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俄然これから楽しくなるしごと"場づくりコーディネーター"について書いてみた

場づくりコーディネーターとは

まず、この言葉は完全なる造語である。
「"場づくりをコーディネートする" ってどういうこと?」
と思われた方も多いと思う。
まあ聞いたことはない言葉だろう。

イメージに近いのは、
カラーコーディネーターとかインテリアコーディネーター、ファッションコーディネーターのように、依頼者に合った組み合わせを考える人のこと

彼らは、カラーやインテリア、ファッションといった"目に見えるモノ"で、依頼者の要望を満たす。
それは例えば、
●かわいい彼女が欲しいからまずは外見からカッコよく見せたい
●憧れの好きなデザイナーの服を身に纏いたい
または、
●普段の生活をアップデートして気分良く人生を送りたい
●自分に自信を持てるようになって自分らしい人生を送りたい
というような要望があげられる。

では場づくりコーディネーターが満たす依頼者の要望とはなんだろうか。
と考える前に、そもそも"場"とはなんだろうか。という所から紐解いていきたい。
"場"とは世の中の至る所に存在する。それはほとんどが物理的な建物に紐づいていて、自宅、学校、会社などが分かりやすい事例だと思う。

勿論それ以外の"場"もある。

パパが朝早くから精力的に活動する朝野球やゴルフも決まった場があるし、主婦が3~4人集まって公園で井戸端会議を繰り広げているものも歴とした場である。
と考えると、"場"とは、人と人が集い何かしらの活動が行われているものと定義出来ると思う。

そう、"場づくり"コーディネーターとは、この人と人が集い活動が行われるものを、求める期待や成果によって、建物とコミュニティの両方を使ってよりよくコーディネートする仕事である。

どんなことやるの?

端的に言うと、
建物や施設のコンセプトから内装デザイン設計を行い、その建物(施設)運営、そしてそこに人が集い活動を行うコミュニティ設計・運営を行う。

文章で書くと"建物"というワードが先に来るし、案件相談が来るキッカケも建物の活用方法が先であることが多いんだけど、建物はあくまでコミュニティや活動を活かすための要素に過ぎない。
何より最も大事なのは、そこで生まれるコミュニティや活動を通じて、どういった状況を生み出していきたいのか?である。

例えば、私が参画している都内の起業家支援施設であれば、
●起業に踏み出す人をより多く生み出す
●その延長線で将来的には近隣地域の活性化にも貢献する
という生み出したい状況があるし、
また別で参画している郊外のまちづくり会社であれば、
●40代以下のワカモノが集まって次世代に紡ぐ面白いまちづくり
●その延長線で将来的には世代間を超えた連携による住みやすいまちづくり
がある。

そのために建物や施設の存在意義を明確にするためにコンセプトを設定し、よりよく活用出来るように内装をデザインし、人が集うようにイベントやプロジェクトを開催していく。

場づくりコーディネーターの役割はその全てを監修・監督して、理想の状況作りを目指す。
様々な利害関係者やサポーターと調整・連携・協力をいただくために企画資料を作り、説明をして、時には熱く語り、たくさんの人たちを巻き込んでいく。
同時並行で、コミュニティを設計運営して、イベント企画開催して場を盛り上げて活性化させて熱狂を生み出していく。

場づくりコーディネーターの守備範囲・活躍の場所は非常に広い。
がゆえに一見難しく感じるかもしれないが、全て包括してそれぞれ100点を取れる必要はないとも考える。というか、100点なんてどうやったって取れる訳ないので、全て平均点取れればOK。結果が伴えば全く問題ない。
1人でダメなら、個人個人の得意どころを掛け合わせてチームで取り組めばいいのである。

どんな人が向いていると思う?

まず、”どんな人が” の前にどんな役割があるのか?から書いてみたいと思う。

●施設コンセプトを考える(不動産企画)
●施設の内装デザインが出来る(デザイン設計)
●施設の運営設計が出来る(運営設計)
●プロジェクトの進行管理が出来る(プロマネ)
●コミュニティ設計と運営が出来る(コミュニティ設計)
●人と人をつなげることが出来る(コミュマネ)
●利害関係者やパートナーを巻き込むことが出来る(コミュマネ)
●広告・集客・マーケティングが出来る(広告マーケ)
●イベント企画運営が出来る(イベント企画)
●チームスタッフの教育と連携の運用設計が出来る(コミュマネ)

ざっと主要なものだけ書き出してみたけれど、まあまあ多い。
それぞれ単体で1人でやるものもあれば複数人で兼任しているものもあり、
どんな人が向いているかというと、それぞれの役割をこなせてそれが好きで前向きに取り組める人なのかなと思う。
出来る出来ないは結果論としてまず、それぞれを継続してやり続けられるかがすごく大事。なぜなら一度やり始めたら数年〜数十年スパンで取り組むことになり、個人の成長とチームの成長どちらも欠かせないのである。

個人のパーソナルな部分では「誰かの支援をすることで、自分が満たされる人」だと抜群にハマる。
"場づくり"とは、前述した通り長期スパンで取り組むので、農作業に似ていて芽が出るかどうか分からない畑を延々と耕し、種を植え続けて雑草や虫をはらってその成長を見守り続けること、そしてその年がダメでも来年・再来年に続く環境作りを視野に入れて計画を立てて実行していくことと似ているからである。
マズローの欲求5段階説のうち、5段階目の自己実現欲求と、晩年に発表したと言われる6段階目の自己超越に領域にいる人とも表現出来る。

なんで今後俄然楽しくなると思うのか

タイトルにも込めた「今後俄然楽しくなる」という理由を書いて締めくくりたい。
コロナの感染拡大により、世の中のリアルな繋がりが遮断され、様々な所でひずみが生まれた。
家族でさえも、帰省が出来ず親戚付き合いが上手くいかなくなったり、学生は学校に行けず、会社では入社した実感が湧かず、町では町内会の集まりがなくなり、祭りもイベントもなくなりあらゆる人の繋がりを見つめ直し、試された時期だったとも思う。

その辛い期間を経たからかもしれない。
最近、リアルに人と人が繋がるセミナーやワークショップを企画すると、こぞって「久しぶりにリアルに人と繋がれる場に来たが、やっぱりリアルな場はいい」と言われる。
それはやはり五感で触れ合う人間ならではのコミュニケーションがあるからだと思うし、人はやはり1人では生きていけず共存共生する生き物だからだともつくづく感じる。

また、これまで都心一極集中だったのが、コロナをきっかけに地方創生の施策も追い風に、商圏や生活圏にも多様性が生まれてそれぞれの地域で"場づくり"を再構築しやすくなった背景もあると感じる。

自分達の働く場所と暮らす場所をアレンジもしやすくなった。
ひいては人生をどうやってデザインしていくか?も選択肢が増えた。

その中で、その人の繋がりをデザインして活動を支援していくコーディネーターの役割はほうぼうで需要が高まっている。

「野田さんって起業家支援やってたよね?起業家志望でぜひ繋げたい人がいるんだけど」
「そういえば、飯能で活動しているって言ったよね?飯能に最近移住した人がいてワカモノ会議に興味があるんだって」

そういうメッセージがほぼ毎日のように飛び込んでくるのはありがたい反面でもっと場づくりコーディネーターが増えて欲しいとも思う。
この文章を読んで少しでも興味を持った方がいたら、ぜひメッセージお待ちしています。
"場づくり"を通じてぜひ面白い世の中を作っていきましょう!

PointFive野田

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