変だったことなどを自分自身の視点で書いてみようと思います。
この記事を読み終えた方に、「次の映画祭は行ってみようかな」と思っていただけると嬉しいです。
「まるっとみんなで映画祭」とは?
「まるっとみんなで映画祭」は2021年に立ち上がった、ユニバーサルな映画祭です。こどもからシニアまで、障害のある人も、ない人も、日本語が母語でない人も、みんなで集う場をつくることを目指しています。初年度は千葉県印西市、2年目は栃木県那須地域で開催し、3年目となる今回は栃木県那須地域と長野県軽井沢地域で実施しました。
わたしは初年度からこの映画祭に関わり今年で3年目。今回は軽井沢での映画祭を担当しました。
「まるっとみんなで映画祭」は文字通り、立場の違いに関わらず、まるっと!みんなで!楽しむことができる映画祭です。映画の鑑賞に限らず、監督によるトークイベントや音楽ライブに読み聞かせ、感想シェア会、お絵かきワークショップなど、きっと皆さんが想像するような映画祭ではない、びっくりするほど盛りだくさんのプログラムがあります。
そして、多様な人々に安心して楽しんでいただけるよう、字幕(日本語・英語)や音声ガイドがついた作品をセレクトしたり、客席は椅子席だけでなく寝転んで鑑賞できるエリアをつくったり、休憩室・授乳室の用意、スタッフへのバリアフリー研修など、、限られた時間や予算の中で、さまざまなお客様に映画祭を楽しんでいただくための試みをしています。
各年の映画祭のレポートがTHEATRE for ALLで公開されているので、是非読んでみてください。
˗ˏˋ 過去の映画祭のレポートはこちら! ˎˊ˗
まるっとみんなで映画祭 2021
まるっとみんなで映画祭 2022 in NASU
心強い仲間たち、まるっとみんなの調査団!
こんなにも盛りだくさんな映画祭。もちろんわたし一人では手が足りません。
けれど大丈夫なのです、軽井沢の心強い仲間たち「まるっとみんなの調査団」が映画祭では大活躍しました。石巻くん、葵ちゃん、ありすちゃん、あいこさん、眞木さん、わーさん、Nikoちゃん、Moraちゃん、村上さんという9人のメンバーたちと夏ごろから定期的に会議の場を持ち、企画・運営・広報に一緒に取り組みました。(調査団について気になる方はこちら!)
中でも拍手を送りたいのが広報。わたしは東京に住んでいるため残念ながら軽井沢へ頻繁に行くことができません。地域の色々なところにチラシ・ポスターを届けたいけれど、わたしだけではなかなか、、、と頭を悩ませていた時に調査団が地域広報を引き受けてくれました。完成したチラシとポスターを軽井沢に送ると次の週には「XXに◯◯部置かせてもらえました!」「チラシが足りません!」「チラシもっとください!」と連絡が止まらず、、、。なんと用意していたチラシがすぐに無くなってしまいました。まさに人海戦術。
映画祭の1週間前に打ち合わせに軽井沢へ行くと、駅や図書館、飲食店などどこへ行っても「まるっとみんなで映画祭」のチラシやポスターがありました。調査団のおかげで軽井沢中に映画祭の情報をお届けすることができたのではと思います。
ほかにも、調査団はそれぞれの得意なこと、関心のあることで映画祭に関わっています。あいこさん、村上さんは記録写真・映像を担当し、NikoちゃんはWEBページの英語翻訳サポート、軽井沢のお隣の小諸町で宿まきはうすを運営する眞木さんは映画祭期間中のスタッフの宿泊をサポートしてくれました。(軽井沢へ行かれた際は少し足を伸ばして「まきはうす」に泊まられてはいかが?)葵ちゃん、ありすちゃん、Nikoちゃん、Moraちゃんは、あいこさん・村上さんと一緒に「ドキュメント軽井沢」という映像作品をつくりあげてしまいました。石巻くんは映画祭でパフォーマンスをするアーティストのケア、わーさんは受付でお客様の対応を日本語と英語で。このように、まるっとみんなで映画祭は色々な方と一緒につくりあげています。つくる側も「まるっとみんなで」なのです。
てんてこまいの4日間
さて、軽井沢での映画祭は4日間にわたって開催しました。
全14作品の上映に音楽ライブ、感想シェア会、DJパーティ、軽井沢から車で1時間ほどの上田市にあるミニシアター上田映劇への遠足上映会、映画祭関係者によるシンポジウムなど。文章にして改めて盛り沢山だったなあと思います。
各日ごとにテーマを設定し、こんなスケジュールで映画やイベントをお届けしました。
【テーマ】
第1日目:自分らしさ、その人らしさをあらゆる人に。
第2日目:性のいろいろ 見て、感じて、話して踊ろう!
