頂き女子りりちゃんもまた被害者である【心理分析】
恋愛感情を利用し、て男性から1億5000万円を騙し取った罪などに問われている「頂き女子りりちゃん」こと渡邊真衣被告(25)に対し、3月15日、検察は懲役13年と罰金1200万円を求刑した。
裁判には、ファンが傍聴席を求めて定員の倍以上の200人近くが行列をなしたという。
頂き女子りりちゃんが本当に求めていたものとは
「頂き女子りりちゃん」もまた毒親による被害者であるように思う。
もちろん詐欺で人を騙したことは悪いことだ。でも、りりちゃんの「おぢに泣き落としでお金を恵んでもらう」という哲学は「親から与えられたかったものをただ求めている」というようにも聞こえるのだ。
「おぢはただの金づる」という皮を身にまとった「親への復讐」であり「親の愛情に飢えた子ども」に見えてしまう。
本来、子どもは親から「安心安全」と「愛情」を与えられることで、健全な精神性が育つ。毒親によりそのどちらも与えられなかったりりちゃんは、その安心と愛情をパパ活とホス狂いのバランスを保つことにより、得ようとしたのではないのか?
パパからは安心(お金)を、ホストからは愛情を得る(あるいは得たと思い込む)ことにより、なんとか精神的にサバイブしようと必死だったように思う。
そしてある程度それが成功したら、それを自分と同じような子達を「助けるために」マニュアル化したのだと思う。それは、世間から見ればもちろん詐欺幇助であり、良くないことであることは本人もわかっていたと思うけど、なんとか最悪の環境の中でも”善行”を行おうと、がんばってバランスを取っていたように思えてならない。
なぜなら、そもそもパパ活をしようと思う子、あるいはホス狂いになる子というのは、りりちゃんの読み通り、りりちゃんと同じ性格タイプであることが多く、安全と愛情に飢えている子たちだからだ。そしてそもそもホストが最もターゲットにするのが、りりちゃんたちのようなタイプである。
ライオンは獲物を見つけるのがうまい
女性を食い物にするホスト、あるいはDVをする男性というのは、弱者であるターゲットを見つけるのが異常にうまい。ライオンが獲物を見つけるように、本能で弱者がわかる。
そして精神的にコントロールすることで、骨の髄までしゃぶり尽くす。そして獲物の側であるりりちゃんたちは、それをわかっていても「最も求めているもの(愛)をホストから得られる」という誘惑には抗えないのだ。
それなら、ライオンに自分自身を献上するために「もっと弱者から自分が搾取するしかない」という結論に達するまでそんなに時間はかからなかっただろう。
毒親からのサバイブ
私はりりちゃんがしたことを正当化したいわけではない。ただ、りりちゃんのことを知れば知るほど、可哀想な子であったのだなという思いが止められずにこれを書いている。
毒親であったために心の繋がりを知らずに育ち、愛情と安心に飢え、何種類もの処方された薬を「飯」と呼び飲み続けながら、それでも必死にサバイブしてやろうとがんばった結果のような気がしてならない。そしてなんとか同じ境遇の子たちを「食わせようと」世話を焼いたのだと思う。
動画を見ていると、りりちゃんはもしかして軽度知的障害か境界知能かもしれないと感じた。ネットでは発達障害かもと書かれていたが、発達障害というより軽度知的障害か境界知能かなと思う。もしかしたら、そのせいで親とうまくいかなかったのかもしれない。
軽度知的障害か境界知能で、親が見てみぬふりをして適切な療育や治療を受けさせず、診断もさせず放って置くことはままある。一番困るのは当事者の子どもだ。そうだったとしたら、色々なことの善悪の区別がついていなかったこと、歯止めが効かないこと、情緒の不安定さなど、諸々説明がつくような気がしている。
りりちゃんはホス狂いの卒業を宣言していた。頂き女子の活動も引退しようとしていた矢先の逮捕だったらしい。
自分で自分を律してコントロールするのはとても難しい。
だから、逮捕されたことは、私はりりちゃんにとっても被害に遭われた方々にとっても、良いことだったと思う。りりちゃんは物理的にホス狂いは卒業できるし、頂き女子も卒業できた。服役することで、罪悪感からも解放され、規則正しい生活ができるので、良かったなと思ってしまう。
そして逮捕により、パパ活女子たちが男性を騙すのを止め、ホストも弱者女性に貢がせるのを止めてくれたらいいのになと密かに願っている。
りりちゃんには10代20代の多くの女性ファンがいたーーそれは、りりちゃんが少なくとも若い女性たちには「助けてあげたい」という優しい気持ちで、一生懸命接していたことを物語っているのではないかと思う。
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