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ヨガスタジオをオープン、運営して8年たった今、結局一番必要なこと

私は、顧客がゼロの状態のまま、部屋を賃貸する形でヨガスタジオを自己資金のみで立てて、運営してきて8年になるのですが…たまにそれに関して聞かれることがあります。

それはですね、私のクラスに「私もヨガスタジオ建てたいんです!」とか、講師の募集に「私もいつかヨガスタジオやりたいんです!」って人が来るわけです。

失礼な。

私のクラス受けに来たんじゃないんかい! とか、講師として貢献しようと思って来たんじゃないんかい! とか…いや、逢いに来てもいいけどさ(笑)

ま、そういう人に言えることはたったひとつ。

え? なんで今すぐやらないの?

◾先延ばしの技術と思い込み

たぶん…ヨガスタジオを建てたいと思ってる人も、インストラクターの資格講座を終わったあと考えるのは、ヨガスタジオの受付かイントラとして務めることだと思います。

で、イントラとしてそこで務めて、十二分にいつも来てくれる人とか、自分で「顧客だ」と思える人が出来たとしましょう。

スタジオの受付を通して、こんなふうにするんだ…とか、講座に通ったりスキルをつけてだんだんと自信もつき、貯めてきたお金の目処もなんとなくたって、来てくれる人もいそうになったとしましょう。

今かもしれない!…色々考えて、おウチの近くに小さくて可愛い良い物件があって、なんとかスタジオを建てたとします。色々宣伝して、ホームページも出来て、知ってる顧客の皆も素敵!と褒めてくれたりして…

さぁ、いざオープン!! 初日はお花が届いたり、オープニング特別無料クラスにも満杯になるほど人が来て、幸先良いスタートが切れ、なんだかワクワク…そしていよいよ日常に突入すると…

毎日ゼロ人。

ざらです。(笑) あんなに素敵と言ってくれてた人が、あんなに頑張って!と言ってくれてた人が、初日にも足を運んでくれてた人が、誰も来ない。

ざらです。(笑)

まったくの無駄とは言わないですが、「ヨガスタジオを建てる(始める)」という純粋なことだけにフォーカスを当てるのなら…受付をしたりイントラとしてヨガクラスを増やしたりしてるのは、単に先延ばしにしてただけです。

◾今やれ、すぐ建てろ、今始めろ

インストラクターとしての成長とか、インストラクターとしてのスキルとか、まずは顧客を捕まえて…とか…

そういったことはすべて、ヨガスタジオを運営する、ということを純粋に考えたら必要ないです。あらまぁ、バッサリ。

なぜなら…スタジオをオープンしてからヨガインストラクターとしてのスキルはいくらでも伸びていくし、スタジオをオープンしてからの顧客の方が、ガッツリスタジオに食い込みます。

ヨガスタジオを始めるまでに伸ばしておくべきなのは、個人の人間力だったりします。

もしひとりでヨガスタジオを建て運営していくとするならば、ヨガインストラクターであるということとヨガスタジオを建てるということは、まったくもってイコールではないことを…キチンと知っておいた方がいい。

むしろヨガスタジオを建てるために必要なのは、今建てるのだというエネルギー。

自分がやるのだという、自己責任の感覚です。ヨガスタジオの受付をやっていたり、ホットヨガや色々なスタジオでインストラクターとして活躍していても、あまり意味は無いかもしれない。

むしろ感覚として近いのは、きちんとした価格で自己開催クラスをする、ということに近いと思う。

◾スタジオを建てるのは究極の『ヨガ』

一駅ごとにホットヨガスタジオ、毎月毎月20人以上がヨガインストラクターとして排出され、今やオンラインまで…。

もしヨガインストラクターの資格をとったあと…いや個人的には取らなくても良いとすら思ってるけど(笑)、薄らぼんやりとヨガスタジオ作りたいなというキモチが起こってきたら…。

いや、そんなんじゃダメだ。と思うべし。

ヨガスタジオをどうしても建てたい、なんとしても建てたい、それがないともはやイカンともし難い!! その空間が無ければハタヨガすら伝えられる気がしない!!

そう思えるなら、今すぐ不動産屋に行くべきだ。良さげな物件を回りまくれ。そして良いところがあったら、思い切って契約して始めてしまうんだ!

これが私のオススメのヨガスタジオの建て方です。

自分の今考えている脳内のその空間が欲しくてたまらず、そしてそれを実践として行動に移せる人。

たぶんこれからの時代こういう人だけが、賃貸して自力でやるヨガスタジオのオーナーとして頑張れます。

スポンサーがいたり、自宅の一部でやったり、ちょっとやってみようと腰掛けでやりたい人のことを言っているのではなく…本気でゼロから始める人に向かって言っています。

大規模なホットヨガスタジオに囲まれる中、ヨガそのものも、どんどん別のナニカ…マッサージやらネイルやら宗教やら…組み合わされ多様化していっています。

モデルやダンサーだったキラキラ女子のみならず、整体や理学療法士といった人がヨガインストラクターの資格をとり始めています。

そうした人たちが、ビジュアルと知識を活かしてオンラインヨガの番組をバンバン出していく。そんな時代に突入した。

そういう世界の中でただ実直に。人数が減ろうが苦しくなろうが、朴訥なヨガの姿を朴訥に…対面でのヨガの空間としてスタジオを提供し、それを実行していくこと。

そうやって『ヨガ』を伝えるための空間を創り、そのすべての責任を背負ってひとりでやっていくのは、以前よりももっと大変なことになりつつあります。

だからこそ。

イマココにどれだけの想いを込められるか。本当に自分がやりたいことは何なのか? そして行動し、実践していくことでしか、手に入れられないもの

それは正しく『ヨガ』そのもの。

眺めているだけでは、知識をつけるだけでは手に入れられない何か。心の底から「あぁ、ヨガスタジオを創ることが自分にとっては自然なんだ」と思える何か。

ヨガスタジオを始めたいと思うなら、ヨガインストラクターである前に、それを持っているだろうか?


いや、もちろん…その後、必要なこともありますけどね。(笑)

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