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No Shirtだったら? ジェンダーがらみのジョークの未来 (街で★深読み)

GUYS: No Shirt ~ No Service
GALS: No Shirt ~ Free Drinks

米国の田舎町で、庶民的なバー付きレストランに入った時、店の壁に貼ってあったブリキ看板がこれ。

No Shirt
No Shoes
No Service

と3行のみ書かれた飲食店の通知看板は実に多く、これはもちろん、
「上半身裸だったり、裸足の客に、酒は出さないよ」
という、いわば、《最低限のドレス・コード》を明記した、真面目な「きまり(Bar Rules)」を、「No S....」という音をそろえたフレーズでまとめたものです。

その、元ネタ看板を指さして、
「じゃあ、オヤジ、女の子が《No-Shirt》で店に入ってきたらどうなんだ?」
「そりゃ、もちろん、……大歓迎さ

想像するに、そのような《居酒屋オヤジ・トーク》のようなやりとりを経て、《進化した》看板が、冒頭のようなものでしょう。
この「GUYS: No Shirt ~ No Service; GALS: No Shirt ~ Free Drinks」には、
「MEN: No Shirt ~ No Service; LADIES: No Shirt ~ Free Beer」
のような微差バージョンもあります。

この看板を(たぶん、ニヤつきながら)カメラに収めたのは12年前のことですが、この12年の間でも、《社会常識の座標原点》は大きくその位置を変えました。

今では、挨拶の冒頭を、
「Ladies and gentlemen, ……」
で始めると、審判団から笛が吹かれ、黄色いカードが出されるそうです。

ましてや、ジェンダーがらみの《居酒屋オヤジ・ジョーク》は、一発退場でしょう。

あの店に入ってきた《審判団》が看板を指して笛を吹いたら、店主はどんな《アメリカン・ジョーク》で返せば、審判団も座布団を出さざるを得ないのか、と考える。

ジョークには《No Problems!》の寛容さも欲しいよね、と思うのですが、そんなことを言うと、耳もとで笛を吹かれてしまう、……かな。

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