歌の物語#57: 「「幸せ」は「仕合せ」」でした」 <―国語の問題ですね~
今回は「「幸せ」は「仕合せ」」でした」について取り上げまます。
こちら中島みゆきさんの「糸」の歌詞のお話です。
この中に出てくる、最後のところは
_*_*_
縦の糸はあなた 横の糸は私
逢うべき糸に 出逢えることを
人は 仕合わせと呼びます
_*_*_
仕合わせ ー> 幸せ
だとばかりおもっていましたが、大間違いでした。
では、この「仕合せ」の意味は?
一言では「めぐり合わせ」の意味?
「仕合せ」: 日本語の「幸せ」の古い言い方です。元々の意味は「仕合わせる」で、2つ以上のものがうまく合うことを意味します。そこから転じて、良いことや幸せなこと、また、運命や縁を意味するようになりました。
現代では「幸せ」とほぼ同じ意味で使われていますが、偶然や運命の要素が強い場合に用いられることが多いです。例えば、
「思わぬ出会いに仕合せした」
「仕事に行き詰まっていたところ、助けてくれる人が現れて仕合せだった」
「この人と出会えて、人生が豊かになった。本当に仕合せだ」
といった使い方になります。
また、「仕合せ」には、「尊い相手に仕え合うことで得られる喜び」という意味もあります。これは、古語の「仕」には「尊い相手に仕える」という意味があったことに由来します。例えば、
「両親に仕えることができて、とても仕合せだ」
「この仕事は、社会に貢献できる仕事だと思う。仕合せに働いている」
といった使い方になります。
このように、「仕合せ」には、良いことや幸せなこと、また、偶然や運命、そして尊い相手に仕える喜びなどの意味があり、中島みゆきさん的にはこちらを強調したかったようです。
日本語は、同音異句が多すぎて時々文字をみないといみがわかりませんね。
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