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「カラオケで絶叫しないで!」《All My Loving》

現役時代には宴会の流れでカラオケに行くことがしばしばありました。
私よりも年長の大学教授で、プロ並みにコブシをきかせる演歌の達人がおり、かといって、若手社員が披露する昨今の複雑な転調ソングなどはとてもついていけず、やはり、昔よく歌った数曲を、短いローテーションで繰り返し歌うことになります。

家族とカラオケに行くこともたまにありましたが、
「いつもの《絶叫型》は頼むからやめてよね!」
とあらかじめ「強い警告」を受けます。

娘たちからは、
「ええっ、ジャイアンと行くの? ……イヤだなあ」
と顔をしかめられます。

「── え? 《絶叫》?」
そう言われれば、確かに、高音が出ない上に音程も正確とは程遠く、そのせいか「音量」で勝負しようとしているのかもしれません。

最も頻繁に歌うのは、ビートルズの
《All My Loving》
です。
この曲は高校のバンド時代にただ1曲、私がエレキベースを担当した想い出の曲なのです。

「だいたい、ポールが甘い声で歌うラブソングが、どうしてあんたの手にかかると《絶叫》になるのよ?」
「俺の手、というより口、いや、喉だろ?」
「そんなの、どうでもいいわよ!」

でも、仲の良い先輩先生と酔っぱらってふたり肩を組み、《絶叫》する《All My Loving》は最高でした!

特に《絶叫し甲斐》のある大好きなフレーズは、

And then while I’m away
I’ll write home everyday

の部分です。

I’ll pretend that I’m kissing
The lips I am missing

のところでは、ポールにESC社の《Mobile Lips》をおススメしたくなります。

……でも、いつも一緒にビートルズを歌った先生とも、もう2年間、一緒に飲んでいない……。

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