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『虎に翼』③無能力者じゃないもん

先日、夫が出勤する直前に、今日東京出張だからお金くれる?と言った。

まったく、妻の財布にはいつでも札束が入ってるとでも?

そもそも現金要る?

あー、みどりの窓口で「東京まで大人1人」って言って買うから?現金要るのか。

まっ、そんなこと言ってる私も、スマートexで入ろうとして、自動改札にバンって止められたことありんすけど。

「全然スマートじゃなかったね」と何度も笑われて、くそぉ…。

で、何が言いたいかと言うと、戦前の民法八〇一条
「夫ハ妻ノ財産を管理ス」だ。

はて?です。

妻は「無能力者」と言われるだけでもムカッとするのに、この財産は夫のものって。

その言い方が気にくわない。
財産は夫一人の力で築けるものじゃないんだから。

でも、今週の『虎に翼』の判決のシーンは、よかったな。

法律は守らなければならないルールで、それを破ったら罰せられる、恐いものだと思っていたけれど。

武器にも盾にもなる法律を、どう解釈するかだということに、言葉の持つ意味の深さを知った。

しかし、モラハラ夫も、立場の弱い妻も、現代も同じじゃないかと愕然とする。
人の心や行動は、技術のように進歩していかないのか。

穂高先生が穏やかに語られる、変えていくんだという姿に希望を感じる。

結婚したころ、義父母の感覚が明治か江戸時代みたいだと思ったことがあった。
同居していたら、私は辛抱できなかっただろう。

そして今、夫から「お金もらっていい?」と言われ、一見ラスボス妻のようになっている。
(本当は違うんだよ〜)

現代に生まれて、明治の初めから続く「家」は戸籍だけである。
自由に生きられることに感謝している。


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