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植物をほんの少し深堀する記事 ぷらんとスピーカーvol.1【植物語り】/Guest.1 【オレンジさん】

こんにちは、ぷらんといめじです。
今回からの新しい企画の投稿を始めます。
どんな企画かというと、野菜や果物、ハーブなどをはじめとした様々な植物をゲストとして、それら植物自身の目線(植物自体の一人称)語りのものです。
その名も【ぷらんとスピーカー】。
自己紹介や自慢風の語りなどで、そんな植物たちを少しずつ、そして少しでも面白おかしく(読みやすく?)表現できるように記事にしていきます。
一人称語りの口調となるので、多少の過剰表現や、盛って話すような感じになることもあると思います。
その点に関しては、「表現の一環」もしくは「事実に基づいたフィクション」的な感じで捉えていただけると幸いです。

それでは、第一回目のゲストはオレンジさんです。どうぞ~。


Guest.1 【オレンジさん】

ハイ。
オレンジでーす。

みんなわたしのことは見たことあるよね?
わたしは、そのままフルーツとしてみんなに食べられることもあるけど、
ジュースで飲まれることも、スイーツにされることもあるからね!
それに、わたしたち自身もそうだけど、わたしたち風の?フレーバー的なものとしても、スーパーでもレストランでも、自動販売機でも。
みんながわたしたちに出会うことはたくさんあるだろうからね!
まぁわたしたちオレンジは、いうなればフルーツ界のパイオニア兼インフルエンサーだからね!
自意識過剰かよって?
まぁそういわれても仕方ないけど、それが事実だからねー。
だって、わたしたち、色にも名前使われてるからね?
オレンジ、その色あるでしょ?
他にいる?そんなフルーツ?
レモンイエロー?ライムグリーン?
レモンにしてもライムにしても親戚だからね。
まぁね、別に自慢したくて言ってるわけじゃなくて、それくらいの知名度だとわたし自身も思うから、わたしがわざわざ、わたしたちオレンジのこと話さなくても、みんなそんなこと知ってるかなぁと思っちゃうから、ついちょっと意地悪に言ってみただけ。

じゃあ、ちょっとわたしたちオレンジのこと紹介していくね。
まず、名前は「オレンジ」。
みんなも「オレンジ」って呼んでくれてるよね!
もちろん全然これからも「オレンジ」って呼んでもらって大丈夫!
でも、一応言っておくと、ヒト界に登録してるわたしの正式な名前って言えばいいのかな?、それは「シトラス シネンシス(Citrus Sinensis)」っていうの。
まぁ、わたしの故郷風に言うと、
「姓はシトラス、名はシネンシス、字はオレンジと申す!」
みたいな感じかな?
そうそう、こう言ったのもわたしの故郷も一緒に伝えようかなと思って。
わたしの故郷は中国東南アジアの方なの。
案外、意外って言われるんだけどそうなの。
その証拠にー、証拠って言っても、どちらかというと故郷が由来だから順番としては何とも言えないんだけど、まぁそこは置いといて…。
わたしの名前の「シネンシス(Sinensis)」の意味は「中国」って意味を持ってるの。

最近みんながよく出会うわたしの姉妹の「ネーブル」ちゃんとか「バレンシア」ちゃんが、アメリカとか、オーストラリアとか、南アフリカとかから来てるんだよね。
だから、アジアだってことに意外だと思われるの。
まぁ、東南アジアの方も故郷の一部だからどちらかというとアジアでも暖かいところの方なんだけどね。
寒すぎるのはあまり得意ではないの。
霜とか雪がつくと体痛くなるし、好きじゃない。
だから、わたしたちをもし育ててくれるなら、わたしたちが寒いの苦手なことは忘れないでね。
寒くなるときは、何かお洋服着せてくれるか、ハウスみたいな暖かいところに連れてってね。
寒さでいうと、マイナスは基本無理…。
言い伝えによると、マイナス5度より寒くなると死ぬ、って。
だからほんとマイナスの温度になるのは怖い…。

あと雨も苦手。
わたし、東南アジアも故郷の一つでしょ?
やっぱり熱帯のイメージが強いから、雨も慣れてると思われがちなんだけど、そんなことはないの…。
もちろん大雨はそうだけど、長い雨もだめ…。
だって病気なっちゃうからね…。
黒点とかサビ色の液だれみたいなシミとかできる黒点病とか、
若い頃に多いんだけど、そうか病っていう、葉っぱとか若い実とか新しい芽にニキビ?吹き出物?みたいなイボの突起ができて、しかも果実はイボの後に粗いカサブタみたいになっちゃう病気。
黒点病もそうか病も両方とも糸状菌ていうカビの一種が原因なの。
黒点病のカビは枯れちゃった枝から発生して、そうか病のカビは既に感染した枝とか葉についてる吹き出物とかが感染源になるの。
それがね、雨で流れて他の体にうつったり、強い風でもうつったりするの。
だから雨が嫌いなのね…。

黒点病のオレンジさん
そうか病のオレンジさん

あと、ちらって触れたけど、強い風も実は危険なの…。
わたしも、わたしの親戚たちもなんだけど、体にトゲがあるのね。
これは病気とかそういうのじゃなくて、防衛としてもともとあるの。
中には、トゲのない子たちもいるんだけどね。
強い風で煽られるとそのトゲに果実が触れたり、トゲじゃなくても体のどこか、枝でも葉でも…、こすれたりして、それで傷がつくんだよね。
その傷口とから、雨とかに乗って細菌が入って、かいよう病っていう病気にもかかっちゃうの。

