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11/28 「あいしてる」と生きること

先週の金曜ロードショーで放映された「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。

わたしは録画しておいたものを、昨日の夜に見た。リアルアイムのSNS上では、みんなこぞって「開始5分で泣いた」と言っていて、ほんとか…?と半分疑ってたんだけど、なんてことない、わたしもあっけなく5分で泣いた。もう、秒で泣いた。ふ〜、事前にタオルを用意しておいてよかった。その後も号泣につぐ号泣で、うぐうぐと、嗚咽をもらしながら2時間半の美しい物語を最後まで見届けた。

言わずもがなの名作だから、どの目線でどの程度の感想を広げたらいいのかわからないけど、ネタバレなしでシンプルに感じたことをちょっとだけ書き留めておく。


『生きることって、こんなにも美しくて、尊いんだ。』

わたしの感じたことを一言でまとめると、こうだ。自動手記人形という代筆屋になった一人の少女から広がる、手紙にまつわる人間模様のストーリーなんだけれど、もう、なんかもう、そんなものじゃなく。

誰かを想うこと、そしてそれを伝えること、その尊さと美しさ。「愛」っていう、ともすると不確かで輪郭がぼんやりしているものが、これでもかってくらい、しっかりと、ありとあらゆる角度から丁寧に愛をもって描かれていて。

哀しみも、苦しみも、辛いことも、すべてが美しい世界。愛に包まれた、美しい世界。それが、有無を言わさない映像美で表現されていて、もう本当に、ただただ圧倒される。

そして映画を見ている端々で、ふと、自分ごとに置きかえる。わたしは大切な人に、本当の気持ちを、素直な気持ちを、ちゃんと伝えられているのかな。どうやったら、どうしたら、伝わるのかな。と。

ちょっとだけネタバレかもしれないけれど、映画の最後のシーン。主人公のヴァイオレットが、想いが溢れすぎて何も言えずに、握りしめたこぶしで、トン、トン、と自分の足をたたくシーン。感情が伝わりすぎて、重なりすぎて、くるしくなった。

こんなにも言葉を知って、こんなにも感情を知って、代筆屋としてたくさんの手紙を書いて成長してきた、彼女の最大限の表現が、こうするしかできないこと。

言葉って、なんなのだろう。言葉にならない想いや、伝えたい想い、たくさんあればあるほど、もっと言葉にならなくて。言葉を探せば探すほど見つからなくって、どんどん溢れて、何も言えなくなる。

はぁ〜今も打ってて泣いちゃう(みちしるべを聴いています)。

そのすべてをひっくるめて、愛をもって生きていくことなんだな、って、そんなようなことを思った夜だった。


最後に。心の底から震えるような名作や名曲に出会ったりした時って、同じ時代に生きててよかった、そう感じられる自分がここにいて本当によかったってしみじみ思う。

京都アニメーションさん、素晴らしい映画を本当にありがとう。

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