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『30秒』が待てない

右上に表示される数字

5秒だと、まあまあ
15秒だと、ちょっといらいら
30秒だと、かなりいらいら

いらいらしてうっかり画面をタップすると、勝手にApp Storeが開いて更にいらいら

YouTubeの広告
5秒でスキップできるなら、まあまあ
それ以上だと、いらいら

僕らはいつから、たった30秒に振り回されるようになったのだろう。

いつぞや大ヒットした、彗星系男女入れ替わり映画
ヒットした理由のひとつとして、場面の切り替わりや曲の切り替わりを駆使したテンポのよさがあると僕は思っている。だから何回でも見られる。

みんな、スキマ時間を嫌う。
スキマ時間を嫌うから、それを埋めるコンテンツがたくさん溢れかえっている。
行列に並ぶ時間。授業の合間の休憩時間。果てには、洋式便器に座る時にも携帯は手放せない。
スキマ時間を埋めるコンテンツの中に広告というスキマができるんだから、そりゃあみんないらいらする。

のんびり過ごす楽しさをみんなどこかに置いてきてしまったんだ。
なんの刺激もない時間が耐えられないんだ。
そういうふうに脳みそが作り替えられてしまったんだ。
かくいう僕も、スマホとか、それに準ずる機器がこれからどんどん発売されたとして、手放すことはできないだろう。

ただ黙って電車に揺られることが、いちいち意識しないとできないことになっている。
Twitterばかり見て、すぐ隣に広がる海の青には気づかないなんて、ちょっと寂しかったり。
でももう、外よりも手元のほうが圧倒的にみんな見てるでしょう?

将来子供ができたとき、自分の子供が、ゆったり過ごす楽しさを知ることなく
次々溢れ出る娯楽で時間を埋めて、『待てない』人になってしまわないようにしないと
なんてことを考えてしまう。

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