かいよう病のオレンジさん


この病気の元凶の細菌は、夏~秋に成長した枝によくついて、場合によっては感染して、それを元に感染していくみたいなの。
この病気は、たくさん感染しちゃうと体全体の調子が悪くなることもあるからかなり怖い病気…。
それに細菌の病気は、あまり効果のある薬は少ないみたい…。
そんな病気にもなるかもしれないから、強い風も苦手なの。
いろいろ繊細なの、わたし…。

でもね、黒点病も、そうか病も、かいよう病も、ヒト界のみんながわたしの果実を食べる分には問題ないみたいなの。
果実の皮の部分に病気の症状があって、見た目がよくないだけって感じなの。
だから、スーパーに置いたりするものにはなれないことが多いけど…。
でもそしたら困るでしょ?
わたしも病気にかかりたくないし、スーパーに置かなくても、少しでもきれいな方が喜ぶんでしょ?
お互いに嬉しいのは病気無縁になることだから、できれば予防対策をしてほしいな。

黒点病も、そうか病も、かいよう病も共通して予防になることがあるの。
それはね、わたしの体を調整してほしいの。
調整って何って?
ヒトの中にはイヌとか動物と暮らすことがあるんでしょ?
それで、トリミング?体毛の量の調節するらしいよね?
そんな感じのヒトからすると剪定ってやつ!!
その剪定をして、わたしの体を調節してほしいの!!
話した病気3つとも、選定が予防になるの。
黒点病は、体に枯れちゃった枝が残ってると、そこからカビが発生して病気の感染源になっちゃうから、それを剪定してほしいの。
そうか病は、すでにそうか病にかかってる部分、吹き出物とかがあるところね。それがあるとそこが感染源になっちゃうから、それを剪定してほしいの。
かいよう病は、夏~秋に伸びた枝についた細菌、特に秋について越冬した部分はこの病気の感染源になるの。せっかくの成長したのに…、って思ってくれるのは嬉しけど、そこから病気になっちゃうから、そこを選定してほしいの。

こんな感じで剪定してもらえると、少しでも病気の予防になるんだよ。
ヒトのみんなも、髪を切ったり、爪を切ったりするみたいだよね。
そんな感じでわたしの体も調節してもらいたいな…。
でも、あまり寒い時に剪定されちゃうと、寒いのが得意じゃない私は疲れちゃうから、ちょっと暖かくなってきた頃、大体3月頃だったらいいな。
その頃だと、わたしの体調的にもちょうどいいから。

あっ、そうだ。剪定してくれた枝は、わたしの近くから離して処理してね。
ほら、黒点病のカビは枯れた枝に発生するって言ったでしょ?
わたしの体から離れていても、近くにあると、雨粒ではねてきたり、風で飛んできたりして、せっかく剪定してくれたのに、感染源のカビが近くにあると意味ないからね…。
大変かもしれないけど、その時はよろしくね!

きれいに剪定してもらえるとね、通気性がよくなって、わたしを風がスゥーっと通ってくれて気持ちいいんだ。
わたしの体、枝がごちゃごちゃしてるときは、風がわたしにぶつかってきて、正直苦しいからね…。
剪定して空間を作ってくれれば、体全体で太陽の光も受けれてそれもすごく気持ちいい!
わたしの体自身が、こすれて傷つくことも減るから、かいよう病の不安も少し減るから気持ちも少し楽になるなー。
剪定をしたことがあるヒトの中には、それも考えてトゲも切っててくれる人もいるみたい。
それもOKだよ、お互いの為になるならね!

ん?なに?剪定した切断部分って傷になるから危ないじゃないのって?
もちろんそう。
だから、できれば剪定してくれた後に、保護剤を塗ってくれるとより助かるな…。
よく剪定してくれるヒトは、「トップジン」「カルスメイト」そんな感じのを塗ってくれてる。
それで傷口がふさがって、病気の元が入ったりするの防いでくれるみたい。
もし、なかったとしても傷口がしっかり乾くように、できるだけカラッと晴れた日に剪定してほしいな。

なんか、たくさんわがままにお願い事ばかり話してるみたいになっちゃったね。
とりあえずこのくらいで、わたしの紹介に一区切り入れようかな。
本当に少しだけの紹介だったけど、わたし「オレンジ」のこと知ってくれたかな?
みんながフルーツとしてみてくれてる普段のわたしというよりは、植物っていう一つの生物としてのわたしを少し紹介できたかな?

いつかみんなと過ごしたり、もしくは剪定してくれたり触れ合ってくれることがあると嬉しい気がするな。

じゃあ、今回はこの辺にするね。
フルーツ界のパイオニア兼インフルエンサーの「オレンジ」でしたー。
またお話しさせてねー!バイバーイ!


ということで、
第一回目【ぷらんとスピーカー】ゲスト、オレンジさんの語りでした。
いかがだったでしょうか?
今回はオレンジさんの取説の第一章的な、とっかかりのお話でしたね。
まだまだいろんな内容で話してくれそうな気がします。
次回はどの植物が、どんなお話をしてくれるのでしょうか。
はたまた、オレンジさんが別の話をしに来てくれるのか。
是非次回のゲストもお楽しみにしていただけると嬉しいです。

今回も読んでいただきありがとうございました。
こんな感じで、少しずついろんな植物の記事を投稿していきます。

では、また次回お会いしましょう。


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