マガジンのカバー画像

日記 一〇二号室その3

100
夜ごはんときもちを記録した日記のつづき(2017年6月11日〜)。 踊る阿呆に、見る阿呆。 踊ってころんでしょげて蹴っ飛ばしてうたって仰いで。 よきもあしきももらったものを消化し…
運営しているクリエイター

2017年8月の記事一覧

いわしとフラフープ

いわしとフラフープ

二〇一七年八月二十九日火曜日

曇りのち晴れ

今週は、昨日買い出しへ行くまえに、一週間のだいたいの献立を考えた。メインだけは月曜日から金曜日までやんわりと書き出す。
きょうは水餃子の予定だったけれど、のんさんが午前中に二度寝して昼寝しないかも!ということで木曜日に予定していたカオマンガイ (のようなもの)に変更。

日記を書きはじめたころは、こんなふうに急遽変更するという技と余裕はなかったなあ。

もっとみる
夕日のいろのたい焼き

夕日のいろのたい焼き

二〇一七年八月二十八日月曜日

晴れ

のんさんとスーパーへ。思い出すと浮かぶのは道中、彼女がにっこにこしていたなあということ。帽子を被らない彼女は、手ぬぐいを頭に巻くのは気に入ってつけていてくれる。

ヨーイどんと言うと、駆けるようになった彼女の駆け方がまあなんともいい。ひじを曲げて、グーにした両手が胸のまえにきてくっついた腕をいっしょうけんめいに前に出しながら走る。なんども見たくて、都度都度ヨ

もっとみる
ジャリジャリのいる町

ジャリジャリのいる町

二〇一七年八月二十七日日曜日

晴れ

気になる物件を見にゆく。ここに住むならばと思いながら町を歩くと、スーパーや車通りが気になる。

手を入れてよいという物件ではあるものの、ただ直すのにお金かかるから好きにやってというなんというか愛のないものでどこに手を入れたらよいのか浮かばないところでうーんと。ふたりとも。

見学後すこし歩くと砂利を見つけ座り込むのんさん。妖怪ジャリジャリ現る。長いこと集中し

もっとみる
くじゃくのはだか

くじゃくのはだか

二〇一七年八月二十六日土曜日

晴れ (とおり雨があったようだ)

月に一度、わたしが役割からはなれて個人のわたしになるrelight committeeの日。

裸の女性をモデルに、粘土でえがくヌードデッサンを行なった。情報を明かされないままの三十分、その方の自己紹介等を聞いてからと二回実施された。

一回目:裸には情報が少ないということを思ったり、彼女の気持ちをイメージしたり、つかみどころを

もっとみる
とまとはいるかに乗る夢をみる

とまとはいるかに乗る夢をみる

二〇一七年八月二十五日金曜日

晴れと曇り

暑さのためか寝つけないのんさんの隣で目をつむり眠ったふりをしていたらそのまま眠っていた。

朝の三時にのんさんは目を覚ます。夜のそれと同じように、なかなか寝つけず起き上がり冷えた空気がたむろする隣の部屋に顔を出してみたりしている。真っ暗だからか向こう側へゆこうとはしない。うつらうつらしながらその様子をみていたけれど、たしかけっきょく授乳して眠ったのだと

もっとみる
ドラえもんのぶわんこ

ドラえもんのぶわんこ

二〇一七年八月二十四日木曜日

晴れ

のんさんの好きなえほんのひとつ、『ひもがいっぽん』。からすともぐら、蛙、アリ、くまはそれぞれ紐をみつけてこれはなんだろうと考え、こんなものかしらとつかってみる。みんなはおおきな木をみつけて、「ぶらんこだ!」と。それぞれの紐を木にくくり、ぶらぶらとぶらんこを愉しむ。

ぶーらぶーらぶーらぶらとぶらんこを愉しむ描写のページ、えほんを揺らしながら読む。ここが特にお

もっとみる
うっぴょろぴょんの楽隊

うっぴょろぴょんの楽隊

二〇一七年八月二十三日水曜日

晴れ

電話をしてみたら、きょう空いてますよと言っていただいて下北沢。とつぜん生まれたひとりの時間。はなれたのは三時間四十五分。とても軽やかなきもちになっている。一方、帽さんはへろへろとしている。のんさんと二人きりだったのは三時間四十五分。

