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世界「倒産」図鑑 波乱万丈25社でわかる失敗の理由

"この書籍では、それぞれ倒産した事例について『どういう企業だったのか』『なぜ倒産したのか』『どこで間違えたのか』『私たちは何を学ぶべきなのか』といった項目に分けて考察を深めています"2019年発刊の本書は「成功はアート、失敗はサイエンス」国内外25社の失敗理由を分類した良書。

個人的には、本書で紹介されている、それぞれ『かっては一時代を築いた大企業達』に懐かしさを感じて手にとりました。

さて、そんな本書は書籍要約サービスの会社を経営しながらビジネススクールの教壇にもたっている『二足のわらじ生活』の著者が『失敗事例のケースは気づきとヒントを与えてくれる』と25社を選定【全て公開情報のみでリサーチして】大きく『戦略に問題があったケース』『マネジメントに問題があったケース』に大別、さらに戦略上の問題は『過去の亡霊型』と『脆弱シナリオ型』マネジメントの問題は『焦りから逸脱型』『大雑把型』『機能不全型』とセグメント。計5分類にして、そごうから始まりシアーズまで各社約10ページにて【創業から倒産までの流れ】また【そこから何を学べるか】を著者の手書きイラストと共に紹介してくれているわけですが。

ビジネスパーソンの端くれとして、毎朝『日経新聞』に目を通していた(笑)私としては、リーマン・ブラザーズ、エルピーダメモリ、エンロン、ウェスチングハウスといった、その倒産の影響が誌面にも大きく掲載された海外の大企業、そして、山一證券や北海道拓殖銀行、千代田生命といったバブル後の再編で次々に消えていった国内金融機関の名前はやはり懐かしく。【記憶を整理するかのような感覚】がありました。

また、本書が秀逸なのは。確かに事例が大企業ばかりで、一見すると中小経営者の生き抜くヒントになっていないように見えますが。それぞれの事例のまとめに書いているようにスケールの大きな失敗から【個人のビジネスやキャリアで学べることもある】と誰にでも役に立つように要点をまとめてくれている点で。わかりやすい内容になってますが、それまでの相当の資料調査、編集工夫が感じられ好印象でした。

全てのビジネスパーソンへ。また経営を学んでいる、または関わっている方に気軽な一冊としてオススメ。

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