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《長めの小説》上げ方悶々 (エッセイ)

(お、ようやく半分ぐらいまで来たか)
とページに🔖をはさんでコーヒーをれる。
そして再び本を手に取る。
( ── ここまで読んでも、誰が犯人かさっぽりわからないな)
などと思いながら。

紙の本を読んでいる時、
➀ 本全体の厚み
➁ 本の内容(展開、面白さ)
➂ (読書の)進捗状態

の三者を《無意識のうちに意識》している。
なかでも、➀の《本の厚み》は、書店で買う時から意識しますね。
あまりに厚い本は、
(……寝転んで読むには重そうだな)とか。
(……最近忙しいから、読み終えるのに3-4日かかるかも)などと。


Noteに短めの創作(小説・寓話)やエッセイ(過去モノ・旅モノ・思考モノ・感想文)を上げ始めてから、11か月になります。
初めの頃、
「やはり、読み始めたら、一気に読み終えた方がすっきりするでしょう」
作品の《分割》はせず、常に《1回完結型》でアップしていました。
いや、そもそも、《長くない》つもりで1万字程度の《ショートショート》でも1回で上げていましたね。
1万字、というのは、例えば《星新一賞》の募集要項にある上限文字数なので、これくらいを《ショートショート》と称してもいいのかな、と。
でも、これはやはりnoteの常識では長すぎるらしい(というか、自分自身も他のnoter作品を読む中で実感するようになりました)。

そのような《学習》を経て、以前アップした、1万字強の小説「憑依2.5」を4回に分割し、連載形式で再掲しました。

もちろん、機械的な4分割ではなく、話の流れから分割箇所を考え、(一気に読むなら自明の)多少の言葉を補い、さらに、この機に再推敲&微修整しました。
2回目以降の冒頭に《前回までのあらすじ》を書く方が親切なのでしょうが、《野暮》と背中合わせのリスクもあり、やめました。

《言葉を補い》といっても、たいしたことはしていません。
例えば、[1/4]でマユミが妻の名であることを紹介していますが、《間》をおいて次の回を読む時に忘れる人も出てきます。
そこで、[2/4]の初出時に「マユミ」⇒「妻のマユミ」と加筆しています。

分割しても、トータルの文字数は変わりません。
最後まで読んでいただいた方には、この場を借りて感謝申し上げます。

そして、これはけっこう大事かな、と思っているのが、[1/4]、[2/4]……のように、何回で話が完了するかを明記した点です。

他では、「鬼瓦妖之助土俵入り」という時代小説を10分割した際に、[其の壱]、[其の弐]…,…と(古めかしく)番号を振った前に、全体の《ボリューム感》がわかる情報[全十回]を入れています。
この場合は、雑誌掲載段階から10の《章》に分けているので、分割は楽でしたね。
[其の壱]を読んでくださった方は、
(こんな感じであと9回あるのか……)
とイメージして、2回目以降を読み進めるか、もう止めるか、《判断》していただいたことでしょう。

2回に分割した時は[前編]と置き、
「次の[後編]で終わるよ!」
との《お触れ》になっています(これ↓は全然長くないけれど)。

冒頭の話に戻りますが、《紙の本》の場合、《➀ 本全体の厚み》と、《➂ 今どの辺りを読んでいるか》を無意識に意識しながら《➁ 話の流れに身をおき》ます
仮に、《➀ 本全体の厚み》がわからない ── 新書程度の厚さなのか、あるいは何巻も続くような大作なのか ─── 状況で本を読み進めなければいけないとしたら、けっこう不安なように思います。
── 全体を読み終えるのにどれほど時間がかかるのか、見当がつかないわけですから。

この《船》に乗ったら、どれほどの長さの《航海》になるのだろう?
そんなことを思うのは、私だけなのかなあ……。

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