電気計装エンジニアの転職攻略①~年収250万UPを達成するには!?~
プラント電気マンと申します! 今回初めての転職活動を行い、年収250万UPを達成することが出来ました。転職を考えている方の参考になるかと思い、備忘録も兼ねてnoteにしたためたいと思います。
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転職してからもうすぐ1年ですが、月給がエグイことになりました笑(2023/05/24追記)
noteの構成
このnoteは無料部分と有料部分に分かれています。
無料記事の内容
電気・計装エンジニアの転職活動記録
有料記事の内容
転職活動に役に立った書籍・コミュニティ
電気・計装エンジニアのおすすめ業界2選
おすすめ転職サービス3選
効果のあったテクニック・小技・TIPSなど
プロフィール
まず私のプロフィールですが、簡単に以下になります。
年齢30歳
大学院 電気電子工学 修了
化学メーカー勤務6年
電気計装エンジニア
転職前の年収550万
既婚、子供一人
主に化学プラントの電気設備の設計・施工管理を主に行っています。AutoCADで回路図を書いたり、Excelで仕様書を作ったり、PLCのソフトを作ったり、トラブルがあったら対応したり……割となんでもやってました。電気主任技術者も1年半ほど経験しています。
あとブログもやってますので、よろしくお願いします!
転職を考えた経緯
転職を考えた大きな理由は「結婚して子供が生まれ、現在の地域では利便性が悪いため」というのが挙げられます。
工場は人里離れた地域に立地しているため、田舎なパターンが多いです。コンビニにも車を使う、近所でイノシシが出る、害虫がマジですごい……挙げはじめたらキリがありません。製造業で働く技術者の宿命ですね(泣)
私一人なら許容範囲だったのですが、家族を持つとダメだと痛感しました。実家が近いとなにかと助かります。周辺が栄えていると、家族に充実した生活環境を提供できます。買い物が楽、美容室が多い、子供が遊べる施設が近い等、当たり前ですが大事ですよね。
また年収にも不満がありました。30歳で550万円というのは良い方かなと思っていますが、1年以上前に電気主任技術者として選任され、この際昇給もなく責任だけが増えていました。周りからも「貧乏クジだね」と言われたため、俄然やる気がなくなります。「電気主任技術者になって、何の見返りもないのは酷くないか?」と考えていました。
たまに不満をつぶやいていましたが、こういった経緯から検討を重ね、転職活動を決意しました。
転職の優先順位
転職を決意した私は、ひとまず転職活動における優先順位をつけることにしました。
1.年収700万円以上
2.都市部に家族と住める
3.転勤がない
4.テレワーク、フレックス、副業可
一つずつ述べていきたいと思います。
1.年収700万円以上
現在の住居は社宅ですので、可処分所得の合計は100万くらいだと思います。現年収550万+可処分所得100万=650万ですので、目標は700万円に設定しました。転職するとボーナス分が一時的に減るため、補填する意味でも年収は上げておきたいです。
2.都市部に家族と住める
これは転職活動の目的そのものです。「子育てには田舎は不適」というのが妻と出した結論です。地元に帰ることが出来れば最高ですが、現実的なところで「都市部に住むこと」を条件としました。
3.転勤がない
転職しても居住地を変えると意味がなくなるため、優先度高めです。やむ得ない場合は単身赴任も視野に入れますが、出来れば子育てに関わりたいところです。
4.テレワーク、フレックス、副業可
コロナ禍になって以来、テレワークは新しい福利厚生のような扱いとなりました。こういった制度があると、WLBは上がると思います。職種的に難しいと思っていましたので、あまり期待はしていませんでした。
第1次転職活動
優先順位を決めたところで、行動を開始することにします。基本的なことですが、以下二つから取り組みました。
転職エージェントに登録
職務経歴書・履歴書の作成
転職活動を開始してみると、職務経歴書を作るのは大変だと実感しました。また転職エージェントの登録は入力項目が多いため、非常に面倒でした。しかしここで手を抜くと失敗に繋がると分かっていたので、粘り強く向き合います。ちなみにサービス登録は、手あたり次第に行いました。具体的には以下になります。
リクルートエージェント
doda
パソナキャリア
タイズ
メイテックネクスト
