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内定前に提示すると大きな価値をする「EVP Book」について

「EVP Bookって何ですか?」

おそらくこの記事をご覧になった90%くらいの方が感じるのではないかと思います。

最近ポテンシャライトから「●● Book」というアウトプットが多いですが、整理すればするほどBookが増えてきます。ただ、今までアウトプットした採用コンテンツを整理するBookがいくつかある中で、さらに整理が進んでいるので、今日はEVP Bookの説明はもちろんのこと、これまでの採用コンテンツの取りまとめるBookの説明もできればと思っています。

1. そもそもEVPって何

EVPとは:
「Employee Value Proposition」の略で、日本語訳すると「従業員価値提案」です。

つまり「会社が従業員に対してどのような価値提供ができるのか」です。
コロナの影響で採用/転職市場に変化が起きておりますが、いずれにせよ会社が従業員に選ばれ続けなければならない時代であることは変わりません。

ポテンシャライトはこれまで「採用ブランディング」「採用広報」「採用ピッチ資料」などの必要性を説いてきました。特に、採用ブランディングの必要性は各社に強く伝えております。昨今の採用市場において自社をどのように魅力的に表現するのか、そしてどのように候補者へ語りかけるのかは非常に重要なことです。

今回ご紹介したい「EVP」は採用ブランディングとは概念が異なります。下記に整理してみました。

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採用ブランディングは採用市場におけるブランドを作っていくために、自社の魅力の「発掘」「文言化」「整理」をすることです。

採用ブランディングを行うことにより、候補者へ魅力訴求をすることができますが、「自社にジョインしていただけたらどのような価値を提供できるのか」はまた別の論点になるのではないかと。

ポテンシャライトが定義する採用ブランディングの項目の中で、例えば「設立背景」があります。多種多様な候補者様がいらっしゃる中で、「設立背景」に興味を示し、会社を選択される方もいらっしゃるかと思うのですが、ただ、入社してから「僕はこの会社から”設立背景”を価値提供されている」と感じる方は少ないのではないでしょうか。

わかりやすく表現をすると下記です。

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つまり採用ブランディング項目を認知させることにより「興味」を促進し、その上で自社にジョインいただくことによる「価値」、つまりEVPを伝える、もしくは感じていただく、という流れが完成します。

※詳しくは下記をご覧ください。

2. EVP Bookとは

その名の通り、その企業のEVPを取りまとめたBookになります。前述した通り、EVPは採用ブランディングとはやや異なり「従業員がその企業で得られる価値」を取りまとめたものであり、「魅力」と「価値」はやや異なります。EVPの分類を下記します。

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EVPは大きく6つに分類することができ、6つの分類下に4〜10つにさらに小項目に分類することができます。この 6分類 × 4〜10つ= 36つ程度のEVPを自社の実態に取りまとめた資料をEVP Bookと呼びます。

3. ポテンシャライトのEVP Book を見てみる

早速ですが当社のEVP Bookの一部をご覧いただければと思います。

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こんな感じです。

前述しましたが、EVPを6つの項目で整理しており、各大項目の中に4〜6つ程度の小項目があります。その小項目に対して自社がどの程度 「従業員に対して価値提供ができるのか」を細かく記載しております。

4. どのタイミングでEVP Bookを提供する?

ポテンシャライトの結論としては内定直前で良いかと思っています。

まず、下記をご覧ください。

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👆 こちらは一般的な採用活動の流れです。前段として「認知」「興味」「応募」は採用マーケティングに分類される部分ですね。一方で「1次面接」以降はいわゆる採用活動です。これらの流れがある中で、どのタイミングでどのようなBookを提供すれば良いかを整理してみます。

下記をご覧ください。

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👆 こちらはフェーズごとにどのような情報提供すると良いかを記載した図です。もう少しイメージをしやすくまとめた図が下記です。

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EVP Bookの活用方法/メリットとしては、下記2つを想定しています。