わたしはくるりんとパーマをかけてもらい、帽さんは伸ばしてゆくこと前提のカット。好口さんとのんさんのやさしさのおかげ。さまさま

もっとみる
ローラースケートピクニック

ローラースケートピクニック

二〇一七年八月二十二日火曜日

晴れ

どうしようかな、きょう行こうかな、あ!いくこさんもどうかな。思いつきは衝動になり、それは明日になったら腐れていなくなってしまうもの。
ほかの候補日もあるなかで、いくこさんが(きょうがよい)と返事をくれてよかった。

暑い時間帯だからわが家で涼んでからゆくのはどうだろうというやさしさの提案に甘えてお家にお邪魔までする。このごろいくこさんのお家へ行くと、メニュー

もっとみる
鞄図書館

鞄図書館

二〇一七年八月二十一日月曜日

曇り晴れ

じぶんのお店を持ち、じぶんで決めたはじめてのなつやすみ最終日に彼女はわが家にきてくれた。しゅっといい顔をしていて、ひとつひとつの話にじぶんの意見を溢れるという様子で返している姿が印象的だった。出会ったころの彼女はとても素敵な自分を信じていなかったから。

わたしの書く文字にスポットをあててくれて、彼女のお店のメニューをかくという依頼をくれた。そして今度は

もっとみる
風呂とバク

風呂とバク

二〇一七年八月二十日日曜日

曇り

大学の学部の友人がわが家に来てくれた。
それぞれがそれぞれにパートナーがいて、仕事をしてそれに伴う言語や考え方を持ち、それぞれ異なるルールを持つようになっている。一時期を共有してはいるけれど、すっかりわからないといえばわからない。ぼんやりとさせたままにしてしまったことはとってももったいないことだった。集う機会も喋る機会もどのくらいあることかわからないのだ。

もっとみる
ライオンのまつげ

ライオンのまつげ

二〇一七年八月十九日土曜日

曇り 太陽もどんがらがっしゃーーんも

先頭車両。立つひとはチラホラ。座るひとの足下にはおおきな荷物がどんといる。こどもはのんさんのみ。ひとり分座る席は空いていたけれど向かい合わせのボックスシート。膝に乗っけると向かいの方に足蹴りが飛びそうと思いのんさんを座らせるけれど、眠たさもあり「こっこー (抱っこ)」となったりぐにょらぐにょらする。

おかあさんもどうぞ、と席を

もっとみる
混沌の仕事

混沌の仕事

二〇一七年八月十八日金曜日

曇りと雨

さいたま水族館。水のなかにうごくものがいることに驚いてなかなか近づけないのんさん。五十円で販売されているえさ。降ってくるそれを反射的にかもしれない、たべてたべてまるまるおおきくなっている鯉たちがちいさな池のようなところを巡っている。横のガラスの面からみると、鯉よりもちいさなちいさな魚たちもいる。すこしずつすこしずつ距離を縮めどの水槽よりも長くその場所にいた

もっとみる
森と交信

森と交信

二〇一七年八月十七日木曜日

曇り

雨の降らない日はひさしぶり。まだ葉のうえに水滴がぽろんと座っている公園へおむすびとスープを持って三輪車こいでゆく。

雨の気配のあるときにしゃぼん玉はよく似合う。すぐに割れずにやわらかく上下しながらはなれてゆく。

風景を変える
呼吸
こどもとおとなも
吹きながら眺めて、しゃぼん玉というものを見つめ直す。これは相棒になりうるなあ、と。

通いはじめたrelig

もっとみる
いろの名前

いろの名前

二〇一七年八月十六日水曜日



雨がつづいて潔くなくぐずぐすとハンガーにかかる衣類たち。きょうの分は、帽さんがコインランドリーへ乾燥機をかけに行ってくれた。こんなことってはじめてだ。

石けんの香り、パイプ椅子、分厚いコミック誌を読むひと、中はよくみえるガラスの入り口、出入り口付近に自動販売機。手持ちぶさたな時間をつくるこの存在に出会ったときのことを覚えている。共有しているけれど、目を合わせな

もっとみる