第3日目:障害のある人もない人もまざりあう!
第4日目:映画館はこどもの居場所。上田映劇へ遠足上映会。
映画祭事務局のprecogスタッフ、調査団メンバー、集まってくれたボランティアスタッフ、、総勢約20名ほどが協力して4日間を運営しました。当日の様子はボランティアスタッフでもあり、記録を担当してくれた渡辺瑞穂さんのレポートをぜひご覧ください。いち参加者として、てんこ盛りな映画祭の様子を丁寧にまとめてくださいました。(レポートはこちら!)
実はこの映画祭、軽井沢での初開催ということもあってか、チケットの予約数に伸び悩み、どのくらいのお客様が来てくれるのだろう、、、と少し不安な気持ちも持ちながら初日を迎えました。軽井沢で初めてのユニバーサル映画祭、どのくらい地域の方に見たい・行きたいと思っていただけているか、全然来なかったらどうしようか、、と思いながら当日を迎えましたが、受付が始まる前から「映画祭はここでいいの?」「何時からチケット買える?」とお客様がちらほら。受付が開場してからは予約のお客様と当日券購入のお客様とで受付チームがあたふた。ちゃんと軽井沢の人たちに映画祭の情報が届いていたんだーーと嬉しくなりました。
次の映画祭ではより地域の皆さんに楽しんでいただけるようなプログラムや運営方法を考えてみたいと思います。(もちろん遠方からの参加も大歓迎!)
多様な人々が混ざり合う場を目指して
今回は「まるっとみんなで映画祭」について、事業を担当したわたしの視点でまとめてみました。
「誰もが一緒に」というのは簡単そうで実はとても難しいです。誰かのための配慮がもしかしたら別の誰かを傷つけているかもしれないし、良かれと思ってしたことが相手にとってはそうでもなかったり。なんだか難しいな〜と思いながら、日々考えながら、取り組みました。
けれど来場したお客様からは「楽しかった」「またやって欲しい」など、シニアの方から小さなお子様まで、たくさんの温かい感想をいただき、やってよかったなと思います。
軽井沢での「まるっとみんなで」映画を楽しむことができる場づくりの第一歩は成功したかな?と考えています。これからはこの映画祭を継続していくために、また映画祭にいきたい!と思ってもらえるように、わたしができることに取り組んで行けたらな、なんて気持ちです。
最後に
事務局ではまるっとみんなで映画祭2024に向けて準備を進めています。
このnoteを読んでくださった方が、映画祭に興味を持ってくださると嬉しいです。
お客様としてはもちろん、ボランティアスタッフとして運営に携わっていただける方も大歓迎です。準備中のため詳細の告知はまだ先ですが、THEATRE for ALL、precogのWEBサイトで情報を更新していくのでぜひチェックしてみてください。
次の映画祭でお会いしましょう!お待ちしています!
文:田澤瑞季(プロデューサー)
株式会社precog(プリコグ)は、芸術祭、映画祭、演劇・ダンス公演、スクール事業など、舞台芸術をはじめとする、さまざまなアートプロジェクトの企画・運営を手がける制作会社です。近年では、アートと福祉の取り組みにも力を入れ、芸術に関する新たな事業の開発にも取り組んでいます。
【スタッフnote】では、仕事を通して得た新たな気付きや知見の数々、プロジェクトにかける想いをお届けしていきます。
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