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これまでの採用手法では採用困難になる時代。平成の終わりと共に採用領域でも新たな時代の幕が明ける。

「何を使えば採用がうまくいきますか?」
採用ご支援の際にこのような質問を多く頂きます。

私たちが、直近1.5年でスタートアップを中心として70社超の企業の採用ご支援をさせて頂き気づいた一つが、
「採用のあり方が変わりつつある。」
というものです。
今回は、採用トレンドについて書かせて頂こうと思います。

これからの採用のあり方をお伝えする前に、
まずはこれまでの、求人媒体の軌跡を振り返ってみることにします。

1954年 現在の「ハローワーク」が誕生 ※65年前
1962年 「リクルートブック」が出版  ※56年前
1997年 「リクナビ」が初のWebサービスとしてリリース ※22年前
2000年 「マイナビ転職」がリリース ※19年前
2003年  LinkedInリリース ※16年前
2006年 Twitterリリース ※13年前
2009年 「ビズリーチ」がリリース ※10年前
2012年  「Wantedly」がリリース ※7年前
※時系列で記載

今からおよそ56年前に、リクルートが”リクルートブック”によって転職市場のあり方を大きく変えました。
それまで転職の際に頼る場所は、ハローワーク(昔の職安と呼ばれている場所)しかなかった市場に人材ビジネスという市場の礎を作りました。

それからしばらく経ち、インターネットの普及と共に世の中にリクナビというWebサービスがリリースされました。
その結果、およそ10年の時を経て転職市場のUXに革命的な変化を起こしました。これが今のHRTechの礎となっているサービスであるわけです。

その後、他社も類似サービスをリリースしていきました。


ダイレクトリクルーティングの雄 ビズリーチ

2009年になると、ビズリーチ”ダイレクトリクルーティング”という言葉を世の中に広めると共に、所謂、待ちの採用から攻めの採用というものが世の中にうまれました。

恐らく、ビズリーチは南さんが海外と繋がりの深い背景がある背景から、ビジネスSNSであるLinkedInの影響を大いに受けたのではないかと察しています。

話は前後しますが、その頃、アメリカではLinkeiInが絶好調でした。企業の採用担当者が直接個人にアプローチをかけ、個人も自身のプロフィールを公開することでWeb上で自己PRを行い、オンライン上でのヘッドハンティングが可能となっていました。

SNS × ダイレクトリクルーティング Wantedly

日本に戻り、ビズリーチが誕生してダイレクトリクルーティングによる攻めの採用という言葉が世の中に浸透してしばらく経ち、Wantedlyが誕生(2012年)しました。
個人的に、Wantedlyは、LinkedInやビズリーチが作ってきたサービスを融合したようなサービスだと感じています。

ここまでが今の転職市場における採用手法の大きな流れだと見ています。

そしてこれからは、
・個人が企業へ応募する採用手法 に付け加え、
・企業が個人へ直接声をかける 動きが加速し、
・これからは、(企業に所属する)個人と転職希望者個人が双方間で声をかけあう時代

に移り変わってきていると感じています。

皆さんも、FaceBookやInstagram、Twitterを利用されていらっしゃる方も多いかと思います。
個人が発信する時代であることは理解していただけると思いますが、それが採用市場においてもより加速していくと考えています。

個人が転職したい!
とSNSなどで声をあげると、転職が出来る時代です。

先日も、とある人事の方とお話していましたが、その方自身、退職の際にFaceBookで退職しました!
と投稿したところ、その数時間後にはお誘いの声がかかり、翌週から働き始めていた。
といった状況です。

当社のメンバーにも、Twitter経由で採用に至った者もいます。

※僕のアカウントを忍ばせてみました※

今では、まだ珍しいかもしれませんが、今後、こういった採用が加速していきます。益々、(企業に所属する)個人と転職希望者の双方感でのコミュニケーションをきっかけとした採用の動きが加速していくのだろうと思います。

その上で、今後抑えていかないといけないことは、組織内のエンゲージメントです。

そもそも組織は個人が集合したものであるわけですが、その個人一人ひとりが満足した組織を作る必要があります。
発信力を持った個人が自発的に自分が所属する組織の良さを世の中にアピールしていくこと、それが採用力をつける本質的な課題解決となります。

これを裏付けるようなニュースも5月にありました。
リクルートが転職口コミサイトを買収した事例です。

国内における、人材ビジネスのルールを作ってきたリクルートが口コミサイトを買収したというのは流れの移り変わりを感じます。

求職者が優位に立つ売り手市場の今、選ぶ側の求職者はより細かな情報を精査して転職をおこなっていくでしょう。

どんなに広告をうっても、口コミには叶わないという結果が出ていますが、この口コミを個人からマスに対して発信する機運は高まっていきます。

平成が終わり、新たな時代の幕開けと共に、採用市場も新たな時代の幕開けとなるでしょう。

強い採用力を持った企業は、利益を上げていることを前提とし、社員が満足している会社となります。社員の満足度の高さは採用力の強化に結びついていきます。

これからは、会社の自己満足のために運営されている企業というのは、採用により苦戦していくことになるでしょう。
先日、有名YouTuberを発端に、労働環境の酷さがネットでも話題になっていましたが、これまで社内のことだからなんとなく隠し続けてこられたことが個人の発信によって浄化されざるをえない流れになると思います。

声をあげることが苦手な国民性からして、テキストベースでの発信は、日本に合っているかとも思います。

まとめ

採用担当者は、
ーTwitterやFaceBookなどのソーシャルメディアを採用に取り入れる。
ーこれまでの採用は過去のものであると認識する。
 →これからの採用は個人と個人の双方感でのコミュニケーションが主流となる。
ー少なくとも、採用担当は企業もしくは個人アカウントを持って発信力を持つ必要がある。


順応性の高いスタートアップは問題ないかと思いますが、これまで知名度で採用ができてきた大手企業は、今後苦戦していくことになるのではないかと思います。


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