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一流の人の話は心を熱くさせる、刺さる現代の名言

読者が選ぶビジネス書グランプリ2022総合グランプリ『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』を読んでみたのですが、本当に素晴らしい。さまざまなノウハウが書かれたビジネス本よりもガツンと心に刺さるストーリーが満載です。

ビジネス界、スポーツ界、医学、仏教、などジャンルを問わず一流の人たちにインタビューを行っている雑誌『致知』。40年続くインタビューから厳選された記事が365話分掲載されています。


この本を読むと、仕事や業界で一流の人たちがなぜ成功したのか、そこにはどんな物語や信念、考えがあったのかが熱く伝わってきます。

すべての人に読んでもらいたいと思いました。ジャンルを問わず365人365種の流儀が語られていますので、必ず一つは自分の心に刺さることでしょう。

10月分のインタビューを読み終えて

本のタイトル通り、1日1話読んでいます。
話の要約ができるように、マーカーで主張や要点をチェックしています。
調子が良ければ、日付を遡り、2話目を読んでみたり、パッと開いたページのインタビューを読んで、一流ビジネスマンの金言を噛みしめています。

ビジネスマンとして刺さったインタビュー3選(10月)

「勝負の神様は細部に宿る」岡田武史

2010年、南アフリカワールドカップのサッカー日本代表監督だった岡田武史さん。
本番まで1ヶ月という直前のタイミングで主力選手が一気に入れ替わった大胆な采配が日本中で大きな話題になったといいます。
しかし、岡田監督自身にとっては不思議なことではなく、勝つための自然な流れだったとのこと。

結果的に、日本はグループステージ突破を果たし、ベスト16という素晴らしい成績を残しました。
岡田監督が言うには「結果は運。運を掴むために常にベストを尽くす」睡眠時間を最小限にして、練習や戦略などできること全てに力を注いでいるそうです。

「勝負の神様は細部に宿る」を信念とし、小さなことが勝負を分けているといいます。なので、どんなに小さいことでもきちんとやり、常に運を積み重ねているそうです。
W杯の思い切った決断は、日々の選手を見る冷静な分析のもとで判断していたということです。

感想
ピンチの時や重要なときにこそ、普段の行いや考え方が態度や行動に出るということを実感できるストーリー。些細なことをおざなりにしない、コツコツと努力と運を積み重ねていく人が結果を残せることを学びました。

「人間がかかる四つの病」高原慶一朗

ユニ・チャームの会長である高原さんは経営者として「一生勉強、一生危機感、一生青春、一生情熱」という生き方を貫いているそうで、組織だけでなく経営者が高い志を持つことを重要視しているそうです。

経営者であった父親の姿と、好きなスポーツ選手を見て、高原さんは一流の人間像を抽象化しました。重要なことは、目標を持つこと・実践すること・やり抜くこと、です。

また、目標を叶えるために重要なのは自身の精神的なことだけでなく、外部からの刺激、つまり学ぶことだそうです。
論語の「下問を恥じず」という言葉に従い、両親・生き方を教えてくれる人・優れた先輩の3人から良いことを真似して、自分の型を作り上げたとのことです。

感想
一流の方々は目標や成し遂げたいことに向かって全力で行動していると感じさせられます。常に学ぶ姿勢だからこそ、良いPDCAが生まれるのだと思いました。そして、分析力や抽象力がすごい。

「繁栄の法則」北川八郎

商売の基本は「喜びを与えること」「感謝すること」だそうです。
熊本の方言で「モチ投げるとダゴ返る」という言葉があり、誰かにモチをあげるとあんこの入った団子になって返ってくるという意味だそうです。
利益を上げることよりも先に信用を得ることで、商売が繁盛・繁栄する良い流れになるそうです。ケチやよこしまな心はすぐに見抜かれ人を遠ざけてしまうそうです。

感想
一流の人には、良い流れ、運を引き寄せる力を信じている方が多い。利己的ではなく利他的に物事を考えている人は長く成功している。行動力や推進力があり、人を惹きつける魅力がある、良い台風のようだ。

なぜこんなにも心に刺さるのか

一流企業やスポーツマンの成功物語だけでなく、ニッチなジャンルの方々のインタビューも多く掲載されていました。無学な自分を恥じつつも、インタビューからその人の半生を想像して胸を熱くして読みました。
今まで小説や自己啓発本を読んでも、あまり活力につながった意識・経験はないのですが、この本を読んでいる今、時間を無駄にしていられない、できることを何かしていかなければ、という気持ちでみなぎっています。自分でもびっくりしています。

インタビューには、その人にとっての金言やモットー、自戒が出てくるのですが、それはその人生が変化した瞬間で生まれてきたものです。人生の転機やひととなりが鮮明にわかるストーリーと同時に、印象的な魂の言葉に惹き込まれてしまいます。人生のストーリーという通り、起承転結、逆境からの逆転、人生の転機に打ち勝った極意が刺さるのです。
その人が有名人であれば裏側のストーリーに心を打たれ、知らない人であれば思わずその人について調べてしまいます。

プロとして極限に追い込まれた状況、人生を変えてしまうようなショッキングな出来事、人から教わっていたことが後になって理解できたこと、読みながら感情が動かされ、金言が心に沁みます。

一流の人の魂の言葉

本を読み進めていて、一流の人たちが多く使用している言葉があると感じました。
タイトルに「仕事の教科書」とあるように、ビジネスにとって重要な言葉や指針が収められて、そのキーワードを抽出してみました。

夢、目標、志


常に意識していること、高く掲げていること


運がなければ成功に導かれない、チャンスを逃さないように準備している。礼儀、謙虚さ、人のため・利他的に行動する

時間・努力


夢や目標に向かって時間を無駄にしない、練習や努力を怠らない

成功者たちはこの3項目を常に心がけ、3つの循環にズレがないか見直しているようです。

途中まで読んだ感想

読み始めて気がついたことは、手にしているのは『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』ではなく『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』であったこと。
まさかシリーズ第2作があるとは知らずに購入していました。慌てて本を買い直し、2冊同時に読むことになりました。

ジャンルを問わずさまざまな人へのインタビューが掲載されていますが、割合的に仏教や出家された方が多いような気がしました。なので専門用語や聞いたことのない言葉が多く、わかりにくいところもありました。が、いい勉強となっていて、成功者というよりも真っ直ぐとした生き方について学びが多いです。

そして、成功者の話の中でも、ごくたまにピンとこない話もありました。自分の人生で、まだその境地に達していないこと、経験不足から想像できないことなのかもしれません。手に持つ蛍光マーカーが一度も動かずに読み終えたインタビューがあるので、時間をおいて読み返そうと思っています。

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