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なぜアウトドアスポーツイベントのサポートをするのか?

Polar Bear Trainer'sTeam 白くま隊という名前でアウトドアスポーツのサポートをしていると知り合いのトレーナーやトレーナーを目指す学生さんに浅井さんは山の人だから!と言われるのですが『全くもって山の人ではありません』仕事以外では山に行くことはないし、仕事として関わるようになって山に行くようになりました。もちろん自分でも山を走っていたわけでもありません。好きなことを仕事にしたいというのも素敵なきっかけではありますが、その関わり方の違いを書き出してみたいと思います。今回は何のために山の仕事をしているのか?ということの紹介になります。


1.新しい仕事をつくるため 

 アスレティックトレーナーというとスポーツチームや選手個人のパーソナルトレーナーをするという認識があり活動の範囲も狭かったのが事実です。しかしスポーツチームの数は限りがあります。部活動レベルでトレーナーを雇う予算というのも限界があります。椅子の数に限りがあるならば新しい椅子を作らないとね!椅子取りゲームで順番待っているのはもったいないです。スポーツイベントや競技会にオフィシャルトレーナーを配備して、そのコーディネートを仕事としていますが、はじめた頃はこういった形式で仕事している方はほとんどいませんでした。

2.新しいスポーツは文化として定着させたい

 アウトドアスポーツであるトレイルランニングと出会ったのは偶然です。たまたま知った(実は営業しに行ったのですが)というのが事実です。日本には新しい競技でありアクティビティとして拡がり始めた頃に関わりだしたのです。しかし流行しても流行りが終われば消えて行ってしまう傾向が強い日本です。安全に普及して末永くスポーツ文化として定着して欲しいと願い関わっています。どうしてもマイナースポーツは関わる専門家や他の競技での情報も少なく、独自の世界観やルールで普及してしまいがちです。スポーツ医科学であり、スポーツの専門家として影響力を発揮出来ればと思い関わりだしました。

3.安全こそが基盤である

 競技人口が増加して競技化が進むとスター選手が出てきて競技成績が高い選手が影響力を持つようになります。早く走るために沢山練習して怪我人も増える。山を走る人が増えれば事故も増える。今がこんな状況かもしれません。山を走る取り組みがスポーツだと言うならば必ず安全が基盤にないといけません。そんな話をすると山を走ることに完全な安全はありませんという声も聞こえてきますが、完全な安全はないのはどんなスポーツも一緒です。サッカーでも野球でも死亡事故やケガ人は発生しています。しかし指導者やトレーナーや選手自身が事故を予防したり、対処が出来るように勉強しています。発生するリスクを正しく把握して回避出来るトラブルは回避していくことが必要になります。競技力向上や楽しみは安全が基盤にあります。これはアウトドアスポーツでも同じことです。安全に配慮していることがスポーツ文化として残っていくために必須だと思っています。

4.トレーナーの教育現場として

 トレーナーの教育機関では教育の質も上がり、研究も出来るような設備で素晴らしい!そんな環境も増えてきました。しかし日本のスポーツ環境を考えてもトレーナーが働く環境で教育機関同様に素晴らしい施設であることは稀です。そんな現状を考えるとトレーナーに必要な能力は『どんな環境でもいい仕事が出来ること』と言えます。言い換えれば『何とかする能力』『ベストを求めるよりもベターな選択で改善していくこと』
 アウトドアスポーツイベントはイベントごとに環境はまちまちです。小屋があってベッドがあって備品は十分というように用意出来ないことも多くあります。最低限必要なものは何か?優先順位をつけること。ある資材の中で何とかすること。知らない人に助けてもらうためにコミュニケーションをとること。書き出したらきりがないほどトレーナーとして必要な経験が出来ます。山は人を育てるというのは言葉の通りだなと感じています。

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 専門家でありプロであるならば、その専門性で世の中に貢献することを大事にしています。自分にとっては一部のスポーツチームにしか関わらない(貢献しない)のは物足りないのです。社会と関わるトレーナー活動という言い方をしていますが「仕事を通じてその先にある社会を見る事」これを大事にしてます。同じような考えを共有して共に活動出来る仲間が増えていけば嬉しいです。

白くま隊では共に活動する学生インターンや社会人スタッフを募集しています。何か共感するものがあったり話しを聞いてみたいという方は実際に一緒に活動しましょう!SNSでのメッセージやコメントお待ちしております。