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目をつむって眺める電車:「信仰、未知と差異のデマゴーグ」を書くまえに


踏切待ちをする僕の目のまえを、勢いよく横切る電車に、魂を乗せてみる。幽体離脱するみたいに肉体から魂だけをするりと抜き取って、走り抜けようとする電車に乗りこむ。空想のなかで電車を乗り継いで、目的のない旅行に出かける。……

物語を書くということを、感覚的に説明するとしたら、いまならこんなふうに言い表してみたい。

第1回呆然戯曲賞にあたって、あたらしいものを書きました。『信仰、未知と差異のデマゴーグ』

記憶のかぎりだと、上演予定があるわけでないのに、戯曲を完成させることができたのはこれがはじめてだと思います。

戯作するにあたっては終始、戯曲賞の応募締切(7月31日)を意識していた。8月1日から稽古がはじまるんだぞ、って自分をある種の催眠状態に陥れて、モチベーションを維持するために。

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