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#やってみた
【おはなし】窓 #07
前回のお話
オレたちは映画を見てからカフェで軽くランチをして街をぶらぶらとした
今日は、居酒屋が開店したら一杯飲んで帰ろうという計画だ
そこはさすがに高校生の時とは違う
着るものに無頓着なオレの服を選んであげると無理やり流行りの洋服屋を巡らされている
着やすいのが一番だろう?と言うと、
「フミヤはスタイルが良いんだから、もっともっと格好よくなるよ!」
なんて店先で大声出すもんだから
ショップ
【おはなし】窓 #06
前回のお話
オレたちの関係は相変わらずだけど
最近は朝一緒に駅まで歩くことが多くなった
前はオレの方が早く出てたのに
玄関を出るタイミングが同じになってきて
「あ、おはよ」と言って一緒に歩き出す
徒歩10分ほどの道のり
仕事の愚痴だったりお互いの家族の事を話すことが多い
逆方向の電車にのるから線路を挟んで電車を待つ
向かい合わせに立って電車が来るとお互いにかるく手を振って出勤だ
そんなある朝
【おはなし】触れて…
彼の手が好きだ
分厚くて
大きいけれど指はそんなに長くない
だいたいいつも温かい
爪は切りすぎでいつも短い
そんな手が好きだ
彼はいつも私に触れる
肩に手を置いて
腕、腰、お尻までまんべんなく撫でるときもある
お尻当たりをサワサワと指2本くらいで触っている時もある
機嫌がいいときは
鼻歌を歌いながら
私の肩や
時には頭の上を指でトントン
鼻歌は音が外れて
指のリズムもズレていたけれど
とても心地
【おはなし】窓 #01
フミヤー ただいまぁー
窓の下からユカの声がする
あぁおつかれ
シャワー浴びちゃうからも少し待ってね
はいよ
ユカは隣の家に住む幼馴染だ
兄妹のように育ったけどお互いに県外の大学へ行ってその間は正月にあいさつするくらいになった
地元に就職を決めて実家に戻ると同じようにユカも地元に就職していた
お互いの仕事にも少し慣れてきた頃に、ちょっと一杯飲まない?と誘われて今日がその日だ
オレとユカの部屋
【おはなし】窓 #05
前回のお話
ユカが部屋に戻ってきた
カクテルの缶を両手に持って脇の下に柿の種の袋を挟んでいる
2本も飲むのかよ
そう言いながら何となく柿の種の袋に目をやると自然にユカの胸元が視界に入ってきた
自分の中ではまだ小学生の時のユカのままだと思っていたけれど
改めてみるとすっかり大人だ
体の曲線も少女と呼ぶにはあまりにも艶めかしい
さ
っきの一瞬の熱気から、ドキドキがまだ続いていて
なんか酔いも回っ
【おはなし】窓 #04
前回のお話
ほんっとにフミヤは昔っからそうだよね…
私がいろいろと信号を出しても全く気付かなかったもん
ユカは半分くらい瞼の落ちてきた目でオレを見据えてそういった
あ?なんだよ信号って
うーーーー
うるさいっ
もうお酒が無くなっちゃった!
まだ飲むのかよ
もうそのくらいにしとけよ
はぁ?私に説教するのかっフミヤのぶんざいでっっ
このやろっこのやろっ
オレの頭をワシャワシャっとする
今さっ
【おはなし】窓 #03
前回のお話
あははははっ
その子面白いねー
なんか可愛い
それで?なんで別れたの?2年くらい?付き合ったの?
喧嘩したの?まさか!フミヤの浮気とか!?
振られたんだよ
別の人を好きになったって
えーー?
なんて言ったの?彼女は?フミヤは?
最近少し彼女の様子がおかしかった
よそよそしいというか…
前みたいにコロコロと笑わなくなった
その日も授業の後で何となくカフェでお茶してたら
彼女はす
【おはなし】窓 #02
前回のお話
二人が小さなローテーブルに向かい合って座って
オレは持ってきたタッパーをテーブルに出す
わぁ久しぶりのおばさんのマリネ!取り皿とお箸取ってくるね
そういって立ち上がったところでドアの隙間からおじさんが顔をだした
おぉフミヤくんいらっしゃい
お久しぶりです おじゃましてます
ごゆっくりな
ほらな…こういうことなんだよ…
ユカはこういうところ自覚ないのかねぇ…
ガチャガチャとお盆に
【企画応募作品】或る恋の話Part4
今回は 松下友香「Happy Life Creator」さんの企画に参加させていただきました
初めての企画参加にドキドキです
まだまだ募集期間はあるのですが、皆様の素敵な作品を読んでしまうと、ひよっこの私は書けなくなってしまうと思い、心の中の「you やっちゃいなよ」の言葉に背中を押されてえいっっと投稿してしまいます(笑)
或る恋の話 Part1
或る恋の話 Part2
或る恋の話 part
【おはなし】鏡の中のPrince #02
前回のおはなし
予定より早く 「次」はやってきた
急に決まった同窓会
会の前にアオイ君のセットの予約を取り付ける
『いらっしゃいませ』
今日の笑顔も最高
『あ、おめかしして…凄く素敵だね』
同窓会だから、若作りでパステルピンクのワンピースを選んだ
でもアオイ君が頭の先からつま先まで「素敵」なんて言いながら眺めるもんだから、逃げるように鏡の前に座る
『何か希望ある?』
「……んー……アオイ
【おはなし】鏡の中のPrince #01
『いらっしゃいませ』
「こんにちは」
はぁ…
今日も変わらず素敵な笑顔でお出迎え
この美容院に通い始めてもうすぐ1年になる
彼は美容師のアオイ君
新しい街にやってきて、すぐにこの美容院に決めた
-1年前-
引っ越してきたばかりで、毎日のように街を歩き回っていたころ商店街の外れに小さなコロッケ屋さんを見つけた
匂いに誘われて熱々をひとつ
ホフホフとほおばりながら歩いていると一軒の店先にお客さ