子ども宅食の全国展開を実現する!長島昭久議員との意見交換会のイベントレポート
PoliPoliでは気になった政策があれば、その政策を投稿している政治家さんに会いに行くことができます。
政治家さんと直接政策について話せる機会とあって過去の参加者の方からもご好評をいただいている機能です。
この記事では6月26日に行われた衆議院第二議員会館にて行われた長島昭久衆議院議員(自由民主党)の意見交換会の様子をお伝えします。
今回の意見交換会のテーマ
今回の意見交換会のテーマは長島議員による政策「子ども宅食の全国展開で子育て家庭の孤立を防ぐ」です。
政策目標を『「子ども宅食」を全国に導入できるよう法整備、予算化を進める』として以下の3点の実現を目指しています。
長島議員は「宅食を通じて各家庭に寄り添い、問題を早期発見し、直ちに必要な社会的支援につなげていく仕組みづくりを急ぐことが必要」と語ります。
詳しくはPoliPoliのサイトから↓
今回はこの政策に共感した10人のユーザーの人たちが集まりました。
参加者の自己紹介
まず最初に参加者の自己紹介です。
西村さん:品川区議として子育て問題に関心を持って活動しています。困っている家庭に支援が届ききっていない現状が歯がゆく、家庭支援に行政がいかに踏み込めるのかについて意見交換できればと思っています。
山本さん:株式会社 I・S・C の代表をしています。元々は保育園の先生をしていましたが、保育園で働いていても家庭支援が行き届かないことに問題意識を持ち、現在の会社を立ち上げました。パパ・ママが孤立化しない子育て環境を作るアウトリーチ型の子育て支援に関心があります。
南さん:西村区議事務所との事務方として働いています。普段から知っている分野ではないので今日は勉強できればと思っています。
水野さん:作家をしています。見た目問題(※見た目を理由にした差別や偏見)から社会問題に関心を持つようになりました。
畑さん:水野さんの編集者を勤めています。今回のテーマの子ども宅食は存在も知りませんでした。今回は水野さんの「引き釣り能力」が高くて、参加することになりました。よろしくお願いします。
鎌田さん:高校三年生です。いとこが昨年結婚、出産したのをきっかけに子どもを取り巻く環境に関心を持つようになりました。意見交換会を通じて知識を深めたいです。
鶴田さん:「Sowledge」の代表をしています。「Sowledge」では性教育の授業をしたり、性被害を受けて家に居づらい子どもに対する居場所授業をしたりしています。
川本さん:宅食自体には知識がありませんが、子どもへの虐待を減らさないといけないという問題意識を持っています。宅食はその手段になるのではないかと思っています。
小柳さん:立川に住む6歳と4歳の子どものお母さんをしています。虐待のニュースを聞くと何かできないかなと思い、今回参加しました。
佐藤さん:シンクタンクで働いています。教育庁で働いていた経験を生かし、コミュニティの崩壊に何かアプローチできないかと思っています。正しい政策をしようとしてもいがみ合いで終わってしまう可能性があるので、その解決に少してもお力添えできないかなと思っています。
実際の意見交換の内容
まず最初に水野さんは子ども宅食を広めていくために食の安全をどのように確保していくのかが重要だとします。
水野さん:どのように子ども宅食で食中毒の問題が起こらないようにするのかが大切だと考えます。行政が提供する食中毒をどのように解決するか。実際には子ども食堂で問題が起きた事例もあります。
長島議員:できれば、調理したものを、毎日お届けするような宅食が良いのですが、マンパワーの確保や予算面で、実際は、1ヶ月に1度など、レトルトカレーやお菓子などの食材を宅配しています。調理したものでない食材であれば、食中毒の恐れはなくなります。
議論は子ども宅食を進めていく上でどのように予算を確保するのかに移っていきます。
川本さん:実際に子ども宅食を進めていく上で行政だけの予算では限度があると思います。クラウドファンディングを使うなどの方向性はありますか?
