『人として』

人として

ひとりのひととして

見て感じて認める

ただの景色ではなく

見たままの風景でもなく

いつもの光景だけだはない

変わらない光を浴び

何処からとなく風を感じ

その場所毎の香りを嗅ぐ

信号待ちの交差点

工場が立ち並ぶ路地裏

人人集まる駅やモール

頭では理解していても

ただならぬ気配を感じ

そっと振り返る

人として

ハラハラドキドキしたり

稀に振り回されたかったり

したいもの

されたかったりするもの

用済みのレッテルを貼られ

生暖かい場所に置き去りにされて

知らず知らずに捨てられて

気付けば時既に遅く

不意に騙されてばかり

ただ単純に息をして生き

大きく膨らんだもの

夢と言う名のもの

針で刺せば簡単に割れてしまう

だけど

けれども向かっていく

勇気だけは持っていたい

最後まで

人として