『今守るもの』
残り雪
雫がポタポタと落ち
少しずつ小さくなって
硬く固まった氷になる前に
静かに溶けてなくなっていく
そこにあなたがいるならば
消えてなくならないように
手で囲いを作って守りたい
少々、固くなったとしても
あなたは、あなたなのだから
夕陽に照らされて光る姿を望み
一粒一粒、一滴一滴、大地に戻って
いつの日か大気となって、我が身の元に
希望の光輝となって入ってくる
だから、今守るものとして
そこに残り雪
あなたがいる
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