長島議員:地域ごとに工夫ができればいいですね。具体的には休眠口座やふるさと納税、ガバメントクラウドファンディングなどを財源にしたケースもあります。
西村さん:品川区もガバメントクラウドファンディングを昨年始めました。区役所のホームページにバナーを貼っているだけですぐに500万円ほどがすぐに集まりました。子ども食堂を増やすための予算として使いました。
鎌田さんは子ども宅食を通じた虐待の発見にはどのような問題があるのかと問います。
鎌田さん:実際に子ども宅食を通じて、支援が必要な家庭の状況がわかった場合はどうするのですか?引き継いだ場合は第三者の人間がその家庭に介入しすぎしたりしないしないのでしょうか?
長島議員:児童相談所も親の相談を聞くのが役割なので、事実(介入の程度は)信じるしかないという現実はあります。その中で具体的な虐待等の証拠があったら警察への通報が必要になります。その意味で児童相談所のスタッフもトレーニングを積むことが必要です。当面は役割分担して分けるしかありません。フィンランドでは一人のネウボラ(※1人の保健師が妊娠期から小学校入学まで1つの家庭を担当し、助言をするシステム)が1つの家庭にずっと伴走してくれます。親御さんもネウボラが紹介してくれる人ならと安心して、第三者の人とコンタクトでき、相談できます。日本でも親御さんと伴走できて信頼関係が築ける人がいればいいですね。日本は対応できる機関や部署はありますが、責任を持つ人がいない。関連する部署がうまくつなげていく必要があります。
行政の非効率性を嘆く長島議員に西村さん、佐藤さんも同調します。
西村さん:子ども行政を行うに当たっては縦割りを取っ払いたいと思っています。子どもを中心の政策や行政を考えていく必要があります。
佐藤さん:責任回避の行政のカルチャーを変えていかないといけないと思います。5年10年で変わるのかという話ではないでしょう。この期間の子供を救うにはどうしたらいいのか?自治体がすべて解決するのではなくて、自治体から委託された市民たちが活動を行うような方法もありなのではないかと。うまくいってるところは首長のリーダーシップがありますよね。でも高齢化率が高い自治体などでは予算をうまく確保するのかは難しいですね。
ここで鶴田さんからプレゼンがありました。意見交換会では自分が実際に代議士に伝えたいことを自分なりの方法で直接伝えたいことを伝えることができます。
プレゼンの要約
プレゼンを受けて長島議員は
長島議員:子ども宅食が虐待などの問題を解決するわけではありません。しかし解決につなげることができる手段だと思います。食材の配達を通じて、家族とコミュニケーションを深め、親御さんの悩みに寄り添ったり、子どもの変化を見つけ、必要な時に、行政のしかるべき機関につなげていくことができます。被虐体験がある親御さんもいます。素人の人が深掘りしすぎず専門家に任せる場合もありますね。
山本さんはイベント等を開催している経験から社会から目の届かない人にどのようにアプローチしていけばいいのか。子どもたちのサインを見逃さないようにすることが重要と指摘します。
山本さん:実際に私たちが開催するイベントのような場所に来ている人以外にどのようにアプローチするのかが大切だと思います。どのようなサインを見つける必要があるのかを理解する必要もありますね。子どもたちは(虐待されている)サインを出します。そのサインを問題行動として捉えるのではなくて、どこまで(SOSの)サインとして理解できるかにかかっていると思います。
水野さん:確かに(行政)サービスを受けない人をどのように助けるかの問題は重要です。しかし、サービスをするにあたっては「お節介」の定義が難しいですね。サービスを提供したくても本人からの拒絶に負けてしまうケースもあります。最後はそこに切り込めるかどうか。そこが分かれ目になると思います。良質なお節介が出来るかどうか。社会全体でもう半歩周りの人たちに踏み込めないかを考える必要があると思います。
長島議員:これまでの日本は高齢者対策はかなりやってきました。一方で、子ども子育ては二の次になっていました。とにかく子ども子育ての政策は底上げをすることが今は必要なのではないでしょうか。高齢者対策と子ども子育て政策をバランスよく実現することが大切です。
以上です。読んでいただき、ありがとうございました!
まとめ
約1時間の意見交換会でしたが、発言が止まることなくとても充実した会となりました。
政策に共感し、議員さんとともに政策を前に進めたいという方にとって意見交換会はまたとない機会です。
今後も意見交換会の開催が決まりましたら、サイト上でお知らせしていきますので、ぜひPoliPoliのリンクから気になる政策をチェックしてみてください!