JACリクルートメント
ビズリーチ
LinkedIn
ビズリーチとLinkedInは、SNSみたいな物なので毛色が違いますが、ひとまず一緒にしときます。
正直かなりのサービスを利用したと思います。疲れましたが、その分たくさんの求人情報を集めることが出来ました。また何人もエージェントにコンタクトを取っておくと、一人のエージェントに依存しなくなるため、リスクが低くなると思います。全然頼りにならないエージェントも居たので、エージェントの複数登録は必須ですね。
職務経歴書も作り込み、求人を吟味した後、試しに応募してみることにしました。面接練習も兼ねた、テスト転職活動ですね。
ひとまず「化学メーカーの電気計装技術者」のポジションに応募してみることに。勤務地は地元の県に絞って探しました。
リクルートエージェントに合致する求人があったため、ひとまず応募し、無事に一次面接に挑むことになりました。
コロナ禍ということもあり、Zoomを用いたWeb面接。面接相手は5人くらいで、可もなく不可もなくといった出来でした。
一点問題だったのが、総合職採用の求人ということで、転勤があるという点です。当面転勤の可能性なしとのことでしたが、いずれは全国の工場に転勤となるようでした。
地域採用という枠もあるようなのですが、それだと現在の年収から下がる見込みです。
ということで一次面接にはパスしましたが、年収も微妙だったので、選考を辞退しました。製造業に応募する限り、「一定以上の年収=転勤あり」という図式は避けられないと考え、作戦を練り直すことにしました。
業界研究
一定以上の年収、かつ希望する県に居座る方法はないか。ひとまず年収面を解決する方法として、「平均給与が高い業界に移動する」というアプローチをとることにしました。
まずは業界にあたりをつけるため、国税庁が出している「民間給与実態統計調査」に載っている「業種別平均給与」のデータを3年分グラフにまとめてみました。グラフの左側が過去3年の平均給与が高く、右にいくほど低くなります。
このグラフから分かるように「電力・ガス、熱供給・水道業」、「情報通信業」が今私のいる「製造業」よりも比較的給与が高いと分かりました。「金融業・保険業」は電気計装エンジニアとしての転職は難しいと判断し、対象外とします。
業種の平均給与が高いからといって、転職して必ず給与が伸びるとは限りません。あくまで指標として割り切り、いったんは「電力・ガス、熱供給・水道業」「情報通信業」業界に的を絞ることにしました。
上記理論から導かれて出会ったのは、再生可能エネルギー業界・データセンター業界でした。再エネは「電力・ガス、熱供給・水道業」に、データセンターは「情報通信業」に該当します。元々この二つの業界は、Twitter界隈で年収が高いと聞いたことがありましたし、グラフの結果もあるため、ある程度期待して良いと判断しました。
まず再エネ業界ですが、全国に再エネの発電プラントは存在しており、さらに技術者(電気主任技術者)が足りていないという情報が得られました。この枠を狙えば高い給与を得ながら、地元に帰ることも可能かと思いました。またSDGsやカーボンニュートラルなどのメガトレンドの後押しもあるため、今後も成長する業界だと考え、電気技術者として働くメリットはあると判断しました。
次にデータセンター業界ですが、こちらも成長産業であることが挙げられます。コロナ禍以降、世界全体の情報通信は飛躍的に増えており、また今後普及していくだろう自動車の自動運転技術の運用にも、データセンターが必要となるため、需要は長期的に増えていくそうです。
登録した各サービスでも、両業界の求人を数多く目にしました。再エネ業界とデータセンター業界に勢いがあること、技術者が不足していること、年収が期待できること、これらはほぼ間違いないと思います。
電験二種の敗北
再生可能エネルギー業界、データセンター業界の業界研究を行ったところで、一つ懸念点が浮上しました。両業界で必要とされる人材として、第二種電気主任技術者(電験二種)の資格の存在に気付いたからです。
皆さんもご存知かもしれませんが、第二種電気主任技術者は「電圧170kV未満の事業用電気工作物の主任技術者になれる資格」です。試験で取得するのはかなり難しく、一般的にも需要が高いとされています。
特に再生可能エネルギー業界、データセンター業界はこの資格保有者、もしくは相当レベルの電気技術者の需要があります。(詳しくは有料記事で解説しています)
