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新しい景色へW杯日本優勝に向けて〜リーダーシップ学からの視点〜

日本代表がワールドカップで優勝するために、選手だけがどれだけ頑張っても限界がある。もちろん、日本の選手たちは頑張っている。しかし、ワールドカップの新しい景色は選手だけではない。また、監督を変えれば良いのではない。あと少し、ベスト16の壁を破り、優勝するためには、日本サッカー協会のリーダー自身がワールドカップ優勝に相応しい存在になる必要があるのだ。

つまり、まずリーダーが向かうべく道を示す必要があります。Jリーダーが始まった際に、川渕三郎氏がチェアマンを勤めた。Jリーグを導いて立てあげるに相応しいリーダーであったのではなかっただろうか。だからこそ、Jリーグは成功して行った。同じように、ワールドカップに優勝できるリーダーがまず日本サッカー協会のリーダーとなるべきなのだ。また、ワールドカップ優勝に相応しいリーダーへと自身を成長させて自分を変革し、組織を変革するリーダーとならなければならない。

人は変化を好まない。その理由は、これから、どのように変わるのかがわからない。また、自分は損をしたくはない。リスクをおかしたくはない。安全な場所にいたい。ましてや自分から損をするような行動を取りたくはない。だから、リーダーが覚悟をし、損をしても、リスクをおかしても、組織やフォロワーを変える姿勢が必要なのだ。

組織の中で3つの変化に対する反応がある。変化に従うが変化が一時的なものであることを願うコンプライアンス。また、変化を指示し組織に対して協力をするコミットメント。そして、変化に対して抵抗し、変化を台無しにしようとする反応の抵抗。(Scandura ,2021)

いずれにしても、先が見えないために人は不安、心配をするために、組織に所属するフォロワーは変化を基本的に好まない場合が多いだけでなく、新しいシステムや方法を覚えたり、使ったりすることへの面倒や手間などの変化も嫌う傾向があるからです。そのために、組織の変化をする際には、リーダーは十分に変化する理由を組織の中で周知させる必要があります。


だからこそ、フォロワーを教育することが必要なのです。フォロワーに対して、新しく変わることにより、どれだけのメリットがあるか、仕事の作業性や効率が上がるか、新しい変化への意味を提示することがモチベーションとなって、変化をすることに意味を見つけることにより、変化の先にある結果が目的となって、フォロワーの行動が変化へのコミットとなり、組織的な変化を生み出す行動を起こすことができるからです。

そして、フォロワーを教育することの中には、カウンセリングやサバティカルなどのサポートを通して、フォロワーの緊張を和らげることができるため、抵抗を減らすことができると考えられます。

ですから、変化への抵抗を克服する手段の1つ目は変化の理由を明確にする。意味のある変化であることをリーダーが伝えることに、フォロワーを教育することあるということです。

日本代表が新しい景色を目指すために、サッカー協会のリーダーは、日本サッカー協会、日本人の選手たち、Jリーグ、スポンサー、また、代表監督や監督たちに対して、どこに向かうかを明確にする必要があり、適切な主導する必要があるのです。また、ファンに対しても、プランをより明確に説明し、支援やサポートを喜んでできるシステムが必要なのです。

より高みを目指すために、日本サッカー協会のリーダーたちは、まず明確なビジョンを持って、組織改革をする必要があるのです。

そして、2つ目はLMX質の高いリーダー・メンバー交換 (LMX) 関係により、変化の中でフォロワーをコミットメントへと向かわせるということです。

LMX理論とは、リーダーシップの本質を「人間関係は報酬の交換で成立する」という交換理論から捉え、給料や待遇、将来への補償などがリーダーに従った結果として得られることにより、フォロワーの内的要因として行動へと促すための理論である。

しかし、日本サッカーのリーダーがフォロワーに与えるものはワールドカップ優勝が目に見えて近づいて来ると言う変化です。日本代表の目指す場所は優勝です。この場所に向かって、一つになって迎えば辿り着くことができると、リーダーはフォロワー1人1人に動機を与えて、導くことが必要なのです。


ですから、質の高いリーダー・メンバー交換関係(LMX)を作り出すために、関係性を作ることが重要であると言えます。

また、ある研究では、「LMXの質は、他の形態のコミュニケーション相互作用におけるコミュニケーションの満足度の認知に『波及』効果がある」と結論づけています(Muller & Lee, 2002)。

変化の中でも、十分に持ち堪えるワークグループだけでなく、チームとして抵抗感を減らし、変化に対して乗り越えることにより、さらに関係性が深まるケースもあると考えられます。

ですから、日本サッカー協会のリーダーは、フォロワーと密な繋がりを持って、様々な人々を巻き込み、味方としていき、優勝することは夢じゃないことを本気で目指す必要があります。まずリーダーが本気なのか、本気なら何をするのか、何ができるのか、自己の保身や批判を恐れるのではなく、批判する人たちさえ、優勝のために仲間にする覚悟が必要だと言える。



Refelences

Mueller,B.H.,V.P.,& Lee,J.(2002).Leader-member exchange and organizational communication  satisfaction in multiple contexts. Journal  of Business Communication,39(2),220-244.(Quotation on p.235)


Scandura, T. A. (2021). Essentials of Organizational Behavior.

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