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【大学探訪シリーズ】多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業制作展

こんにちは。E.H.です。
今回は【大学探訪シリーズ】と題しまして、3月に行われた多摩美術大学美術学部卒業制作展からグラフィックデザイン学科の作品についてレポートをお送りいたします。


多摩美術大学について

1935年の創立以来、ゼロからイチの価値を生む「創造的な力」をもつ人材を育成し、現代社会に貢献する優れた芸術家、デザイナー並びに教育者研究者等を輩出してきました。
東京都世田谷区と八王子市に2つのキャンパスを持ち、絵画、彫刻、工芸、デザイン、建築、映像、演劇、舞踊、芸術学などアート、デザインから身体表現までを網羅する10学科と大学院を設置する美術系総合大学です。

建学80余年の歴史を受け継ぐグラフィックデザイン学科は、広告をはじめ、グラフィックデザイン、イラストレーション、アニメーションなど、ビジュアルコミュニケーションデザインの各分野において、日本を代表する数多くの人材を輩出してきました。
アートディレクターやデザイナー、プランナー、イラストレーターなどとしての活躍の場は、広告制作などの分野に留まらず、あらゆる分野に及んでいます。
多摩美術大学グラフィックデザイン学科オリジナルサイト

いざ卒業制作展へ

卒業制作展が行われた八王子キャンパスは、JR横浜線・京王相模原線橋本駅からバスで約8分。緑豊かな多摩丘陵に位置し、制作に打ち込める国内有数の環境・設備が揃っています。
キャンパスに入るとすぐに見えてくるのが「多摩美術大学図書館」。伊東豊雄氏設計の八王子図書館は、正門から続く緩やかなスロープをそのまま建物内にまで引き込み、アーチ構造を主体とした、ガラスとコンクリート壁面が一体化した外観を持つ斬新な建築で、キャンパス周辺の自然環境を積極的に取り込んだ開放的な空間をつくりあげています。

多摩美術大学図書館

多摩美術大学八王子図書館

グラフィックデザイン学科の展示は八王子キャンパス正門から10分ほど歩いた「デザイン棟」で行われました。
1、2階が吹き抜けの大きな展示ホールを中心とした機能的な建物で、八王子キャンパス最大級の面積があります。この棟の2階から4階までに、研究室ほか大規模なコンピュータルーム、映像スタジオ、プレゼンテーションルームなどの環境が全て揃っています。

グラフィックデザイン学科卒業制作展の様子

展示作品紹介

グラフィックデザイン学科の学生による4年間の集大成が大集合。今回は特に気になった作品をご紹介したいと思います。

『露』/松本澪里さん

瓶の結露をモチーフとしたジュースのパッケージデザインです。くもったガラスに指で文字や絵を描くという、誰もが経験したことのある瞬間を落とし込むことで果物のみずみずしさを見事に表現しています。
シンプルながらも新しい視点で表現された作品は見る人の心に響くと改めて実感しました。

あるあるなシーンを切り取ったポスター

『Pixel Pathways: AI-Inspired Travel Visions』/小林香鈴さん

一見、普通のガイドブックに見えますが、、?

AI を使って制作された旅行ガイドブック。
AIで生成したイメージを整え組み合わせて1冊に仕立て上げており、タイトルまでもAIに委ねているそう。
どこか不気味で滑稽にも思えるが、作者はAIの空虚なイメージを自身の心と重ねて見ているという奥深い作品でした。
卒業制作にもAIを使った作品が見られたことは個人的に驚きで、「人のモノづくり」との関わりを考えさせられました。

中身も非常に凝っています。

『IMACHINE』/星澤俊輔さん

パッケージデザイン

ボードゲームのマンネリ化に目を向け、恒久的に遊んでもらえるゲーム開発をした作品。
仕様やルールもきちんと整合性の取れた作りをしており、非常にワクワク感がありました。また3Dプリンターが普及して学生個人でもそのまま販売できてしまうレベルのクオリティが出せることに、現在の表現の幅の広さを感じました。

『NEW CHIIKINEKO』/小須田正弥さん

「地域猫」、ご存知でしたか?

「地域猫」とは地域ごとに管理されている猫のことを指し、その地域猫を保護する活動の周知を促すプロジェクト。
この展示を見て私も初めて「地域猫」の存在を認識しました。可愛らしい猫のイラストには47都道府県それぞれの特徴がデザインされており、自身の出身地を見つけたり一緒に見る人と楽しく会話をしたりしながら「地域猫」への興味を深めていくことができます。


どの都道府県を表した猫なのか当ててみてください

おわりに

「グラフィックデザイン」とひとつの言葉ではくくりきれない様々な作品を見ることができて、とても充実した多摩美探訪でした。
自身が卒業した頃とはまた違った新しい表現を知れたことが特に大きな収穫でした。
また、次回の【大学探訪シリーズ】をお楽しみに!