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vol.8 オンライン×体験型コンテンツのはなし

こんにちは、haruです。
イベントやeスポーツ、ゲームや音楽などオンライン・オフライン問わずエンターテインメントを生業にしています。

今日は先日体験したまさにWithコロナ時代に合わせて作られたエンタメの感想を。

Inside Theater vol.2「僕等のラストフェスティバル」
https://www.scrapmagazine.com/lastfestival/

※もちろんネタバレになるような中身の話はしませんのでご安心を。

リアル脱出ゲームとコロナ

SCRAPといえばあの有名な「リアル脱出ゲーム」の生みの親。

リアル脱出ゲームとは
マンションの一室や野球場や学校、廃病院、そして地下鉄や六本木ヒルズなど様々な場所を舞台に、謎を解いてそこから「脱出」することを目的とした体験型ゲーム・イベントです。

これがコロナで壊滅します。そう、同じ場所に集まれないと「脱出」という前提がご破産。
そこでオンラインでも完結するコンテンツとして、考えられたうちの一つが今回の「僕等のラストフェスティバル」です。

オンラインで楽しめるコンテンツはそれこそたくさんあると思うのですが、そこに、
・多数の人間が
・同時に
・謎解きに体験、参加して
楽しむ事が出来るものっていままでにはあまり無かったりします。

公式WEBの説明を読むと

これは、ビデオ通話サービス「Zoom」を利用した、”観客参加型の演劇体験”です。
観客は【オンライン文化祭の来場者】という設定で、演劇の鑑賞はもちろん、観客自身も様々なアクションを起こすことで、物語を結末に導きます。

とあります。

そう、基本設計としてはZOOMを利用し、オンラインで録画ではない生の演劇を観覧。
そこから様々な謎解きや参加体験要素が・・・といったところです。

ZOOMでどれだけ参加が出来るのか

ZOOM越しに色々なコミュニケーションが発生するのですが、いくつか課題があると感じました。

参加している感が薄い
ここはどうしても仕方ない部分かと思うのですが、体験要素がどうしても薄いと感じました。
極論、何もせずに見ているだけでも物語は進んで行く。
これまでのリアル脱出ゲームだと4〜6人程度のグループに分かれて、グループごとでそれぞれが謎を解いていくパターンが大半でした。
でも今回の「僕等のラストフェスティバル」では50人程度の参加者全体の誰か1人でも謎を解き進めていけば、物語は進行していきます。
今までとは一人あたりが担う仕事量が大きく違います。

コミュニケーションの難しさ
ZOOMのチャットで会話はできるのですが、「友達と一緒に楽しむ」従来の遊びに比べるとお客さん同士のコミュニケーションはほとんど無いに等しい。

一方で、これまでになかったメリットとしては演者さんとのコミュニケーションのハードルが下がっています。というか、演者さんとコミュニケーションをしないと演劇が進んでいきません。
これは非常に楽しい。お芝居見に行って、演者さんと一緒に進行していくわけですから、当事者意識をすごく感じる事が出来ました。

でもまだきっと手探り

演劇としてのクオリティだとか、テクニカルの問題、具体的には演者のセリフが聞き取りにくかったり(たぶんマイクの問題)、音が割れていたり(ZOOMだからある程度仕方ない?)とか、課題は多かったかと思います。

とはいえ、作りて側もきっと新しいものにトライしているところ、手探りでの試行錯誤だと思います。
詳細は書けないですが、ZOOMならでは楽しみ方もちゃんと考えられて取り入れられていたりするので、しっかりとオンラインだからこそ出来るコンテンツに仕上がっていると思います。

これからもSCRAPにはチャレンジし続けてほしいし、新たな時代のエンタメの楽しみ方を提供してくれることを期待しています。

それではまた。