ブラック企業?その③

前回の記事の続きです。興味のある方は、前回の記事も読んでみてくださいね。

ある日、社長が取引先の会社に来て、私を見ると、笑顔で手を振りながら、取引先の役員の人と会議室の中に入っていきました。これだと転職難しそうだなと頭痛がしてきました。やはり社長は悪い人じゃなくて、怒っていただけでした。怒ることは人間である以上、誰だってあると思いました。それに、私の方も悪かったので、転職活動は当初の計画通りに進めようと思いました。

そうこうしているうちに、17時になり、突然スマホが鳴り、確認してみると社長からのメッセージでした。

社長:◯◯にお願いがあるんだ。土曜日にも会社に行ってね。

私:何か作業が残っていますか?お客様には何も言われませんでしたが。

社長:〇〇に対しての私のお願いだ。行ってくれるか?

私:承知しました。行きます。


その後、何もかもが嫌になり、インドで昔働いていた会社のマネジャーに相談してみました。

マネジャー:日本人は品質を重んじる民族なので、日本で転職しても労働環境はあまり変わらない。これから家族が増えることもあるだろうし、帰国して色々な国に行ってみて試してみてはどう?

私:インドの労働市場はどうですか?仕事、見つかりそうですか?

マネジャー:景気は悪い。ほとんどの会社は採用をやめていて、仕事は少ない。

私:それだと、仕事を見つけてから、帰国した方がよさそうですね。ありがとうございました。


そう言って、電話を切り、マネジャーも日本のことはあまり知らないんだなと思いました。筋は通っていたが、ちょっと違うなというような気がしていました。

追記:マネジャーが私のすべてを知っていなかったから、そう言っていたのかもしれませんが、しかし、それは氷山の一角に過ぎないという風にも思えます。我々は他者に嫌われるのが怖くてすべてを開示しない傾向がありますが、しかし、それで他者の意見が表面的に感じられてしまいます。かと言って、すべてを開示したところで、それでいい意見が期待できるとは思いませんが、僅かでも可能性が増えるというような気はします。そして、そうすることで、我々は人間的にも成長できると思います。なぜなら、自分の弱みを相手に見せることになるからです。さらに、相手の本性がわかる可能性もあります。関係を保つべき相手とは、我々のすべてを知った上で、受け入れてくれる存在のことだと思います。

その後、私はインドの求人に応募しはじめました。ダメ元でグーグルにも応募してみましたが、どこもかしこも音沙汰なしでした。


続きは別の記事で書きます。


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