見出し画像

要領良く生きるために必死だったんだけど

空いた時間の有効活用を考え始めたのは
高校生くらいの時からだと思う。

通学で電車に乗る時間が40分ほどあって
その間乗り換えもなく、利用する人も少ない電車だったので確実に座れて寝ることも多かった。
寝ていて高校のある最寄駅についても起きなくて、隣に座っていたサラリーマンの方に起こされたこともあった。
テスト期間の間にはその時間を使って
最後の追い込みとして単語を覚えたりと
自分の過ごす時間を最大限活かすことを覚えた。

また同時期に某丼チェーン店でアルバイトを始め、早く商品を提供するという決まりがあり
そこでも時間を上手く使うことを覚えて
身についたのだと思う。

幼稚園教諭を行っているが、
業務量の多さに対して全くというほど残業手当は出ないし、早朝の出勤を行っても早出の手当なんてものもない。
手当が出ないのだったら要領良く仕事をこなして、定時で帰りたい。
クラスの子どもたちが直接的に関わっていることであれば、自分のクラスの可愛い子どものために残ることも苦ではないが、
事務作業の業務のためには残りたくない、
朝の7時から保育室の環境を整え、
子どもたちが登園する時間までの間
できる限りの雑務をこなしている。
こんなに早くから自分は良く頭が回るなあ
なんて感じながらも、
優先順位を考えて時間配分とその業務を組み立ててなんとか行っている。
要領の良く回せる力を学生時代に積み重ねて良かったと、ここ最近は感じている。

私生活でも同じだ。
1日の時間は限られているので、
共働きで家事を行うとなると家に帰ってからも休みなく動いてる。
帰ってすぐお風呂に入り、座ることなく
食事を作る、回しておいた洗濯物を干す、、
というバタバタとした流れで生活している。
トイレに行った時に便座に座り
久々に座れたことによって動けなくなることだって多々ある。
けれど時間を有効的に使うために、
睡眠時間を多く確保するためにも
動き続けなければいけない。

そんな考えの私と、
まず家に帰ってきたらゆっくりゴロゴロする!
やる気になったら動く!
という考えの旦那なので
この平日の家事に対してだったり
時間の使い方だったりと話し合いになったり
時には喧嘩になることも多くある。
一緒に住んで3年になるが、未だに喧嘩もする。

旦那の言い分だってもちろんあるし
私の全てが正しいとは思ってはいないが
共同生活をする上で、
共働きということもある上で
やはり時間を有効的に使ってほしいという
こちらの願いはある。
色々衝突や話し合いを重ねて
自分たちだけのかたちができてきているとは
思うが、そこはやはり価値観なのでなかなか合致することは難しい。
むしろ合致することはないであろう。

旦那と衝突するたびにイライラし、
先行的に動いてしまう自分の方が
こなしてしまう家事も多くて、
それを見ていてもダラダラしている相手に
何度も何度も腹を立てた。

先日も衝突した時に、
色々思ったことはたくさんあり
自分の気持ちでいっぱいいっぱいになっている時に、
『要領良くこなすことも大切だけど
 要領の良さだけを考えていたら
 見失うものもあるからね』
と、大学生くらいの時に父から言われた言葉を思い出した。

当時言われた時は
幼いということもあり、父が母よりも
要領良く動けないということから
父の言い訳にしか思えず
言葉の意味さえも理解ができなかった。
時間を有効に使えないということは
残念なことだとすら思っていた。

けれど全く自分の違う価値観の人間と
生活をすることによって
もちろん、一緒の時間を過ごすからこそ
時間を有効的に使ってこなしていかないといけないものもあるのかもしれない。
けれどもそこだけに重きを置くのではなくて
旦那の考えも大切にしつつ
最初にゆっくりする時間を大切にしてもいいのかな?
こんなに家に帰ってきてから落ち着けることなく、慌ただしく動かなくても良いのかな?
なんて思ったりもした。

まだ完全に父の言葉を理解できたわけでもない。
やっぱり時間は有効的に使えた方がいいに決まってる。
根本的な私の考えはまだまだ変わらない。
けど1ミリも理解できなかった言葉が
すこーーしだけ理解できたような気もしなくはない。
いつか父の言葉の意味を完全に理解する日は来るのかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?