堕栗花
ここ数日間で日本全国一斉に梅雨入りしました。
「今日は雨が降っていた」。という方は多いのではないかと思います。
梅雨の時期は何をしてお過ごしですか。
私は今日もいつも通り変わりないのですが、一年の中でもどこか特別な思いを持つのが、この梅雨入りの時期です。
梅雨入り
六月上旬頃、まとまって雨が降る時期のことを現代では「梅雨入り」と表現します。
梅の実が成長する時期だけ雨が降ることから由来し「梅雨入り」と呼ばれているそうです。
ですが遡ること天正時代。
梅の実が成長する時期ではなく、栗の花が堕ちる時期のことを現代でいうところの梅雨入りを伝える物だとしていた頃がありました。
そのことを当時は「堕栗花」「栗花落」と表現し、「ついり」と呼んでいたそうです。
ですので大正時代に書かれた作品であれば、季節背景に「堕栗花」「栗花落」といった表現が出てくることもあるかもしれません。
特別な季節
梅雨といえば湿気の高さや気圧の変化から、人によっては体調が優れないということもあるはずです。
しかし私の場合、ありがたいことに梅雨の時期に体調不良になるといったことはありません。
逆に、梅雨の時期はどこか特別感があり、好きなのです。
理由を思い浮かべるとすれば、雨が降っている時に家の中に居ることで雨の音が聞こえることが好きであるような気がします。
どちらかというと太陽が明るくてまぶしい、照りすぎている日よりは、曇りの方が落ち着きます。
その流れでいくと、雨が降れば外に出る人が減りいつもよりも静かになり、季節の自然音だけが聞けるということも理由であるかもしれません。
私自身が外に出てもいいですが、家の中に居ることで雨の音が聞こえる方が好きですね。
この短い季節、雨との化学反応によって個々に色が異なる紫陽花が最も見頃になるということにも魅力を感じます。
走るかどうか
外に出ている時に、急に雨が降ってきました。
そんな時に、声を上げたり走っている人の感覚がまったくわかりません。
絶対に雨に濡れてはいけない理由があるのか疑問だったのですが、雨に濡れると風邪を引く人もいるそうです。
実は私は雨に濡れても風邪を引くといった感覚がまったく無く、いくら濡れても引いたことがなかったのでつい昔からそう考えてしまっておりました。
「雨が降ってきた!走れ!」と人に言われるのが本当に嫌で、
「ちょっと濡れないようなところへ行けばいいではないか、私を巻き込まないでほしい」。と思っていたのですが、危機回避だったのですね。
「なるほど」。とは思うのですが、それでも巻き込まないでほしいと今でも思ってしまうのです。
少々濡れても大丈夫。
走るのが嫌なだけか。
自分で思っている以上に雨が好きなのか。
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