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思考する精神の高さ - パスカル『パンセ』(3)

17世紀フランスの哲学者、パスカルの『パンセ』(瞑想録)を読む第3回です。

第1回では、「人間は考える葦である」という有名なフレーズを見ました。

その後、パスカルがいかに現世のむなしさに愕然がくぜんとしていたかを見ました。

しかし、その逆境においてこそ、パスカルは真理の探求に踏み出すのでした。

私たちは思考する力、つまり西洋の言う「理性」によって、真理へと歩めます。

理性の最後の歩みは、自らを超えるものが無限にあることを認めることだ。それを知るところまでたどり着かなければ、理性は弱いものにすぎない。

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