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SNSの為に楽器が欲しくなるのは気を付けた方がいい。
【消費中毒・祝福中毒にご用心】
物欲ってのは尽きないし、正直、欲しい物はいくらでもある。
けど、SNSで褒めてもらいたい、反応が欲しい、喜びを共有したい、そういう気持ちで買い物をする事はもう無いと思う。
前に使ってたSNSでそれらしい事をやってしまっていた為、偉そうにお説教するなんて本当は全然できない。
「イイネがあります!コメントがあります!」
あれが快感だった。
だからこそ、その中毒性と恐ろしさを知ってるし、警戒もしている。
買った物を即公表するって楽しい。褒められたり羨望を集めれば気持ちよくなってしまう。
祝福を受け喜びを共有すれば、またそれが欲しくなる。より良い物、高い物、際限なく何でも買いたくなってしまう。
実験の為だ、データ蓄積の為だ、音楽の為だ、成長の為だ、自分へのご褒美だ、より頑張る為だ、それらしい気持ちや言葉もいくらでも出てくる。
が、一皮剥けば空虚な承認欲求が顔を出してしまう、満たされずちっぽけな輝きを求めてるだけなんて事では悲しい。
「良い楽器を使えば上手くなる!」ってのも正直、かなり怪しい話になってしまった感はある。
正確には、
「どんなに良い楽器を買ったところで弾きもしない使いもしないのでは意味が無い」
と言ったところか。
高価な楽器を手に入れてしまったが為、大切に大切にしすぎて思い切って弾けなくなってしまうなど、それもあまり良い事ではないと思う。
淡白に言えば、楽器なんて所詮はただの道具。それも恐ろしくアナログで、上達にも時間がかかって当然な事ばかり。
全部オートに何とかしてくれる、そんな事を期待する物じゃない。
「ギターは弾かなきゃ音が出ない!」
故・寺内タケシさんの言葉だけど、本当にその通りだと思う。
良い物を買おうが何だろうが、そもそも弾きもしないんじゃどうにもならない。楽器は音を出すから楽器になる。人間が弾くから音楽が生まれる。
【全ての欲から解放されたいなんて聖人になる必要は無い】
アイデンティティの見出し方なんて人それぞれ。
誰が何と言おうが関係ない、人の生き方、楽しみ方に口出しするな、余計なお世話だエラそうにと、そんな感情を抱くのも分かる。
これ書いてるポングって人間にしても、ブログで何百記事と書いたり、何年もTwitterやってきたり、もっと以前のSNSで調子に乗ったりもしてきたし、その頃にいきなり今回みたいな話をされたら、絶対良い気なんてしない。
こんな風に写真を撮り、公開し、虚栄心が満たされるのも実感する。
![](https://assets.st-note.com/img/1675924872307-TtoqRQMFj4.jpg?width=800)
繰り返すようだけど、だから分かるのである。
気持ちも感覚も理解できるからこそ、それそのまま行くのはおすすめ出来ないと伝えたくなってしまう。
物を買った事を褒められたい、大金を出した事を称賛してもらいたい、情熱があって前向きだと思われたい、そんな自分に満足してしまう、自己の在り方だと認識してしまう、そうやっていびつに肯定するのも卑屈になるのも、両方避けたい。
根本的に何かが歪んでしまっている、消耗するばかりだったり疲れてしまっている、本来使うべきエネルギーが枯渇してしまっている、その解決や逃避の為の手段が物を得る事、物で満たす事になると、麻薬に依存するのと変わらないような状況になりかねない。
楽器の上達のスピードより出費の方が遥かに勝ってる実感がある・・・
とにかく道具の方が欲しくなって披露もしたくなってしまう・・・
その快感をいつまでも求めてしまう・・・
それを戒めたい、モヤモヤを今まさに感じたなら、物欲そのままに見直してみたい事、提案したい事がある。
その出費はライブを観まくる方だったり、CDなど音源を集めまくる方だったり、オーディオ環境の充実の方に向けるなど、楽器機材を購入するのとはまた異なる部分に投資していくのを、個人的にはおすすめしたい。
いきなり無理に物欲を抑えろ、前向きで希望に溢れた聖人みたいになれと言うのも正直、現実的ではない部分が多いと思う。
だったら無理に我慢したり、縛りつけて何もしなくなる必要なんて無い。
せっかくお金がある、使いたくもなるんだったら、積極的に凄い演奏を知りに行った方が良い。目の前の出来事、トッププロのそれを吸収したり、素晴らしい演奏と音楽を楽しみまくるのがおすすめ。
何十万どころか何百万、そのお金をただ楽器を買う事、物だけに費やすのではなく、より多く、より深く、より音楽を知る為に使う。
誰でも出来る事じゃないし、本当に実践できるのであれば、それだけで超贅沢、粋ってものだ。
その経験と事実は必ず、その人自身にも価値を生んでいく。
読んで頂きありがとうございます。サポートして頂けると今後の力になります。