 4-1. 価値提供の情報「整理」観点

これまでの選考(カジュアル面談/面接)でパラパラ伝えていた「価値提供」の整理をすることができます。
おそらく、カジュアル面談や面接において要所要所、その候補者が自社にジョインすることによる、価値提供をお話しいただいてるのではないかと思います。ただそれが「整理」されていない。そのため「整理された状態での価値提供」を伝えることができるのは、非常に価値があることだと思っています。

 4-2. 面談/面接で伝えきれていない価値提供の「網羅」

面接では「見極め」要素もあるかと思いますし、自社が提供することができる価値を「伝えきれていない」可能性は非常に高いです。そのためEVP Bookにおいて、御社の価値提供が網羅できているのであれば、そのBookを見れば御社に勤める「価値」が漏れなく提供することができるのです。

5. 実際にEVP Bookを運用してみてどうだったのか

このBook を改めて直近入社した社員に見てもらいました。下記の意見をいただきました。

「入社前に提示されていたらより入社価値を感じていた」
「頭で何となく理解していた入社価値を改めて整理できた」
「文字化されていることにより、面接後に冷静に会社を見るときに文字情報があることによる有効性が高いと感じた」

概ね良い反応をもらっており、これが入社前に提示されていたらより魅力を感じていた、よりジャッジしやすかったという意見がありました。

上記4-1と4-2にも記載しましたが、実際に面談/面接で矢継ぎ早に伝えている自社の価値提供を候補者様が全て頭の中で整理することは少ないのではないか?と思っています。そのため、EVP Bookの有効性は高いと個人的には捉えています。

6. ポテンシャライトの「●● Book」の類似ワードを整理してみる

「ポテンシャライトからいろいろなBookがリリースされていて、用途が整理できない…」

と感じていただいている方もいらっしゃるのでは?と思います。下記に整理してみますね。

◆採用マーケティング用語整理
1. 採用ブランディング

 魅力の「発掘」「言語化」「整理」。
2. 採用広報
 発掘された魅力を「狭く」「深く」伝えること。
3. 採用ピッチ資料
 発掘された魅力を「薄く」「広く」伝えること。
4. EVP
 企業が従業員に提供することができる「価値」全て
◆ポテンシャライトがリリースしているBook 整理
5. Entrance Book
 作成をしたコンテンツ(上記2,3など)を整理したブック。
 カジュアル面談前に提示する。
6. Personal Book (ブログ未リリース)
 上記2の社員インタビューよりも、よりパーソナルが見える記事。
 カジュアル面談/面接前に提示する。
7. エントリーマネージメントブック
 「入社前後のギャップを限りなくゼロにする」ことを目的としたブック。
 最終面接日時調整中に提示する。
8. EVP Book
 EVPを取りまとめたBook。
 最終面接日時調整中に提示する。
◆採用マーケティング/コンテンツの「違い」を整理
・採用ブランディングとEVPの違い
  - ブランディング :「魅力の設計」
  - EVP      :「従業員が得る価値の文言化」
・採用広報と採用ピッチ資料の違い
  - 採用広報    :「狭く」「深く」
  - 採用ピッチ資料 :「薄く」「広く」
・採用広報とPersonal Bookの違い
  - 採用広報    :真面目系のキャリア紹介記事
  - Personal Book:ラフなパーソナルを表現する記事
・Entrance Bookとエントリーマネージメントブック(EMB)の違い
  - Entrance Book :コンテンツを整理したもの/カジュ面前
  - EMB       :入社前後のギャップをゼロにする/最終面接前
・EVP Bookとエントリーマネージメントブック(EMB)の違い
  - EVP Book :価値/魅力を伝える(EVを取りまとめたBook/最終面接前)
  - EMB    :事実を伝える(入社前後のギャップをゼロにする/最終面接前)

最後に

皆さん、いかがでしたでしょうか。
EVP Bookと聞いてもまだピンとこないかと思いますが、すごく価値が高いBookになるかと思います。是非取り組んでみていただければと思います。

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