YOASOBIコンテストvol.3withめざましテレビ「めぐる」おめでとうございます!
こんにちは!ピロシキです。
ここ最近ずっとドキドキしてたんですよ。
僕の大好きなYOASOBIさんがめざましテレビとコラボして一般の参加者が書いた小説を曲にして、それをさらにめざましテレビのオープニング曲にするとというコンテストがありまして、
YOASOBIさんが大好きな僕はこれまで小説は書いたことはありませんでしたが、とにかくやってみようということで投稿してみたんです。
1いいねもつかなかったので、諦めてはいたのですがいざ、ダメだったとなると少し落ち込むものですね。
まぁ、初めて書いた小説がいきなりコンテストに受賞するなんてことはマリオカートで裏ルートでゴールをするようなものですからね!
一歩ずつ進んでいきましょう。積み重ねです。
応募総数5605件の中から本日大賞が発表されて、
千春さんという方の「めぐる」という作品に決まりました。
有名な方なのか、一般の方なのかは定かではありませんが、選ばれなかった悔しい気持ちを持ちながら通勤の電車の中で読んだのですが、、、
「どうせ、大した事ないんだろうな」と思って読んだのですが、まぁおもしろい!
面白いし、タイトルに沿った丁寧なストーリーになっていますし、なにより人の感情を書くのがとても上手だなと。
今のご時世にもあっていて、YOASOBIさんがこの小説をどういう風に曲にするのかとても楽しみです。
とまぁ、ここで僕が書いてみた小説がこのままだれの目にも触れずにお蔵入りになってしまうのは悲しいのでここから下に転記させていただきます。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
挑戦したことに悔いはないです!
もっと書いてみたいと思いました!
ちなみにテーマは「おはよう。」です。
それではどうぞ!
タイトル:「またこれか。。」
最近は頭でも理解できるようになってきた。
逃げ切るしか生き延びる方法はない。
休日のショッピングモール。
家族連れが多くいる。
血だらけのナイフを持った男が追いかけてくる。
他の人には目もくれず、僕をロックオンしている。
捕まったら帰れなくなる。本能でそう察した。
「いや、帰らないのもありかな。」
でも、捕まったら何をされるかわからない。
とりあえず全力で逃げる。
以外とこの世に未練があるみたいだ
フードコートを走り回り、机を蹴飛ばし、アパレルショップの洋服を薙ぎ倒しながらヤツから逃げる。
言葉を発さず、僕の行動が読めるかのようにヤツは近づいてくる。
「もう、だめだ、捕まる、、」
無我夢中に生きるために走る。
吹き抜けになっている中央部分の柵を乗り越え、4Fから1Fに向かって飛び降りる。
だめだ死ぬ、、、
「ウワァァァァァァァァ」
「おはよう!」
「うぉわ!」
「寝起きの反応の面白さ世界1だよ、よくもまぁ、そんな毎日うなされてるのに会社に行くよね、私には無理だわ~そんなに嫌ならやめればいいじゃん」
「辞めたらお金なくなって生活できないじゃん」
「まぁそうなんだけどね~
ほいじゃ今日も1日最高の1日にしましょ!」
「はー、今日も10時まで残業して上司に怒られに行くのか、、」
「はいはい、ネガティブなことを朝から言わないの。
早く終わるかもしれないじゃない?
そんなネガティブなことばっかり言ってるから夜うなされるんだよ?」
「現実も夢も辛いことばかり、、ポジティブになりたいなー」
「だーかーらポジティブになるんじゃなくて、
ポジティブに一つ一つの物事をとらえるの。
わかる?」
「はいはい、聞き飽きましたそのポジティブ持論。
朝起きて仕事があることに感謝しましょうでしょ?
あとは、身体が5体満足なことに感謝でしょ?
あとは、」
「そう!働きたくても働けない人達もいるし、
愛する人を突然事故で失う人もいる。
いつ大震災が起きるかわからない。
突然未知のウイルスで人類が滅亡するかもしれないじゃん?
だから一つ一つに感謝しながら1日を生きる。そう思う自然とポジティブに考えることができる。」
「そんなのわかってるけど‥ってもうこんな時間!
準備しなきゃ!」
僕が彼女と出会ったのは3年前の夏の夜だった。
新宿で会社の飲み会があり、お酒の飲めない僕は上司に気を使い、たくさん飲んでしまった。
「都営新宿線、京王線直通急行高尾山口行きドアが閉まります。」
くそ、家に帰ってやる、終電逃したらせっかくの土曜日が死んでしまう。
今まで酔っていたのが嘘のように家に帰りたいという執念から車内に豪快にトライを決める。
「間に合った、、これで家に帰って布団で寝れる。。明日午前中ずっと寝て、午後はYouTube見て、ゲームして、、漫画読んで、、勝った!
そうだ、ピザも頼もう!
二日間最強の休みを一人で謳歌してやる、、、、よかった、、、、、、間に、、あ、って、、、」
「またこれか。。」
会社に入ってからストレスがたまると決まってこの夢を見る。
最近では夢か現実か理解できるようにさえなってきた。
この世界では生きるためにはヤツから逃げ切るしか方法はない。
僕は「生きる」ことに対しての希望が歳を重ねるにつれて失われている。
夜を越えて朝を迎えるのが精一杯だ。
ヤツを倒さないと次の日の朝を迎えることができない。
ヤツを倒す方法なんてわからない。
とにかく今の僕には逃げる選択肢しかない。
いっそ捕まってゲームオーバーになってしまいたい。
でも捕まったところで現実世界に引き戻される。
「今日はでてくんなよ、ユーチュブ見ながらピザ食べるって決めてるんだよ。」
あれ?やっぱし生きたいのかな?