こういうわけで私も受験していたのですが、残念ながら2021年度の試験ではあえなく不合格となりました(泣)
取得していればこれまでの経験に加えて、かなり評点を稼げると思っていたので残念です。聞いた話でも「三種と二種では扱いが違う」と耳にしましたので、このうえなく凹みました。
第二次転職活動
電験二種の不合格という悲しいイベント後、転職活動に踏み切るかどうか再検討しました。家族とも相談しましたが「資格だけで年収は決まらないし、合格までさらに一年待つのは本末転倒」と結論し、転職活動を再開することにしました。
半年以上前にエージェントに登録し、求人を見たり、お試し応募をやっていたりしたおかげで、すぐ行動に移すことが出来ました。
ちょうどビズリーチを通じて、年収レンジの高い求人案内が2件あったので、この2件を中心に合計4件程度応募することにしました。内訳は志望度順に以下になり、どの求人も700万以上をクリアできそうでした。
1. 建設業界(電気計装設計)
2. インフラ業界(制御システム技術者)
3. データセンター(ファシリティエンジニア)
4. データセンター(ファシリティエンジニア)
1~4の求人は転職条件を概ね満たすため、応募に踏み切りました。1,2はビズリーチ、3,4はリクルートエージェントを通して応募した求人になります。実際は他にも応募しましたが、面接は受けなかったので割愛します。
1は発電プラント関係の設計で、2は業界研究で調べていた会社でした。業界情報や技術のキャッチアップは十分でしたので、エネルギー業界全般の業界研究が役に立った形となりました。3,4についてもデータセンターのファシリティエンジニアについて調べていましたので、問題なく一次面接(技術部門面接)はパスできました。
業務との兼ね合いで、最終面接までコマを進めたのは1,2となり、内定もこの2社から頂くことができました。だいたいの流れは以下になります。
1. 一次面接(人事、課長など3名)
⇒二次面接(人事、部長2名)
⇒最終面接(人事部長など3名)
2. 一次面接(人事、課長など4名)
⇒二次面接(人事、部長など4名)
⇒最終面接(人事部長など5名)
WEB面接はZoomとTeamsなどが用いられ、エージェントから教わった小技、面接対策本に載っていたテクニック等が効いたと思います。
1,2の選考が早く、内定通知がすぐに出ましたので、3,4の企業は途中で辞退することになりました。スケジューリングの大変さを痛感しましたが、コロナ禍の影響で、WEB面接をさせてもらえたのは良かったと思います。転職希望者にとって、応募企業に出向かなくて良いのは大きなメリットですね。
内定を頂いた2社は社格・提示条件も優れており、Openworkのでも評判の良さが伺うことができました。双方ともにOpenwork総合評価は上位1%でしたので、どちらを選択しても問題ないと思い、あとは家族に決めてもらいました。
結果として、第1志望にしていた建設業界の求人が給与・勤務地・福利厚生・勤務体制全てに優れていたため、内定を受けることにしました。
年収は最終的に基本給ベースで750万、残業手当込で800万以上が十分期待できます。家賃補助、その他福利厚生も加わるため、生活水準的には年収900万近くとなり、目標は余裕で達成出来ました。
勤務地も地元で、加えて転勤もありません。出張は場合によっては長期間あるみたいですが、住まいを移す必要がないため容認できるレベルです。またテレワークやフレックスも可能なため、嬉しい誤算です。
また一から頑張らなければなりませんが、最良の結果になった転職活動だと思います。この選択がベストだったと言えるよう、今後も努力を続けていきたいと思います!
転職成功に繋がった要因
今回満足のいく転職に繋がったのは、「万全の状態で、理想的な求人に出会えたから」に尽きると思います。
万全な状態というのは、転職活動の戦略をおさえ、ベターな業界・職種にあたりをつけ、業界研究を十分に行い、良い求人が得られるサービスを使い、選考突破のテクニックを活用している……ということです。
箇条書きにすると以下になります。
ここから先は今回の転職活動において役に立った事について、詳しく解説したいと思います。
有料記事部分の内容
①転職活動に役に立った書籍・コミュニティ
②電気・計装エンジニアのおすすめ業界について
③おすすめ転職サービス
④効果のあったテクニック・小技・TIPSなど
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