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ベースの大事な基礎って何だろう?

■基本の基本を考える


メトロノームに合わせる?縦振動で弾く?腱鞘炎にならない左手を作る?スタミナを付ける?脱力する?スケールを覚える?指板を把握する?じっくりゆっくり弾く?パッシブを弾く?

ま~、並べりゃ幾らでも出てきそうですし、そのどれもが効果が分かる、確実に身になる実感もします。

でも何でしょう? 

何かがピンと来ない・・・

もっと根本的な部分がある気がする・・・

それが何か気になる・・・

どうにもひっかかる・・・・


何となく出てきた答えと感覚は、

「低音を知る」

これかなと。


そもそもの話、低音を知らない、認識できてない、そこに対する意識が無い、感覚が無い、それじゃ何を言ってもやっても伝わらないものがある気がしてしまいます。

「低音だけがベースの魅力じゃない!」ってのもまぁそうなんだけど、低音を知ってるか知らないか、出せるか出せないか、そこには絶対的な差がたぶんある。

低音に全く触れず、いくら基礎がどうの、可能性や魅力云々を語ったところで、何か白々しくなってしまうなって。


印象的だった出来事、音楽教室の発表会の手伝いをした際、

「初めてベースの音が分かりました!ベースが聴こえました!」

と生徒さんに言われた経験があります。

初心者さんの力になれた、バンドの楽しさを知ってもらえた、ベースの存在感が分かってもらえたのは、素直に嬉しい出来事です。

ただ、その一方で、

「あ、そうか、そういうものか....」

「確かにベースって分かんないよなぁ....」

こう再認識もしました。


音楽に触れていてさえ認識が困難、普通に暮らしていては気付くのが難しい、ましてや魅力を感じる事など不可能に近いんじゃないか、そんな気さえしてしまうかもしれません。

「素人相手のショボい話かよ!」って、そうやって安易に見下していいわけがないし、素通りして済ますべき問題ではないと感じます。

そんな傲慢や突き放しをやってると、それが結局、自分自身への致命傷にもなってくるんじゃないか、そう思えてなりません。


今、講師をやってる身にもなりましたが、最初は本当、ベースの事なんて全く知りませんでした。

しょっぼ~いラジカセ1つでずっと過ごした為か、「このベースが凄いよ!」ってアルバムを教えてもらっても、素通りしてしまう事が多かった自覚があります。

だからか、金属感や強いアタック、メロディックで耳に聴こえやすいベースに惹かれてしまったんじゃないか、そんな気もします。

そもそも再生されない。聴こえない。認識出来ない。それを感じ取れ、カッコいいだろと言われても、なかなか無茶というものですよね。

同じ音源を聴くにしても受け取る情報量も密度も変わってしまう、ベースの存在が全く分からなくなる、違う音楽になってしまう可能性まであるなど、そんな事が現実として起こると痛感してきました。


その反対と申しますか、自分の中で本当に衝撃的だった、これでもかと低音の凄まじさを実感させられたライブがあります。

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