今日は新宿か、、
なんで僕だけ追いかけてくるんだよ。
ナイフをもって血だらけの男が追いかけてくる。
追いかけられたら逃げるしかない。
新宿東口から警察署に助けを求めに行く。
しかし僕のことが見えないみたいだ。
すれ違う人達に僕の姿は見えていない。
助けてもらうという選択肢がないのならやはり逃げるしかない。
繁華街をかき分け、夜の街を駆け抜けていく。映画館に入り、階段を駆け上がる。
ヤツは僕だけを目がけ最短経路で近づいてくる。
トイレに走り鍵をかけ息をひそめる。
このまま隠し通すことできたらどうなるのかな、、
現実世界に戻れなかったりして、、
それはそれでアリかな、、
その瞬間トイレのドアが吹き飛ばされた。
なんだよ、鍵とか意味ないじゃん、、逃げ道も隠れる場所すらないんだ、、
ヤツはナイフを振りかざす。
あー嫌だ、嫌だ、嫌だ、この感覚、、痛いのはやめてよう、、もうダメだ、、
「うわあああああああああああああああああ」
「おはよ!」
「ヒーーーーー」
「何そのリアクション、超面白いんですけど〜」
「え、誰?というかここは、、?」
「私も君と同じで終電で寝過ごしちゃったの。で、ここは高尾山口駅。
まあやらかしたって感じ、京王線勘弁してほしいよねー、寝過ごしたら最終到着駅が高尾山口って」
「うわー終わった、、僕の貴重な土曜日が死んだ、、」
「じゃあさ、ここで二人揃って終電逃したんだしさ朝までカラオケでもいこ?」
「え、、」
こんなことあるの?
夜中だぞ?今。
何を言ってるいるんだこの娘は、、
「聞こえてる?」
「え、あ、はい。」
「よし!決まり!調べるね!」
ここは天国か?
何一つ希望の光が見えなかった僕に天使が舞い降りてきたみたいだ。
土曜日が死んだことを忘れるくらい気持ちが高揚していた。
むしろこんなに高揚するのであれば土曜日なんていくらでもくれてやる。
終電を寝過ごした先で目の前にくりっしとした目に黒髪ロングでくしゃっと笑う僕好みの女の子が現れる。
こんな映画のような展開あるわけがない。
これは夢か?いや、ヤツに食い殺されたんだ、ここは天国なんだ。
「何してんの?君もちょっとは調べてよ。」
「あ、はい。わかりました。」
しっかりと二日酔いで頭がいたい。どうやら夢ではないみたいだ。
「ところでなんでそんなにうなされていたの?」
「ヤツに追われてて。」
「ヤツ?」
「あ、いやなんでもない。」
「話してよ、聞きたい」
彼女には不思議なオーラがあった。
僕は初見の人を信用しないタイプだ。
初めましての人に自分のお悩み相談などしたことがない。
しかし、彼女の目を見てると不思議とこぼれるように全てを話した。
会社で残業が大変な事、上司から毎日嫌味を言われている事、歳を重ねるにつれて人生がつまらなくなっている事、ヤツに追われる夢を見る事、
そして「おはよう」と起こしてくれた事でヤツに殺されなくて済んだ事
彼女は全てを受け止めるように聞いてくれた。
こんな酔っ払い男の愚痴を嫌がったりせずただただ聞いてくれた。
「毎日生きているだけで君は十分立派だよ。」
いつの間にかワンワン泣いていた。
ダムが倒壊したかのように泣いた。
せっかくこの子と今日いい感じになれそうだったのに。
終わった、こんな姿を見たら絶対に引かれる、、それでも泣いてしまった。
こんな風に人に弱みを見せたのはいつ以来だろう。
彼女と出会ってから白黒だった僕の人生に色づいた。
一人でピザを食べるよりも二人で食べたほうが美味しい。
一人でユーチューブを見るより二人で見たほうが楽しい。
漫画だって、読み終わって感想を言い合うまでがセットになった。
今までの僕は何をするにも一人のほうが気を使わなくていいし楽だと思っていた。
自分という城を一人で独占していた。
しかし、突然彼女が土足で僕の城に上がりこんできた。
でも、彼女なら不思議と嫌ではない。
彼女が僕を現実へと引き上げてくれる。
僕がうなされると決まって彼女が起こしてくれる。「おはよう」と。
彼女がいなかったら僕はとっくに「生きる」ことを諦めていたかもしれない。
「はい、じゃあ今日も1日頑張ろう!」
彼女と出会って5年経ち、ようやくヤツの夢は見なくなった。
仕事は相変わらず忙しいが、家に帰って彼女がいる。それだけでよかった。
毎日変わらない風景。
朝起きて横に彼女がいる。それ以外は何も変わっていない。
でも横に君がいてくれるだけで頑張れる。
君があの時「おはよう」と起こしてくれなかったら、
現実世界にしがみつくことを諦めていたかもしれない。
君の「おはよう」に僕は救われたんだ。
最後までお読みいただきありがとうございます😊
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