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大谷翔平選手に学ぶ――メンタルコントロールという“技術”#071

5/28朝、家事をしながらラジオを聞き流していると、下記のようなニュースが流れた。

 ドジャースの大谷翔平投手(29)が27日(日本時間28日)、敵地でのメッツ戦の試合前(中止が決定)に取材対応し、元通訳・水原一平被告の違法ギャンブル報道を受けての影響について言及した。
 大谷は「ストレスもあっただろうが、どうやって影響しないように気を付けたのか」という質問に睡眠が足りなかったのが一番の問題ではありましたが、メンタルがプレーに影響するとは思っていない」と精神面は影響しなかったと断言した。
 そのうえで「しっかりした技術さえあれば、どんなメンタルでも打てると思っているので、そことグラウンドでやるべきことは全く切り離してやりたいなと思っています」と話した。

2024/5/28スポニチ記事より引用

このニュースを聞いて、思わず「えっ???」と手が止まる。

あれだけのことがあったにもかかわらず、「メンタルがプレーに影響するとは思っていない」とは一体どういうことなのか

ちなみに、この件の第一報があったとき、水原一平氏が受けたインタビューをもとに、大谷翔平選手が水原氏の借金を肩代わりしたと疑われ、最悪の場合 大谷選手がメジャーリーグで野球ができない可能性も……という憶測がSNSやマスコミの報道で飛び交っていた。

かくいう私も、「イッペーさん、一体何が起こってるの?」「大谷選手がこんなことに巻き込まれて、メジャーリーグで野球ができなくなるんて……そんなことはないよね?」と、にわかファンながら震えていた。

もちろん、その後、事実が明らかになり、水原氏の嘘と罪が明らかになるのだが……。

ただ、当の本人である大谷選手からすれば、自分の身の潔白はわかっていても、長年公私ともに二人三脚で歩んできたパートナーの裏切りとも言える行為に、想像にも及ばないほどの衝撃を受けたに違いない。また、当局の調査や捜査にも協力して、とても平常心ではいられない状況だったと思う。

にもかかわらず、冒頭の「メンタルがプレーに影響するとは思ってない」「しっかりとした技術さえあれば、どんなメンタルでも打てると思っている」という彼の発言には、驚きしかなかった。

大谷翔平選手ほどの超一流プレイヤーになると、メンタルがプレーに影響しないほど野球の技術が磨かれているということか?

でも、機械じゃなく人間だからこそ、メンタルによってパフォーマンスの出し具合は変わってくるはず……。私のような超凡人なんて、毎日子どものイヤイヤでメンタル左右されまくりだよ?なんて思いつつ(比べるのもおこがましいですが……)。

そんなことをグルグル考えて、起きてきた夫に大谷選手のインタビューについて話すと、「メンタルをコントロールするのも、技術のうちなんじゃないかな」と言われて、なるほど確かにそうだなと。

そういえば……と、大谷選手が高校生のときに書いたマンダラチャートを思い出し、彼にそのメソッドを教えた原田隆史氏の本を図書館で借りてきた。

この本には、目標を達成するための方法として、「オープンウィンドウ64」というメソッドが書かれている。実際に大谷選手が、高校1年生のときに書いた目標も掲載されていた。

原田隆文/柴山健太郎著『一流の達成力』フォレスト出版より引用

大谷選手を語るうえで、あまりに有名なシート。
真ん中に「ドラ1 8球団」というテーマ(なし得たい目標)があり、その目標を達成するために必要な要素(基礎思考)が書かれている。

その中に“メンタル”という項目があり、それを叶えるための行動目標(実践思考)が下記になる⇩

  • はっきりとした目標、目的地を持つ

  • 雰囲気に流されない

  • 波を作らない

  • 一喜一憂しない

  • 頭は冷静に心は熱く

  • ピンチに強い

  • 勝利への執念

  • 仲間を思いやる心

高校1年生のときから、有形の目標「スピード160km/h」「キレ」「変化球」などだけではなく、無形の目標「メンタル」「運」「人間性」に関する明確な行動行動を目標を持っていた大谷選手。

それらを意識してこれまで磨き続けてきたかと思うと、彼にとってはメンタルをコントロールする(どんな状況にも左右されない)ことは、大切な技術のうちなんだなと改めて思った。

翻って私自身。大谷選手ほどの超一流の“メンタル”を手に入れるのは到底及ばないけれど、「オープンウィンドウ64」のように、目的・目標を明確にすることは、自分をコントロールするうえで有用な手段だなと感じた。

一年も半分過ぎようとしている今、日々のアレコレに追われて自分の目的や目標を見失いつつあることに気づく。もう一度、年初の目的・目標を振り返って、軌道修正しようと強く思わされた。そんな朝の一連の出来事。

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