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VOCALOID 6 は「買い」だと思います

先日、発売されたVOCALOID 6についての記事です。
体験版をDLしてから2時間後には製品版を購入していました。
とどのつまり、礼賛記事です。ダイレクト・マーケティングです。
ですが、YAMAHAからは一銭ももらってません(というか、こちらが金を払いました)。

まずは当方の制作環境および近況

・DAWはLogic Pro X
・従って、Macユーザー
・ボカロ曲多数制作(再生数等は聞かないで)
・エディターはピアプロスタジオを使用
・YAMAHAのVOCALOIDエディターは、ほとんど使ったことがない
・今や大盛況のAI人工音声ライブラリには興味ありありだが、なかなか上手くいかず(よろしかったら、下記リンクをご覧ください)


VOCALOID 6の概要

まあ、この手のことは、公式やブログ記事を読めば分かると思いますが、ユーザー視点でVOCALOID 6の特徴などをまとめていきたいと思います。

(1)ボカロではあるがAI

なんのこっちゃ、と思うかもしれませんが、公式も「VOCALOID:AI」という「どっちかはっきりせい」と突っ込みたくなる呼称を使っています。
で、使ってみたなら、基本、AIでした。
当方、AIがどういう仕組なのか、いまいち分かってませんが、使用感や出力した音声を聴くと、Cevio AIなどと同じくAIを使用した合成音声です。

(2)じゃあ、ボカロ成分はどこ?

気になりますよね。
VOCALOID6では、3〜5までのボカロも使えます。

どうやって共存しているかというと、

赤のトラック=AI  青のトラック=ボカロ

…という風に、AIトラックとボカロトラックを分離しています。

新規トラックを作る際に、

こんなメニューが出てきます

上記ウィンドウが出てくるので、AIかボカロか選びます(オーディオはたぶんスタンドアロンで使う時、バックトラックを読み込む等に使うと思われます)

AIとボカロの同時出力も普通にできますのでご安心ください。

つまりはAIとボカロのハイブリッド仕様ということです。

(3)新機能搭載

他の歌唱データをAIに反映させて、歌い方を取り入れる「ボカロチェンジャー」なるものが目玉のようです(AIのみ対応)。
他には簡単にダブリングできる機能など。

ちなみに上記2つはまだ試せていません(後日、追記したいと思います)

個人的には、マルチリンガル機能がすんんんんごくお気に入りなのですが、それは後ほど。

VOCALOID6 はこんな人におすすめ

・ボカロを愛用してきた
・これからもボカロを使う
・AIにも興味ある
・が、他のエディターを使いこなせていない
・Mac&M1ユーザーで、ピアプロスタジオがRosettaモードにしか対応していないことにため息が止まらない人(※1)
・エディターはDAW上のプラグインとして使えてナンボ
・AIの調声をできるだけサクッとしたい
・英語の歌詞もかっこよく織り交ぜたい

うーん、これ、自分だ。

11/1追記↓

※1:先日、二度目のアップデートがありましたが、説明事項をよく読んでみると、「LogicやGarageBandにて、AUプラグイン等で使用する場合、Rosettaで起動してください(要約)」とのことでした。
RosettaでLogicを起動しても特段困ることはないんですが、起動時間が数倍かかるし、プラグインいっぱいぶっ込んでCPUに踏ん張ってもらう時には、Rosettaだと通常に比べて馬力が劣ります。
「Rosetta噛ませなくてもエディター動かせる、やった!」というのが、僕にとってVOCALOID6の上げポイントの一つだったので、少しがっかりです。

ただ、現在の所、Rosetta噛ませなくても、普通に動いてくれています(自己責任)
もうしばらく様子見ですね。


お気に入りポイント乱れ打ち

では、ラストにお気に入りポイントを大小織り交ぜて書き散らしたいと思います。

(1)歌声がナチュラル、そしてマルチリンガル機能

まずは、こちらをお聴きください。

ボイスバンクはデフォルトで付属のHARUKA、ベタ打ち、エフェクトなしで軽く作ってみました。
歌声がナチュラルですよね。
変な癖がないところが良いです。

ただ、今どきのAIならこのくらい当たり前といえば当たり前。
凄いのは、後半の英語パートです(歌詞は適当ですが)

これ、同じトラックで作っています。
トラックを別にする必要も、ボイスバンクを変える必要も一切なし。

この機能は末代まで重宝しそうです。
素晴らしい。

ついでにもう一曲。

以前、「深夜の2時間DTM」に投稿した曲を手直ししました。
ボイスバンクはAI Megpoid(←え、もうポチったんですか?)

もともとGUMIが好きなんですが、AIになったGUMIも素晴らしい。
うっとりしてしまいます。

(2)使い勝手がよい

ボカロ用、AI用、それぞれ複数のエディターがありますが、VOCALOID 6の使い勝手はとりわけ良いように感じます。
以下、自分が思う使い勝手の良さを箇条書きにしてみました。
(VOCALOIDエディターを使ってこなかったので、「そんなの前から楽勝だったよ」という項目もあるかもしれません)

◎VST、AU対応(当然といえば当然かもだけど超重要)

◎ノートを入力したり、移動した時に、すぐに音が鳴ってくれる

※注釈:エディターで一気に歌パートを作り上げている自分にとっては、とても大切なポイントです(全くレスポンスがないエディターもありますし)

○ボカロもAIも、一小節目から入出力可能(ピアプロスタジオはこれができなくて、結構不便)

・「スタイル」というメニューをいじれば、あっという間にニュアンスを変えられる(バリエーションは豊富。ただ、ちょっと癖が強いのが多いので、本気曲を作るときには従来どおり、リバーブやプラグイン等で味付けしていくことになるとは思います)

・歌詞の打ち込みは従来どおり、一気に流し込み可能

とりあえずこんなところでしょうか。

まとめ

VOCALOID 6の発売日を事前に知っていたわけでもなく、楽しみに待っていたわけでもなく、なんとなく「体験版、試してみるか」で始めてみましたが、いつの間にか、こんな記事を書くまでに至りました。

まだそんなに触っていないので、使っていくうちに更なる長所(短所も)が見えてくるとは思いますが、ボカロ中心に制作していたクリエイターにとっては、相性の良いAIエディターになるかと思います。

これからボイスバンクが増えることを期待しつつ、本稿を閉じたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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